■ 中近東・アフリカの生産国

イエメン Yemen Arab Republic
アラビア半島の西側に位置し紅海を望む。首都はサヌア。
イエメンは、アラビア半島の中で最も自然条件に恵まれ、古くからアラビア・フェリックス(多幸なアラビア)とも呼ばれています。
紅海に面した小さな港町にあるモカ(Mokhah)港から積み出された珈琲は、「モカ・コーヒー」として世界中で支持されています。しかし、現在ではモカ港は使用されていません。

■ 格付
特に格付はなく、マタリ(Matari)、サナニ(Sanani)など産地名のみで取引が行われています。

■ 味わい
珈琲の原生種に近いコーヒーの木を栽培するイエメンでは、独特の香りはモカ臭とも呼ばれ、気品のある酸味と芳醇な味わいがあります。
■イエメンの珈琲
コーヒー・ルンバの歌詞にも出てくるモカ・マタリは、世界中で愛飲されている銘柄で、首都サヌア西方のバニーマタル地区で栽培されています。モカ・マタリの中でもアールマッカは、 原生種のみが持つモカ独特の香りと酸味、芳醇な味わいがあり、「珈琲の女王」とも呼ばれています。

エチオピア Socialist Ethiopia
アビシニアンコーヒーと呼ばれた野生の木が今でも多く茂っているコーヒーの原産国。首都はアジスアベバ。
コーヒーの木は9世紀以前にエチオピアのカファ(Kaffa)地方で野生しているのが発見されたのが最初と言われている。

■ 格付
欠点数による格付が行われています。モカ・ハラーだけは特別にボールドグレイン(Bold Grain)、ロングベリー(Longberry)という大きさによる区分も行われています。

■ 味わい
イエメン同様、原生種に近いコーヒーの木を栽培していることからモカ臭と酸味ちますが、イエメンの珈琲よりも香りは少なく酸味は強い傾向があります。

■イエメンの珈琲
ハラー(Harrar)地方のモカ・ハラー。
ジマ(Djimah)地方のモカ・ジマ。
シダモ(Sidamo)地方のモカ・シダモ、イルガチャフェ、ラッコマウンテン。
ウォレガ(Wollega)地方のモカ・レケンプティなどがあります。
「モカ」の名前が付く珈琲があるのは、エチオピアの珈琲をイエメンのモカ港から出荷していたためです。