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『ネメシス(Nemesis)』

著者:リチャード・ダカン、リック・アーネスト、アレクサンダー・ジャカット
カテゴリ:ゲーム
出版元:ニュー・ミレニアム・エンターティメント社
価格:16ドル
ページ数:96ページ
ISBN:1-887740-44-9
ジャンル:サイエンス・フィクション、現代、諜報、陰謀
レビュー著者:ジョセフ・ザレブスキィ(Joseph Zarebski )、1998年12月19日
レビュー翻訳:馬場秀和
レビュー翻訳者による『コンスピラシィX』紹介ページ
http://www004.upp.so-net.ne.jp/babahide/conx.html



 『コンスピラシィX』の世界では、宇宙人は実在する。そういう宇宙人の中でも、最も奇妙な種族は「グレイ」だろう。『ネメシス』ソースブックには、グレイが地球にやってきた方法、彼らの正体、そして目的が書かれている。グレイをシナリオに登場させるつもりがない場合でも、『ネメシス』は役に立つだろう。というのも、このソースブックでは、『コンスピラシィX』の世界における超能力の作用について完全な説明が載っているからだ。

 グレイはハイテク技術を持っていない。彼らは、自分たちの優れた超能力をベースとした文明を築いているのだ。と言っても彼らがテクノロジーを使わないという意味ではない。彼らにとっては、他の種族がテクノロジーに頼っているのがひどく奇妙に思えるということだ。ちょうど、我々から見るとグレイが超能力に頼っているのが奇妙に思えるのと同じように。グレイが使用する唯一の道具は、サイキックレンズだ。このレンズは、彼らの超能力を一点に集中させる効果がある。

 グレイは人類の超能力に強い関心を持っている。彼らは地球上に存在する超能力エネルギーについて研究し、自分たちの能力を使って遺伝子工学と同じことをやって、「ハイブリッド」と呼ばれるグレイ・人類の混血種族を創造したのだ。またグレイは遠隔操縦ロボットを使って人間を誘拐し、宇宙船に連れ込んで生体実験を行い、それから犠牲者の記憶を消してしまう。

 人類の中にはグレイの実験に強力している者もいる。グレイが行なった実験全てが成功したわけではない。グレイとイルカのハイブリッド種族は、グレイに対して反乱を起こしたのだ。そういうわけで、グレイは、グレイと人類のハイブリッドの方に期待している。

 本書の終わりには、シナリオが1本付いている。短いシナリオだが、見た目よりは準備に手間取るだろう。索引は付いていないため、どこに何が書いてあるか探すのはちょっと難しい。イラストは他の『コンスピラシィX』製品と同じく白黒だが、出来は良い。

完成度:4(よくできている)
内容 :4(粋でもうしぶんない)


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