尾瀬の春 4月後半〜6月前半
4月後半

 比較的天気の良い日が多くなってくる。天気は周期的に変わるようになる。移動性高気圧に覆われて晴れた日は、-10℃くらいまで下がることもあり大霜になる。冬型のようになって寒気が入ると、雪が降る。
写真は上田代
天気(出現率%) 最高
気温
最低
気温
主な花 湿原と植物の状況 山小屋
晴(30) 8〜18 -11〜-2  残雪が多いときは2m以上あることもあるが、少ないときでは20〜40cm程度のこともある。半月で積雪が60〜80cm減る。まだ、植物の芽吹きはない。まだ、尾瀬沼は雪氷に閉ざされている。  連休の頃からごく一部が開き始める。

※連休のころ、道路開通、路線バス運行開始。
曇(30) 6〜13 -4〜2
雨(15) 1〜10 0〜5
雪(15) 0〜6 -5〜0
5月前半
 比較的天気の良い日が多く、好天が続くこともある。移動性高気圧に覆われて晴れた日は、大霜になる。冬型のようになって寒気が入ると、まれに、雪が降ることもある。
写真は裏燧林道上田代

 

天気(出現率%) 最高
気温
最低
気温
主な花 湿原と植物の状況 山小屋
晴(40) 12〜20 -7〜0 ・ショウジョウバカマ
・リュウキンカ
・ザゼンソウ
・ワタスゲ(花) 
 残雪が多いときは2m近くあることもあるが、少ないときにはほとんど解けきっていることもある。川は流れを現している。雪が解けたところに、ミズバショウやワタスゲ、リュウキンカがようやく出始める。この頃尾瀬沼の雪氷は解け、沼開けとなる。  一部の山小屋が開いている。
曇(30) 10〜15 -2〜4
雨(28) 5〜13 0〜6
雪(2) 1〜8 -3〜0
5月後半
 移動性高気圧に覆われて晴れた日は、霜が下りる。寒気が上空に入ると、雷雨や降雹もある。この頃になると、雪は降らない。
写真はチシマザクラ

 

天気(出現率%) 最高
気温
最低
気温
主な花 湿原と植物の状況 山小屋
晴(30) 14〜23 -5〜4 ・ミズバショウ
・ザゼンソウ
・リュウキンカ
・ニリンソウ
・ワタスゲ(花)
・オオカメノキ
・ショウジョウバカマ
・キクザキイチリンソウ
 残雪が多い年は0.5〜1mくらいあることもまれにあるが、少ない年には解けきっている。その場合でも湿原はまだ枯れ草色である。場合により雪解け水で木道が水没する。水辺にミズバショウやリュウキンカが咲く。  すべての山小屋が開く。5月末の週末はかなり混雑する。
曇(40) 12〜18 0〜7
雨(30) 6〜15 2〜7
雪(0)
6月前半
 移動性高気圧に覆われて晴れた日は、霜が下りることもある。関東地方が梅雨入りしたばかりの頃で、意外と天気がよい。寒気が上空に入ると、雷雨や降雹もある。
写真は中田代(下ノ大堀川)

 

天気(出現率%) 最高
気温
最低
気温
主な花 湿原と植物の状況 山小屋
晴(30) 15〜25 -3〜7 ・ミズバショウ
・リュウキンカ
・タテヤマリンドウ
・ミツガシワ
・サンカヨウ
・エンレイソウ
・オオバタチツボスミレ
・ムラサキヤシオ
 ようやく残雪が消え、川沿いの緑が多くなる頃である。しかし、全体的には枯れた色が目立つ。ミズバショウの花は、盛りを過ぎつつある。  ズバショウがピークとなる6月上旬の週末は大変混雑し、一人1畳となる。
曇(40) 13〜20 3〜12
雨(30) 12〜18 3〜13
雪(0) -
備考  
全 般  気象関係の記述については、尾瀬保護財団から頂いた尾瀬山ノ鼻観測所気象月報と尾瀬林業から頂いた気象観測データ、また一部インターネット自然研究所のライブ画像を参考にしている。
天 候 大まかな傾向を記述している。年によって、かなり異なる。
天気出現率%  天気の出現率を%で表している。かなり感覚的なものである。例えば、日中は晴れていて、夕立で一時的に雨が降ったような場合や、晴れたり曇ったり一時雨が降ったりする場合、あるいは夜中だけ雨が降る場合などがある。これをどう扱うかかなり難しい問題であるので、厳密な考察はしていない。
最高気温 その天気のときの最高気温を示している。気圧配置などによりかなりの幅がある。
最低気温 その天気のときの最低気温を示している。気圧配置などによりかなりの幅がある。
気温の較差 夏の晴れた日の較差は12〜15℃、冬の晴れた日の較差は15〜25℃にもなる。
雨や雪の日の較差は5〜10℃程度である。
主な花 比較的目立つ花を掲載している。年により多少の時季の変動もあり、当たりはずれもある。
湿原と植物の状況 年によりかなり変動がある。
山小屋 年により多少変化することがある。