御池〜 燧ヶ岳登山
燧ヶ岳の 北麓側から湿原や眺望を楽しみながら登る変化に富んだコース

 

●ほかの登山路に比べ比較的なだらかで、湿原が点在し、視界も利く変化に富んだコース。
●秋の登山は斜面の湿原が色づいて美しいコースとなる。
(Photo by HIDEO MAKISHIMA)                    
コースデータ
コ ー ス 御池 → 広沢田代 → 熊沢田代 → 燧ヶ岳
コースタイム 約4時間30分(休憩を除く。)
●尾瀬沼へ下山すれば、合計約6時間30分
●尾瀬ヶ原へ下山すれば、合計約7時間
難 易 度 やや困難。 長い時間登山を強いられるため、体力が要る。途中コースを見失いやすい場所があるので要注意。また、頂上付近は雷に注意。
装   備 防寒具。雨具。非常食。水。手袋。靴は軽登山靴や登山靴など底がしっかりしたものがいいです。
余計なお世話 雷鳴がしたらできるだけ早く下山した方がいい。頂上付近で雷が鳴ったら岩陰に隠れて様子を見るしかない。頂上では雷は横や下から来る場合もあるので注意。
各地点ガイド
御   池
 夜行で早朝に御池に着くか、国民宿舎に宿泊して早朝に登山した方がいい。駐車場から少し歩いたところに登山口がある。
広沢田代
 急な斜面を1時間ほど登ると、細長い湿原が現れる。池塘がいくつか点在する。そこを過ぎるとまた急斜面が続く。広沢田代と熊沢田代はこのコースの見どころ。
熊沢田代
 ふたたび1時間ちょっと登り、丘を越えると、鞍部に広がる湿原が現れる。鞍部の平坦な湿原には大きな池がふたつあり、その間に敷かれた木道の上を通る。 2,000m上空の湿原を渡る風は冷たく心地よい。休憩するならここで。ここから上の樹林帯を抜けると森林限界。約2時間で頂上に着く。
 
熊沢田代からの先の登りは、残雪期や霧の時は注意した方がいい。沢や爆裂火口跡に迷い込むことがあるらしい。森林限界のハイマツが現れ、ガレ場を左にトラバースして、岩場を登り、俎ー<まないたぐら>(2,346m)に着く。
燧 ヶ 岳
 燧ヶ岳はいくつかのピークで構成されており、柴安ー(2,356m)、俎ー(2,346m)のほか、御池岳、赤ナグレ岳、ミノブチ岳などがある。
 俎ー<まないたぐら>には祠(ほこら)があり、ここからは越後や会津の山々が一望でき、ミノブチ岳の向こうに尾瀬沼も望める。燧ヶ岳最高点の柴安ーは俎ーから15分ぐらい。
 柴安ー(2,356m)からは尾瀬ヶ原を挟んで対峙する至仏山をみることができる。
 燧ヶ岳からの下山路は以下のとおり。
@御池へ引き返す 視界が悪いときや残雪期は、道に迷わないよう注意。御池まで下り約3時間
A尾瀬沼北東岸へ下りる長英新道 樹林帯の変化のないだらだらした下り道。長藏小屋まで下り約2時間10分
B沼尻へ下りるナデッ窪の道 かなりの急坂を下る。残雪期の滑落や雪崩注意。沼尻まで下り約1時間30分
C見晴・十字路への道 沢沿いの急坂、残雪期の滑落注意。降雨時の水歩き。十字路まで約3時間
D赤田代温泉小屋への道 沢沿いの急坂、残雪期の滑落注意、降雨時の水歩き長時間。温泉小屋まで約3時間