MP3 [5.1MB, 128Kbps 44KHz stereo]



僕はタロニモ

僕はロボット

毎朝学校に行くのさ



鋼鉄の身体で街を駆け巡る

加速も減速もこの通りさ

CPUはファミコン並だけど


毎朝起きたら学校に行くんだ

メチャうまのRC-18燃料を飲み干して

ほんのちょっとの鉄屑を食べて出発だ

味なんかしないけど


今朝、ミオちゃんに会ったよ

かわいいなあ かわいいなあ

君を見てたら頭の中がパチパチするよ

なんてデレデレしてたら

ミキオに殴られた

あいついつも僕の頭を殴るんだ

痛くなんかないけど


学校ではお勉強

情報が右から左へ闊歩する

頭の中に電流が流れる

頭の中がパチパチする

今日は沢山勉強しました

内容あんまりよくわかってないけど


帰りにまたミキオに殴られたよ

ひっどいなあ

僕 ミキオ嫌いだ

何であんな事するのかわかんないよ

だからって何もできないけど



僕はタロニモ

僕はロボット

毎朝学校に行くのさ



何で毎朝学校行くのかなあ

毎日毎日繰り返し

毎日 毎日

嫌だなあ

もう朝起きたくないなあ


なんで朝と夜があって

夜になったら寝て 朝になったら起きないといけないの?

ってママに聞いたんだ


そしたらママはこう言った

「私たちがまだ人間だった頃の記憶が残っているのよ」

だってさ

フーン


ニンゲンって不便だね



僕はタロニモ

僕はロボット

毎朝学校に行くのさ



今日もまた学校だ

ミキオにもまた殴られたし

あいついつも僕の頭ばかり殴るよ


学校に着いていつもの教室へ

ねえ 僕 前から思ってたんだけど

僕たちいつも同じことばっかり習ってるよね

毎日同じ事ばかりしてさあ

毎朝同じところでミオちゃんを見るし

毎日ミキオにも殴られるしさあ

毎日  毎日

もしかしたらいつも同じことばっかりしてるんじゃないかって

それに気付くとなんだかだんだん怖くなってきたんだ



僕はタロニモ

僕はロボット

毎朝学校に行くのさ



今朝はすごく学校に行きたくなくて

ずっとフトンに包まってたんだ

お母さんに怒られたけどずっと包まってた

何を言われても 何を言われても

ドアのかぎを閉めてずっと耳を塞いでいたんだ

自分でもこんなことをしてる自分が怖いよ


でもずっと耳を塞いでいたらお母さんは何も言わなくなって

辺りは急に静かになった

そして僕はほっと胸を撫で下ろしたんだ


しばらくすると家の奥から大きな物音がした

部屋のドアもあっという間に開けられちゃって

外から作業服を着た怪しいおじさんたちがやって来た

そして僕に乱暴をするんだ


僕は必死に嫌がったけど

知らないおじさん達に両手両足を押さえられて

何も出来なくて

その時 おじさんのうちの一人が

僕の背中にある僕も知らない赤いボタンを押して


それで







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