1974.11 尾瀬

11月 2日(土),3日(日) 晴れ  上野(22:10〜23:50)宇都宮(06:12〜06:54)日光(07:15〜08:20)湯元(08:35〜10:35)金精峠(11:25〜14:47)根名草山(15:05〜18:55)日光沢温泉

 他のパーティーや本部の人達に見送られて,上野を一番に出発する。新しくなった宇都宮の駅で仮眠を取ったが,酔っ払いのうるさいのと電気が明るいのとで,なかなか寝付かれなかった。朝は非常に寒い。日光の駅から男体山を初めとする日光連山がきれいに見えている。タクシーを使って湯元まで行くと,もう雪が所々にある。金精峠までの間が少々辛かったが,後はいたって快調。雪が靴に付いて靴下が濡れてくるのが判る。とても気になる。根名草のピークからはすぐそばに鬼怒沼湿原が,そして遥か後ろに二日後に行くはずの燧岳が望まれる。登りでみんなしてバテたので,下りの途中で暗くなってしまう。おまけに手白沢温泉から明治大学ワンダーフォーゲル部の小屋へ行く道が判らず,到着は7時近くになってしまった。今回は尾瀬を通って水上までの長いコースだったのだが,明大の人達は「1年のあの顔からすると,とても無理だろうな。」と言っていたと後で聞いた。

11月 4日(月) 晴れ時々くもり  日光沢温泉(06:50〜17:10)赤安山(17:25〜20:35)長蔵小屋

 この日も長い一日だった。今日は長蔵小屋までなのに,鬼怒沼に着く前に昼食。単調な尾根の登り下りを繰り返し,黒岩清水を過ぎ黒岩山を巻いて赤安山に向かう途中,腹が減ってバテそうだったが,アメを食べたら元気回復。不思議なもんだ。赤安山から懐中電灯を点けての歩行となる。道が雪でグチャグチャで,靴もビショビショ。休憩すると足が冷たくて大変。真っ暗な中を小淵沢田代を過ぎ,8時半にようやく長蔵小屋に到着。

11月 5日(火) くもり後晴れ  長蔵小屋(08:15〜13:30)燧岳(13:50〜16:54)見晴(16:54〜17:25)竜宮小屋(17:45〜18:55)山ノ鼻小屋

 せっかく尾瀬に来ているのに,尾瀬沼を見る間もなく燧岳へ登る。道はやはりグチャグチャ。ガスがかかっていて,その上風が強くとても寒い。頂上からは何も見えず,この後ここを訪れる予定になっている女子パーティーへの伝言を残し,ワインを少々飲んで出発。下りは皆転びまくる。そしてついに3日連続のナイトウォークに突入。尾瀬ヶ原通過の時は暗くてほとんどまわりの景色は見えなかったが,振り返って見る燧岳の雄姿と,前に横たわる至仏山のシルエットが印象的。晩秋の静まり返った尾瀬ヶ原もいいけれど,できたら明るい中で歩きたい道だよね。

11月 6日(水) 晴れ  山ノ鼻小屋(08:05〜12:25)至仏山(12:45〜16:00)笠ヶ岳(16:30〜16:50)片藤沼

 いつもながら朝は寒い。今日も出発が遅れてしまった。至仏山への登りは道の上を水が流れていていやだった。森林限界を超えてからが結構長く,じれったい。それでも頂上からの展望は,苦労に報いて余りあった。富士山や南アルプスまでもが見えた。ワル沢の頭から道がササで覆われていて歩き辛い。笠ヶ岳頂上から見る夕焼けと,至仏山の均整の取れた姿が印象的。予定通り最後の晩を片藤沼で迎える事ができたが,長いコースだったなあ。

11月 7日(木) 晴れ  片藤沼(07:50〜13:50)湯ノ小屋〜水上〜上野

 靴が濡れていたので新聞紙でくるみビニール袋に入れて枕にして寝たのだが,朝見たらガチガチに凍っていた。足が入らないので焚き火をして靴を温める。その為起床から4時間後の出発になってしまった。下りの道もササに覆われていた為,何度も転ぶ。やっとの思いで林道に辿り着く。湯ノ小屋に着いた時の満足感,開放感は合宿ならではのもの。とにかく良く歩いたなあ。

メンバー   3年  武井
   2年  郷田,高島,萩原,塙,日野,村木
   1年  栗原,下平,遠山,松場,私
  (4年) 小倉