尾瀬の冬  11月前半〜4月前半

11月前半
 移動性高気圧に覆われて晴れた日は、-15℃近くまで下がることもあり、大霜になる。冬型になると降雪し、まれに100cmくらい積もることもある。
写真は大江川湿原(大江川)
天気(出現率%) 最高
気温
最低
気温
主な花 湿原と植物
の状況
山小屋 その他
晴(30) 2〜14 -14〜-1

 

 

 

 大雪が降ると根雪となることもある。冬への進みが遅い場合には、雪が降ってもすぐに解けてしまう。  文化の日まで、開けておく山小屋もあるが、年により10月末で全部閉まってしまうこともある。  文化の日ころ、路線バス終了。その後、道路閉鎖。
曇(30) 0〜10 -7〜3
雨(25) 1〜8 0〜6
雪(15) -3〜3 -7〜-1
11月後半
 低気圧が去って高気圧が張り出してくると、冬型の気圧配置のようになって、尾瀬では雪が降る。高気圧が日本の上にやってきて、放射冷却が加わると、-15℃を下回ることもある。 
天気(出現率%) 最高
気温
最低
気温
主な花 湿原と植物
の状況
山小屋
晴(25) -1〜13 -17〜-1

 

 

 

 この頃に降った雪が根雪となることが多い。積雪は0〜70cmくらいである。まれに100cmを超えることもある。  山小屋はすべて閉まっている。
曇(25) -2〜12 -8〜0
雨( 5) 2〜10 -2〜1
雪(45) -3〜6 -7〜-1
12月
 晴れる日がかなり少なくなり、冬型の気圧配置が多くなって毎日雪模様の日々が続く。晴れる日は、高気圧が移動性になったときである。寒気が残っているときには、最低気温が-25℃以下になることもあるが、南から覆うと最高気温は5℃を上回る。
天気(出現率%) 最高
気温
最低
気温
主な花 湿原と植物
の状況
山小屋
晴(10) -3〜10 -25〜-5

 

 

 

 12月上旬の降雪でほぼ根雪となる。このころはまだ積雪が10〜100cmくらいであるが、大雪の年は1500cmを超えることもある。下旬になると少ない年でも50cm、多い年では200cmを超える。  山小屋はすべて閉まっている。
曇(10) -3〜7 -15〜2
雨( 2)  2〜6 -2〜1
雪(78) -9〜5 -22〜-2

 

1月
 冬型の気圧配置が多く、毎日のように雪が降り真冬日になる。高気圧が移動してきたときに、久々の好天になる。寒気が残っていれば、-30℃近くまで冷え込むこともあるが、日中は0℃近くまで気温が上昇する。低気圧が日本海に入って晴れ間が出ると、冷え込みはゆるみ最高気温が0℃を超えることもある。雨が降ることはほとんどないと思われる。
天気(出現率%) 最高
気温
最低
気温
主な花 湿原と植物
の状況
山小屋
晴(5) -3〜5 -28〜-5

 

 

 

 1月上旬の積雪は、少ない年で50〜100cm、多い年では200cmを超える。下旬になると少ない年でも150cm、多い年では300cmを超える。  山小屋はすべて閉まっている。
曇(5) -3〜5 -20〜-2
雨(1)  2〜6   -2〜1
雪(89) -10〜5 -22〜-4
2月
 冬型の気圧配置が多く、毎日のように雪が降る。高気圧が移動してきたときに、久々の好天になる。寒気が残っていれば、-30℃近くまで冷え込むこともあるが、日中は0℃近くまで気温が上昇する。低気圧が日本海に入り、春一番が吹くようなときは、晴れて気温が上がり最低気温でも0℃を少し下回る程度、最高気温は10℃近くなることもある。 
天気(出現率%) 最高
気温
最低
気温
主な花 湿原と植物
の状況
山小屋
晴(10) -5〜7 -29〜-4

 

 

 

一般的には、2月下旬頃が積雪が最も多くなる。少ない年でも200cm、多い年では400cmを超えることもある。  山小屋はすべて閉まっている。
曇( 9) -3〜5 -20〜-2
雨( 1)  2〜6 -2〜1
雪(80) -11〜5 -22〜-4
3月
前半は冬型の気圧配置がまだ支配的であるが、そういう時には真冬並みの天候になる。しかし、低気圧が日本海を通ることも多くなり、南から高気圧が覆うときには、気温が10℃を超えるときもあり、春めいた天気になる。
天気(出現率%) 最高
気温
最低
気温
主な花 湿原と植物
の状況
山小屋
晴(10) -3〜12 -28〜-2

 

 

 

 3月になっても積雪は多く、年によっては最も多くなることもある。少ない年でも200cm、多い年では400cmを超えることもある。  山小屋はすべて閉まっている。
曇(10) -3〜5 -15〜-2
雨( 2) 2〜6 -2〜1
雪(78) -7〜8 -20〜-2
4月前半
 移動性高気圧と低気圧が交互に通るようになるが、冷え込みはまだ厳しい。低気圧が去って高気圧が張り出してくると、冬型のようになり、雪が降る。晴れて放射冷却が加わると、-20℃近くまで下がることもあるが、日中は10℃を超え暖かくなる。
天気(出現率%) 最高
気温
最低
気温
主な花 湿原と植物
の状況
山小屋
晴(25) 1〜16 -19〜0

 

 

 

 ようやく積雪が減り始めるが、少ない年でも150cm、多い年では350cmを超えていることもある。半月で積雪が20〜70cm減る。  山小屋はすべて閉まっている。
曇(25) 1〜12 -10〜0
雨(10) 2〜13 -2〜2
雪(30) -4〜10 -15〜-1

 

備考
全 般  気象関係の記述については、尾瀬保護財団から頂いた尾瀬山ノ鼻観測所気象月報と尾瀬林業から頂いた気象観測データ、また一部インターネット自然研究所のライブ画像を参考にしている。
天 候 大まかな傾向を記述している。年によって、かなり異なる。
天気出現率%  天気の出現率を%で表している。かなり感覚的なものである。例えば、日中は晴れていて、夕立で一時的に雨が降ったような場合や、晴れたり曇ったり一時雨が降ったりする場合、あるいは夜中だけ雨が降る場合などがある。これをどう扱うかかなり難しい問題であるので、厳密な考察はしていない。
最高気温 その天気のときの最高気温を示している。気圧配置などによりかなりの幅がある。
最低気温 その天気のときの最低気温を示している。気圧配置などによりかなりの幅がある。
気温の較差 夏の晴れた日の較差は12〜15℃、冬の晴れた日の較差は15〜25℃にもなる。
雨や雪の日の較差は5〜10℃程度である。
主な花 比較的目立つ花を掲載している。年により多少の時季の変動もあり、当たりはずれもある。
湿原と植物の状況 年によりかなり変動がある。
山小屋 年により多少変化することがある。