禁煙




日本人の死亡原因をみると第1位は、癌などの悪性新生物、第2位は、心筋梗塞などの
心疾患、第3位は、脳出血や脳梗塞などの脳血管疾患、第4位が、肺炎、気管支炎とな
っており、これらは喫煙が発症や経過に関与しているのは言うまでもないでしょう。
特に非喫煙群に対して、心疾患は4倍、肺癌は2.5倍と言われています。
現在、世界的に禁煙の機運が高まっています。しかし、日本人の喫煙率はいまだに高
く、先進諸国と言われる国の中では第1位です。
これらの現状を踏まえて禁煙を試みる人が増えてきましたが、なかなか簡単に成功しな
いのも現実です。
なぜでしょうか?
禁煙するにあたっては2つの問題点が考えられます。
それは、
@ニコチン中毒
A精神依存
が考えられるからです。

@ニコチン中毒
一種の薬物中毒の症状で、急激に体内の濃度を減量するとイライラする、頭が痛い、眠
いなどの離脱症状(いわゆる禁断症状)が出現します。禁煙後2、3日ピークとなり1ヶ月
程度で消失します。ニコチンに対する依存度が高い人ほどニコチンを急に離脱すると症
状が強くでるため、禁煙補助剤(ニコチンガム、ニコチンパッチなど)を併用するとスムー
ズに離脱できる可能性が考えられています。

A精神依存
イライラなどのストレスのはけ口として喫煙している人が多く見られます。これらは長年
の生活習慣として条件化されており、この生活習慣を変えることは大変難しいとも考えら
れます。この解消としては、まず禁煙をすると言う強い意思を持つことが大切です。家族
や職場などで禁煙宣言を行うのも効果的でしょう。
次に、日常生活の習慣を見直して極力リラックスできる環境を整備することが大切です。
しかし、現代の社会生活においてストレスをなくすことは不可能に近いでしょう。ストレス
を感じたりしてタバコを吸う条件づけを変えてみることが必要です。つまり、タバコを吸い
たくなったら、深呼吸をしてみる、お茶を飲んでみる、ガムを噛んでみると言った別の条
件に置き換えてみましょう。

実際は、これらが複合しているため禁煙を困難とさせています。最近、薬局で禁煙ガム
が市販されるようになりましたがなかなか自分だけでやるのは困難で成功率もけっして
高くありません。
以上のことから病院で行う禁煙指導は大きな意味をもってきます。
健康増進に関する法律などが施行され、喫煙者にとってはますます肩身の狭い社会とな
りつつあります。ここらで自分の健康のためにも、周辺の人々の健康のためにも禁煙を
してみてはどうでしょうか。

※当院では、禁煙に対するカウンセリングを行った上で禁煙補助薬を用いた禁煙指導を
行っております。また禁煙補助薬の継続とともに心理的なフォローも併用して行い禁煙
が成功できるようにサポートいたしております。

当院における禁煙外来併設時間(予約不要)
月曜日 午前9:00〜午後1:00 午後3:00〜午後6:00
火曜日 午前9:00〜午後1:00
金曜日 午前9:00〜午後1:00 午後3:00〜午後6:00

※禁煙は、喫煙自体が病気ではないため健康保険は適用されません。よって自費診療
扱いとなります。しかし、喫煙に関する費用および健康を害したことにかかる医療費と比
較するとけっして高いものではなく、よりスムーズな禁煙のためには有効だと考えており
ます。
(愛知医科大学禁煙指導ネットワークに加盟)

※参考
1箱(20本):270円×1年(365日)=98550円
禁煙すると1年で約10万円、3年で30万円、5年で50万円も小遣いが増える計算になり
ます。



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