1977.06.10(金),11(土) 曇り 立川(21:15〜03:10)土合(06:40〜07:10)ガンゴー新道入口(07:20〜10:05)西黒尾根(10:30〜12:30)肩ノ小屋(12:50〜12:55)谷川岳トマの耳(13:20〜14:30)一ノ倉岳
自宅より車で谷川岳の麓へ向かう。3時間程度で着くのかと思っていたが,意外と時間が掛かる。水上付近からは霧が濃くなって見通しが悪かった。ロープウェイ駅の少し手前に車を止め仮眠をする。夜行列車で来た人達が早くも歩き始めている。6時頃起きたが,眠り足りない様で頭が重い。天気はあまり良くなくて,深いガスに包まれている。マチガ沢にはかなりの残雪があり,アイゼン,ピッケルで歩くパーティーが見える。
去年も一昨年もこの時期に谷川岳方面を訪れたが,いつもこんな天気だ。展望はサッパリだが,コイワカガミ,ハクサンコザクラ,ハクサンイチゲ等の高山植物がきれいだ。肩の小屋で,一ノ倉の頂上で飲む為の缶ビールを買う。ガスの合間から時折,オジカ沢の頭や川棚の頭が見え隠れする。ガスに包まれた景色は,山々を一層険しく見せる。稜線上から下を覗きこむと,一ノ倉沢上部の岸壁が黒々と不気味な姿を見せている。一ノ倉岳の頂上にテントを張る。さっき買ったビールと,家から持ってきた酒を飲みながらシュラフにもぐり込む。
1977.06.12(日) 霧雨のち曇り 一ノ倉岳(05:40〜05:55)茂倉岳(05:55〜07:00)武能岳(07:15〜07:40)蓬峠(07:40〜10:40)芝倉沢出合(10:40〜10:55)幽ノ沢出合(10:55〜11:00)一ノ倉沢出合(11:15〜11:35)土合(12:15〜18:30)立川
夜中に強い雨と風に会い,濡れたシュラフで眠れぬ一夜を明かす。幸いな事に朝には雨が止んだが,道を覆う濡れたササで,ビッショリとなってしまう。茂倉岳とのコルには広大な雪田が広がり,危うく道を失いそうになる。茂倉岳を過ぎ一気に武能岳まで行ってしまおうと思ったが,なかなかピークに着かない。何回「あれが頂上だ。」と思った事だろうか。やけに狭い武能岳の頂上から,広々とした草原を下り蓬峠へ着く。避難小屋がポツンと建っていた。
ここからは山腹を巻き,雪渓を3本ほど渡り,白樺尾根に出る。急坂を一気に下り,湯檜曽川沿いの道に出る。ここまで下るとガスは晴れたが,山の上の方は濃い霧に包まれている。ここから谷川岳東面の有名な沢の出合を見ながら進む。こんな時期なのに,残雪の脇にはフキノトウが出ていた。途中で作ったコーンスープに入れてみたが,あまり合うとは思えなかった。一ノ倉沢の水を飲んでみたが,当たり前の事だが,変わった味はしない。ちょっとくらい変わった味がしてもいい気がするのだが。昨日車を止めた所まで戻り,帰宅。