RPGnet Interview



ジェフ・バーバー氏インタビュー
Interview with Jeff Barber



聞き手:ジェームズ・マリゼウスキィ(James Maliszewski)
翻訳:馬場秀和


 ずいぶん長い間、SF−RPGの分野に『ブループラネット』ほどオリジナリティのある作品がなかったことは確かだ。だからジェフ・バーバー氏にいくつか質問を出す機会が得られたとき、私は興味津々だった。なにしろ氏は『ブループラネット』をデザインすることで、バイオハザード・ゲームズ社を、何と言うか「SF−RPG復興運動」の最前線に押し上げた人物なのだ。



「『ブループラネット』のデザインを始めたきっかけは? またデザインを開始したのはいつ頃ですか?」

 えーと、何から何まで話せば長くなるんだが、とりあえず私がこの業界で活動を始めたのは、1990年に他の何人かと一緒にPagan Publishing社を創立したときからだよ。その頃は『クトゥルフの呼び声』関連の仕事をしていた。1993年の春にPagan 社を離れたんだが、RPGの仕事は大好きだったんで、何とかこの業界に残ろうと思ったんだ。いくつか他の手も考えたけど、最終的には、今までのように楽しい仕事を続ける最も良い方法は、自分でゲーム会社を作ることだという結論に達したわけだ。すでにPagan社の創立に関わった経験があったからね、自分で同じことをやろうというのは理に適っていた。

 一般的に、新しいゲーム会社をスタートさせるときには、何か目玉商品となるような立派なゲームが必要だということは分かっていた。で、私は立派なRPGを作ろうと考え始めたんだ。何といっても私はずっとSFファンだったから、新しいRPGの設定がどうであれ、それはSF−RPGに違いなかった。私はRPGがどちらの方向に向かっているか知るために、業界のトレンドを注意深く調べてみたよ。ああ、もちろんRPG業界の将来動向を予想するなんて占いみたいなものだけどね。一つだけ確実と思える傾向があった。RPGの背景世界は、どんどん固有の、特定の世界になっているということだ。初期のRPG、例えば『ダンジョンズ&ドラゴンズ』や『トラベラー』では、背景世界はごく一般的なものだった。もっと新しいゲーム、例えば『ヴァンパイア』だと、背景世界はそのゲーム固有のものになり、その代わり設定はずっと詳しくなっている。実のところ、RPGの背景世界がどれほど見事でユニークなものになり得るかということを私に教えてくれたのは、『Sky Realms of Jorune』だったんだ。このことを念頭に置いて私は決心した。新作RPGがどのようなゲームになろうとも、その背景世界は、わずか数個の、あるいは1つの特定の惑星だけにしようと。ただし、その惑星について他にないほど豊富な設定情報を用意するというわけだ。その惑星を未来の地球にするというのはあまりにもありふれていたので、どこか他の惑星にしたいと思った。

 ここに至って、自分が興味を持っていて、ある程度の知識がある分野を背景設定に活かそうと思った。英語の授業で習った「自分が知っていることを書け」というキャッチフレーズを胸に刻み込んでいたからだよ。実のところ私は作家には向いてない。つまり、アイデアを文章で論理的に説明することは出来るんだが、執筆作業は苦痛だし、文筆の才能はあまりないんだ。そういうわけだから、私は自分が詳しく知っていて、大好きなことだけを書いた方がいいと思った。ところで、私は野生動物と海洋生態学の分野で学位を取っているし、本業は科学の教師だ。得意な授業は海洋学。だから、新作RPGの背景世界を海洋惑星にするというのは実にもっともなことに思えた。そうなると、必然的にタイトルは『ブループラネット』で決まりだったね。

 さて、背景世界の概要を決める最後のステップは非常に簡単だった。私の考えでは、優れた背景世界はいくつかのキーとなる要素を含んでいなければならないんだ。つまり、冒険、対立、謎、キャラクターの多様性、動機、そして何か未知のXだ。Xは魔法とかハイテクメカとかいったものでもいい。私は、これらの要素を念頭に置きながら、海洋惑星というアイデアを発展させていった。

 「冒険」の要素は、無法の辺境植民地での厳しい生活という設定で満たすことが出来た。「対立」の要素については、原住民とGEOと巨大企業が、それぞれ背景世界そのものと戦いつつ、かつ互いに敵対しているということにして作り出せた。「謎」の要素は、アボリジニーと彼らの不可解な計画という形で実現した。「キャラクターの多様性」と「動機」については、その世界がどの方向に進むべきかについて相いれない利害対立を抱えた多くのグループを用意することにした。最後に、未知のXについては、ロング・ジョン(抗老化物質)の発見により可能となった遺伝子工学が担うことになったんだ。

 誤解しないでほしいんだが、確かに『ブループラネット』の開発には4年に及ぶ歳月と、血と汗と涙が必要だったけど、設定作業それ自体は単純なものだったんだ。ただじっくり進めただけのことだ。いくつか本物のインスピレーションが湧いた瞬間もあったけど、背景設定を作り上げる作業の大部分は、単に「どうすれば面白い、魅力的な、実際にプレイ可能なRPGになるか」という判断の繰り返しに過ぎなかった。

「新しい会社を起こすのは大変でしたか? 会社を起こすに当たって、この業界の誰かに相談したり助力を仰いだりしましたか?」

 うーん、ほとんどの会社にとって、起業時の問題といえば資本金だろうね。幸いなことに、私たちには借金をしないで何とか会社を起こせるだけの蓄えがあった。小さな会社が抱えがちな最大の問題は、会社を起こすときの資金集めよりも、むしろ急成長しすぎて資金繰りが困難になることじゃないかと個人的には思う。

 私は、Pagan社時代に、ゲーム会社を起こすための基本と、ゲーム業界が動いている仕組みについて学んだ。正直に言って、ゲーム業界はごく小さいし、市場の性質がはっきりしているから、新しい会社を起こすのは他のほとんどの業界に比べてずっと楽なんだ。

 この業界にいる知人の何人かは、良い助言を与えてくれた。ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社のジョナサン・トウィー氏と、アトラス・ゲームズ社のジョン・ネフィユー氏は、私を力づける有益な情報を教えてくれた。一般的に言って、ゲーム業界は人脈が強く結びついた世界だし、いつも情報や助言が行き交っているんだ。我々は今でも経験豊かな先輩に色々と相談するし、逆に数年前に先輩に相談したのと同じことで後輩から相談を受けるようになった。

「ブループラネットに最も強い影響を与えた小説、映画は何ですか?」

 この質問は何度も受けたよ。答えはとても長いものになるので、中でも最も影響を受けた作品に絞って答えることにしたい。

 小説では、Carol Severanceの『Reef Song』。それに『The Leeshore』もそうだけど、作者の名前をいつも度忘れするんだ。(原注:作者はRobert Reed )。あとウォルター・ジョン・ウィリアムズの短編『Surfacing』。これらの作品はどれも海洋惑星を舞台にしていて、設定がユニークであるか、あるいはとても良く出来ているんだ。他に重要なのはMike Resnickの『Santiago』と、ラリー・ニーブン&ジェリー・パーネル&スティーブン・バーンズの『アヴァロンの闇(The Legacy of Hereot)』。この2冊は海洋惑星を舞台にしてるわけではないけど、辺境世界のSF設定に大いに役立った。

 影響を受けた最も重要な映画を3つ挙げるなら、まず『アビス(The Abyss)』。理由は言うまでもないだろう。あと『エイリアン2(Aliens)』は暗い雰囲気を出す上で、『アウトランド(Outland)』は企業州とマーシャル(保安官)を設定する上で、それぞれ影響を受けた。全体的な雰囲気やきっかけという点では、TVシリーズ『Earth 2』も重要なモデルだ。ところで、『ブループラネット』を読んだことのない人がしばしば『ウォーターワールド(Waterworld)』と『シークエスト(SeaQuest)』の影響があるに違いないと思うようだが、実際のところ、まあコスナーのカタマラン(いかだ船)を別にすれば、あの2つの駄作からは何もヒントを得ることは出来なかった。それに『ウォーターワールド』が公開された頃には、既に『ブループラネット』の設定作業はだいたい終わっていたしね。

 あと2つ、挙げておくべき作品がある。前にも言った通り、私は『Sky Realms of Jorune』を、非常にオリジナリティの高い、とても見事に、しかも注意深く作られたRPGだと評価してきた。『ブループラネット』をデザインするとき念頭にあった想いは、あの作品に匹敵する出来ばえにしたいということだったんだ。もう1つは、マイクロプローズ社のコンピュータゲーム『Subwar 2050』。告白すると、『ブループラネット』の基本設定を作っている時期、私はあのゲームにハマっていたんだ。

「『ブループラネット』のことを“エコパンク”SFだと説明している人がいるそうです。これは妥当な解釈だと思いますか? そうだとしてエコパンクはサイバーパンクというジャンルを復活させることが出来るでしょうか?」

 妥当かどうかよく分からない。サイバーパンクにありがちな設定、例えば強化改造された人体とか、メガコーポによる支配とかは、むしろサイバーパンクを扱ったゲームが生み出したイメージであり、サイバーパンク小説の多くはそういう小道具とは無関係だと思う。実際、『ブループラネット』のテクノロジー関連の章(第5章)の最初に、この点に関し疑問を呈する文章を書いて、いくつか見解を述べておいた。

 サイバーパンクの伝統では、個人的なサバイバル以外には、世界の将来についてほとんど何も期待できないという設定がまかり通っている。とらえどころのない、「不変の権力構造」が世界を支配しており、個人はそのシステムに挑戦することすら出来ない。『ブループラネット』の背景世界は違う。実のところ全く逆だ。惑星ポセイドンは希望と自由の象徴だし、「不変の権力構造」による支配など存在しないことは誰の目にも明らかだ。個人が社会の動きを変えることが出来るし、権力システムへの挑戦こそ、そもそも『ブループラネット』の背景ストーリーのメインテーマの1つなんだ。

 「エコロジカル」な側面についての質問だが、そうだな、確かにそれはゲームにおいて大きな部分を占めている。エコロジーの複雑さ、環境破壊と環境保護の対立といったものを意図的に『ブループラネット』のキーテーマにしたのは、いくつか理由があるんだ。まず、多くのプレーヤーは環境問題について何かしら強い意見を持っているだろうから、それが優れた動機付けになる。それに環境問題を扱ったRPGは今までほとんどないから、このゲームの背景世界にユニークな魅力を与えることになると思った。あと環境問題を入れておくことで、キャラクター間の対立や、背景設定に含まれる対立関係がリアルになるという狙いもあった。

『ブループラネット』に対する評価は、おおむね好評です。なぜだと思いますか? 『ブループラネット』のどこが最もアピールしたと考えていますか?」

 正直に言って、批評家やプレーヤーから『ブループラネット』に寄せられた称賛の声ときたら、我々の予想をはるかに超えたものだった。オリジンの「1997年ベストRPG賞」にノミネートされたのも嬉しかった。皆が言うには、このゲームを気に入った理由は、ハードサイエンスと、背景世界の完成度だそうだ。

 我々が狙ったのは、「科学的な正確さ」と「冒険に満ちた背景世界」を両立させるという、今までのSFゲーム市場に欠けていると思える特徴を持ったゲームを作ることだった。だから、現在のテクノロジーと科学理論の動向から、妥当な未来予測をすることに全力を尽くしたんだ。また、生態学、地質学、生物学、さらには天体物理学に至るまで、様々な自然科学の最新情報を盛り込んだ。プレーヤー達は、我々の努力を高く評価してくれた。これらの情報が、教科書で勉強するよりずっと魅力的なものに思えたそうだ。

 それと、『ブループラネット』の背景世界をユニークでリアルなものにするためには大変な努力が必要だった。社会政治学的な背景ストーリー、経済、社会的対立、さらにはアボリジニーの陰謀に至るまで、何もかもリアルに感じられるようにするために、これら社会学的側面についても自然科学的側面と同じように現在の動向から妥当な予測を立てる必要があった。プレーヤー達はこちらも気に入ってくれた。

 『ブループラネット』のプレーヤー達には、いくつかのテーマが特別にアピールしたようだ。中でも、ポセイドン原住民と新参者の対立、アボリジニーの活動をめぐる謎、この2つに人気がある。どちらも、ほとんど無尽蔵にシナリオアイデアを出してくれるし、キャラクターを動かす動機を提供してくれるからだろうね。他に人気があるテーマは、巨大企業間、または巨大企業とGEO(国際環境機構)の間で行われる、果てしないスパイ合戦という奴だ。

「最近のSF小説の多くがそうであるように、『ブループラネット』には今後の展開ストーリーが用意されているように思えます。基本ルールブックにもそれを暗示する要素がいくつか含まれていますし、最近リリースされたソースブック『アーキペラゴ』も同様です。この方針を今後も続けるつもりですか? また用意されている展開ストーリーには結末があるのでしょうか? それとも、これらは単なる洒落っ気で、きちんとした未来史を作る気はないのでしょうか?」

 『ブループラネット』には、あらかじめ用意された展開ストーリーがあって、今後の製品はこのストーリーラインに沿った形で開発していく予定なんだ。『ブループラネット』の展開ストーリーは、基本的に2つのフェーズに分かれる。我々の内輪では、これをそれぞれ「フェーズ1」「フェーズ2」と呼んでいる。独創的なネーミングだろう?

 フェーズ1は『ワームホール』の出版で終わる予定だ。これについては後でまとめて説明するよ。フェーズ1の結末によってフェーズ2が創造される。フェーズ2は、簡単に言うと、『ブループラネット』宇宙を全く新しいレベルに持ち上げるものなんだ。予定通りにいけば、『ブループラネット』のプレーヤー達は全く新しい謎に挑むことになる。

「では、次の『ブループラネット』製品は何ですか? 『ウェットウェア』が今秋のリリースを予定していることは知っていますが、その後は?」

 えーと、プレーヤー達の要望に応えて、『ブループラネット:GMスクリーン(Access Denied)』がすぐにリリースされる。テクノロジー関連のサプリメントだが『ウェットウェア(Wetware)』は仮題で、『フルード・メカニクス(Fluid Mechanics)』というタイトルで出版されることになった。『ブループラネット』のフェーズ1の主な製品についてまとめて説明しよう。これを見れば、ポセイドンの運命がどうなるのか想像できるんじゃないかな・・・。

『ブループラネット:GMスクリーン(Access Denied)』
プレーヤーの皆さんの要望にお応えして、ついに登場。ここには全ての、あー、何だ、そのー、何と言うか、とにかくGM専用情報が載っている。これを使えば、常にホットで、あー、ウェットなアクションが可能なんだ(訳注:「hot and wet」はポルノ関係の決まり文句)。それに、このスクリーンには、『ブループラネット』プレーヤーの皆さんから応募されてきたシナリオアイデアがぎっしり詰まった32ページの小冊子も付いてくる。さあ、浮袋を用意して、飛び込もう・・・。

『フルード・メカニクス(Fluid Mechanics)』
これは『ブループラネット』のテクニカルマニュアルだ。単なる取扱説明書じゃなくて、コンピュータ、サイバネティクス、遺伝子改造、乗物、携帯電子機器、武器、ライフサポートなど各技術の設計、性能、ゲーム用データなど詳しい情報が載っている。このサプリメントでは、各技術分野における最先端の各アイテム、その様々なクラスについて代表的なモデルを取り上げて解説する。

『植民地(Colony)』
これは、ポセイドンの最も古い集落であるヘイヴン(Haven)の大通り、ビジネス街、路地についてのガイドブックだ。ヘイヴンはポセイドンの首都で、『植民地』にはそのマップと、マップ上の各地域の説明と、さらには重要な建物についてのフロアプランも載っている。ヘイヴンにいる主なグループ、団体、住民についての詳しい解説もある。もちろんGM専用情報もたっぷり付いてくる。いくつか例を挙げるなら、ヘイヴン科学技術会館、GEO行政センター、スタジアム、マフィアのゴルチョフ・ファミリーという感じだ。さらに、この複雑でユニークな辺境都市を舞台にした一連の3つのシナリオが付いてくる。これをプレイすれば、ヘイヴンについてずっと深く理解できるに違いない。

『調査報告(Survey)』
土着動物としては、ライオン、虎、熊などが・・・おっとこれは違う惑星のデータだった。ともあれ、そういうことだ。『調査報告』にはポセイドンの生態系に関する包括的な調査結果が載っている。動物、植物、鉱物、それに・・・その他だ。ここにはGEOが進めている危険な、あるいは有用な動植物に関する調査プロジェクトや、ポセイドン特有のユニークな生息環境についての章が含まれる。もちろん、この海洋惑星の生態学、地質学、気象学、海洋学に関するゲーム上のデータも提供される。もし君が、移民局の導入教育プログラムをさぼったのなら、このサプリメントは必須だ。これを読むかどうかで、君が食事にありつくか、君が食事になるかが決まるのだ。

『保安官(Posse)』
無法の星、ポセイドンに法がやってきた。チャーチ保安官には逆らうな。このサプリメントは、辺境の保安官バッジの両面を扱う。犯罪と刑罰、新しい職業や技能、司法と犯罪の両方についての最新テクノロジー。さらに辺境の地を駆け抜ける5つの連続シナリオから構成される犯罪者vs保安官キャンペーンが入っている。この最も危険なシナリオのユニークなところは、犯罪者の立場になるか、保安官の立場になるか、プレーヤーはどちらでも好きな方を選べるということだ・・・。

『エアロック(Airlock)』
そういうわけで君は、彼/彼女/それと、プロスペリティ・ステーション(ポセイドン軌道ステーション)のワールドスケープ・アーケードでデートという約束を取り付けたわけだが、困ったことにどうやってそこにたどり着けばいいか分からない。いや、もっと悪い事態だってあり得る。君がロックボトム海底基地の通路にいるときに、浸水警報が鳴り響く。だが君には脱出ポッドがどこにあるのか分からない・・・。『エアロック』をお忘れなく。ここには、プロスペリティ・ステーション、アンダーシー・ハビタット2、ダンダーク造船のロングラン級恒星間輸送船、ラベンダー・オーガニクス社のディープエンド海洋研究所といった大型の建造物から、『ブループラネット』の特殊環境を念頭に設計されたもっと小型の乗り物や施設に至るまで、様々な建造物の機能、完全なデッキプランが載っているんだ。

『ワールド・オブ・ハート(World of Hurt)』
このソースブックには、『ブループラネット』のプレーヤーが、故郷、つまり地球で冒険するために必要なあらゆる情報が詰まっている。2199年の暗黒時代を迎えた地球、その複雑な社会政治学的状況、破壊された生態系、寂しい過去と定かでない未来。さらに、地球軌道、月面、火星、小惑星帯といった太陽系の各地についての解説も載っている。これらの場所を舞台とするシナリオはいくつでも作ることが出来る。ここはポセイドンに比べて乾いているとはいえ、より安全だとは決して言えない。

 さーて。ここから後の3冊について詳しいことを話すのは、エアロックの内側のドアを閉じる前に外側のドアを開けるようなものだ。だから、タイトルと、ヒントを少しだけ出すだけにしておこう。

『嵐の到来(Storm Surge)』
ポセイドンは大きな惑星だが、原住民とGEO、そしてアボリジニーが仲良く共存できるほど広くはない。彼らが、それぞれ自分たちの未来を賭けて戦うときが来た・・・

『アボリジニー(Aborigine)』
結局のところ、ポセイドンの創造者たちが残した遺産の正体とは何だったのか?

『ワームホール(Wormhole)』
これは・・・いや何も言えないな。

「プロのゲームデザイナーになった感想は? 楽しい仕事ですか?」

 私は『ブループラネット』の仕事を愛している。ゲーム業界にはとてもクールで独創的な人々が大勢いるし、彼らは互いに強く結びついている。でも、この業界の会社の大半と同じく、バイオハザード・ゲームズ社もパートタイムな存在だ。我々4人の正社員、そして多くのフリーランサー達は、全員が「リアルワールド」に本職を持っていて、それで生活費を稼いでいる。私は、本当は科学の教師で、小さな私立学校に勤めている・・・それも、ミリタリースクールだ。信じられるかい? ともかく、『ブループラネット』の仕事はとても楽しい。なにしろ、生活がかかってないから、ビジネス上のストレスをほとんど感じなくて済むんだ。



この記事は米国RPGnetの許可に基づき翻訳されたものです。日本語訳については当サイト管理者ben*at*land.linkclub.or.jpまたは翻訳者まで。記事の内容については本人へ英語で連絡してください。

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