デジタル写真事始 その1


今やデジタルカメラはコンパクト機でも800万画素の時代になりました。普通の人は画素数が多ければ多いほど画質が良くなると考えるのも無理はありません、まぁこれはある意味事実ですし、私もずっとそう思っていました。しかし恥ずかしながら近頃やっと画素数は多けりゃぁ良いってもんじゃないと言うことがわかりました。そこでまず私のデジカメの経験をお話したいと思います。

私が最初に手にしたデジカメは5年ほど前に手に入れたSANYOの30万画素の製品です。当時すでに100万画素を越える製品が出ておりましたので、この30万画素の製品は型遅れという事で格安で買いました。デジカメを買った目的は当時は今と違ってゴルフと車をテーマとしたホームページを開こうと考えていたため、ホームページに載せる画像を撮影するためで、調べてみるとホームページに載せる画像なら30万画素もあれば十分と聞いていたからです。でもなぜホームページには30万画素で十分なのか深く考えもしませんでした。又、Photoshopのようなレタッチソフトも持っていないというか、存在自体知りませんでしたから、当然ながらリサイズという言葉も知りませんでした。で、30万画素で撮影した画像をそのままホームページに貼り付けると、やけに大きくなるので、その画像のコーナーにマウスを当ててマウスを動かして適当な大きさに縮めて、ホームページビルダーの「画面のサイズに合わせてファイルを小さくする」というオプションをチェックして保存していました。その結果自分の希望のサイズの写真になり、ファイルの大きさも小さくなったようです。

しばらくそのSANYOのデジカメを使っていたのですが、充電式のバッテリーがイカれてきたのか、ちゃんと充電してもモノの5分も経つとバッテリーがなくなる状態となりました。そこで次に手に入れたのがFuji Finepix 6800Zです。こやつのポルシェデザインの格好良さと、300万画素でありながらスーパーCCDハニカムとかで600万画素相当になる謳い文句と、何よりも気に入ったのは、クレードルという充電器を兼ねた台に載せるだけで、USBポートを介してPCに画像を取り込めるという点が気に入りました。SANYOの時代はスマートメディアを取り出して、フロッピーの形をしたアダプターに差し込んでそれをフロッピードライブに入れてコピー&ペーストで画像を取り込んでいましたが、それが面倒なのと時々具合が悪くなり苦労していたため、このダイレクトにPCに接続できる機能を知り、よだれが出ていました。

で、その6800Z を手にしてマニュアルを読むと撮影時の画素数の設定の事が書かれていました。画素数はVGA(640x480)の30万画素から、1M、3M、6MそしてそれぞれFineとNormalが選べました。そのマニュアルには画素数が大きくなる、あるいはFimeを選ぶとと1枚のファイルの大きさが大きくなり、必然的にメディアに入る枚数、つまり撮影可能枚数が減ることと、普通はNormalでも十分な画質であることが書かれていました。でも私は64Mのメディアを入れていたし、一度にそんなに多くは撮影はしないので、どうせなら最高画質が良いと考え、6MのFineに設定して撮影をしていました。その頃は以前のHPは事情により閉鎖していましたので、デジカメで撮るのはもっぱらSNAP写真のみ、撮撮影後クレードルに入れてボタンを押すと自動的にPCに取り込むソフトが起動して、取り込みが完了すると自動的にWindowsの画像表示ソフトが立ち上がり、画像が画面に合ったサイズで表示されました。これは以前のコピー&ペーストを考えると素晴らしい!と感激いたしました。そして画像が自動的に画面の大きさに合わされるので、その画像は1Mよりも3Mが、3Mよりも6Mの方が綺麗に表示されるものとばかり思い込んでおりした。プリントもプリント時にソフトで用紙の大きさ(Lか2L)を設定すれば用紙の大きさに合わせてプリントしてくれましたが、これも1Mより3M、3Mより6Mで撮った方が綺麗にプリントされると思い込んでおりました。モノは試しと、1M、3M、6MのNormalとFineで撮影して、画面で見比べたり、Lサイズで印刷してみました。その結果差はほとんど区別は付きませんでしたが、画素数が多い方が絶対に画面で見てもプリントしても画質がいいはずだと無理やり自分に思い込ませていたようでした。今思うとなんと愚かであったかと赤面致します。

(この項 続く)