2004.05 男体山

5月29日(土) 晴れ 宇都宮(05:10〜06:40)志津乗越(06:50〜09:15)男体山(10:00〜11:30)志津乗越

 前日,日光市内を観光して宇都宮のホテルに宿泊。朝5時に目が覚めたら,天気予報通りの曇り空。天気は下り坂だそうなので,「何とか昼頃まで雨が降りません様に。」と祈りながら車で日光を目指す。いろは坂を登っていくと,徐々に晴れ間がのぞき,大きな男体山が目の前に現れてくる。途中,道のわきに何匹かの猿がおり,人に慣れているのか,逃げもせず車をじっと見ていた。中禅寺湖を左に見ながら,戦場ヶ原わきの三本松から裏男体林道に入る。やたらと心細くなる様な道だったが,途中からしっかりした林道になる。どうやらR120から光徳方面に進み,そちらから林道に入るのが正解のようだ。

 狭い林道を注意しながら進み志津乗越に到着。5〜6台の車が停まっていた。すぐ目の前に男体山が見えるのだが,中禅寺湖側から見た印象とかなり違う。良く写真などで紹介されるのは南側の中禅寺湖や戦場ヶ原から見た,富士山型の独立峰だが,正反対の方角にあたるこちら側だと,写真に載せた様ななだらかな感じ。荷物を整えて登山を開始すると,すぐ志津小屋に着く。小さな小屋だが,詰めれば20人くらいは泊まれるだろうか。かなり大きなザックがいくつも置かれていたが,この小屋をベースにして近くの山々を歩いているんだろう。小屋の近くには鳥居や祠が建てられている。
 


頂上付近から見た大真名子山(左)と女峰山(右)


頂上から見た中禅寺湖と皇海山

 暗くジメジメした感じの登山道は,赤土まじりで滑りやすく,大きな段差もあって歩き難い。昨日の夜に宇都宮で餃子をたらふく食べたせいで,餃子のゲップが出るし,飲み過ぎからか身体が重い。でもキジ撃ちを済ませると,急に調子が良くなってくる。崩落を防ぐための堰堤が造られているあたりでは展望が開け,後方に太郎山,大真名子山,女峰山など日光の山々が望まれる。この付近の山に来るのは初めてなのだが,実際に山を見ると大まかな位置関係が良く判る。男体山と女峰山はほとんど同じ標高だが,かなり女峰山が高く見えるので,まだまだ先は長い。

 高校生らしき5〜6人のパーティと抜きつ抜かれつ登っていくと,左側が大きくがれた場所に着く。志津乗越から見た感じでは,丁度中間のあたりだろう。ここを過ぎると登りは更に急になってくるが,妻Mもバテル事無く登っているので一安心。花は咲いていないが石楠花が目立ってくると,樹林も低くなってくる。右側には日光白根山が見え始めてくるが,結構雪が残っているようだ。こちらは道の脇に少し残っていただけで,コース上には雪は全く無い。前方に小屋が見えてくると,尾根状の気持ちのいい道になってきて頂上はもうすぐだ。途中風の吹いている時は少し寒かったが,頂上付近は風も無く穏やかな天気。
 

 頂上からは真下に中禅寺湖と戦場ヶ原が見下ろせる。かなり急な斜面なので,こちら側から登ると標高差もあって,かなり苦労させられそうだ。ここでカップラーメンとお握りの昼食を食べる。天気はとてもいいのだが,山の下の方には雲が広がっている。頂上には周りの山を紹介する地図盤が置かれていたが,それによると中禅寺湖の後方に見える山が皇海山だそうだ。以外に低く見えるのでちょっと驚く。もっとも男体山は2484mあり,ここら辺ではかなり高い山だから当たり前か。頂上からの景色としては女峰山方面が群を抜いて美しい。

 登ってきた道を下山するのだが,ちょっと転びそうな道で怖い。最近の登山者は皆ストック(?)を持っているのだが,こう言う道を下る時には有効だろうか。私は使った事が無いのだが,今度試してみようかと思う。下り始めると志津乗越から登ってくる登山者とかなりすれ違う。裏男体林道にはタクシーが入ってくれないそうだから,皆マイカー登山だろう。志津乗越に戻ってくると,確かに多くの車が停められていた。もっとも乗越には10台くらいしか停められないので,皆林道脇のスペースに停めている。一旦R120に戻り,帰路は金精峠を越える事にする。
 


志津乗越から見た男体山

 湯元に着くと硫黄の香りが強烈に漂ってくる。妻Mとの登山では帰りに温泉に入る事が義務付けられているので,今回はここでお風呂に入る。ホテルで聞いたら一人1500円だと言われたので,観光センター内にある「はるにれの湯」に一人500円で入る事にする。かなり情緒豊かと言うか,野趣満点と言うか,ほとんど露天風呂の様なお風呂だった。お湯は白濁して温泉の雰囲気はいいのだが,ちょっと温度が高め。あまり熱いお風呂は好きではないので,早々に出てしまった。金精峠から沼田に向かう道からは,雪をまだ多く残した上州武尊岳が立派に望まれた。