石井トンネル
兵庫県淡路島在住のたーくん投書
場所は徳島県石井町の石井トンネル

この話は、8月20日に行きつけのスナックの女の子(A子さん)に聞いた 話…
徳島では石井町の石井トンネルは心霊スポットとして有名。
その内容は、約3年前にA子さんのお兄さんの友達が体験した話です。
友達6人で集まって遊んでた時、心霊スポットの話になり「石井トンネルって出るらしいよ〜」と一人 が言った事が発端となって 「よ〜し 今から行こうや」と、石井トンネルに行くことになった。
しかしA子さんのお兄さんは用事の為にメンバーから外れ、女の子2人を含む5人で行く事になりまし た。
車で20分ぐらい走った所にあるので、道中車の中では結構盛り上がっていました。
すると一人が 「じゃんけんで負けた奴がトンネルの真中で、車を降りて10数えて歩いて出てくるようにしよう」
と言い出した。
女の子は「え〜」って感じだったが、全員でじゃんけんをして一人を決める事になりました。
結果、B君という子がする事になった…
トンネルが近づくにつれて口数が少なくなるB君…
「やっぱ 恐いから止めよう ええやろ?」
「あかんよ ちゃんとせな」
「うそ〜 やっぱマジでやばいよ やめよう」
こんなやり取りが車内であったのだが
「お前も男やろ!真中で10数えて走って出てきたらええだけやん」
と言う言葉でB君もしぶしぶOKしました。
車はトンネルの入り口に着き、いったん停車させました。
かなり不気味な雰囲気があって、ますます怖さが増してきていいましたが、結局車はトンネルに入って 真中で停まり、嫌がってるB君を降ろすと「出口で待ってるからな」と言い残し走り出した。
出口に来た車は路肩に寄って止まり、全員が車から降りて「お〜い 大丈夫か〜」と彼を呼ぶと真っ暗 なトンネルの中から
「恐いよ〜 いやや〜」とB君の返事が返ってきた。
しかしそれがB君の最後の言葉でした…
その声はかなり恐がってるのが判った僕たちは
「お〜い もう10数えて早く出て来い〜」と彼を呼んだが返事が無い…
「ん? おかしいな??」
「ちょっと やばいんちゃうか?」
「待て あいつ俺らを脅かすつもりちゃうか? もうちょっと待ってみよう」
2分ほど過ぎたが中からは何の反応も無い…
「おい 何かあったんちゃうか? 見に行こう」と一人が言うと、車の中から女の子が懐中電灯を持っ てきてくれた。
しかし持ってきた女の子は入って行くのを恐がって、「入りたくない」と言っていたが、出口に残して 行く訳にもいかず、結局全員で入って行った…
「お〜い」呼ぶが反応は無い…
女の子はほとんど泣き出していたが、僕たちはなおもトンネルの奥へ歩いていった。
少しすると、懐中電灯の光にB君の足が照らし出され、彼は立っていた…
「なんや まだここにおったんか」と話かけても返事が無い。
どうも様子がおかしいので電気の光を上げていくと、焦点の定まらないB君がその場に立ち尽くしてい た。
一目見ただけで普通では無い状態で、うつろな目で空中を視点がさまよう様な感じで立っているだけ…
「おい 大丈夫か?」
声をかけても「…… にゃあ…」
「どないしてん?」
「にゃあ…」声も猫そのものだった…
「いや〜〜〜!」女の子は声をあげて泣き出してしまった…
そこに居るわけにも行かず、早くトンネルから出なければと、B君を連れてトンネルの出口まで全員全 力で走って外へ出た・・・
トンネル内での話はここまで・・・。
その後B君は現在徳島市内にある精神科の病院に入院中です。
俺はその病院の名前も聞き、確かに実在する病院です。
トンネルに行ってから彼は完全にしゃべることも出来なくなって、現在も治療中です。
他の友達も自分達の悪ふざけなきもだめしのせいで、一人の友達を廃人にしてしまった事にショックを 受けています。
彼が一体何を見たのか?
単に恐怖のあまり、自分の精神を自ら破壊してしまったのかは不明。
ただ、面白半分で行った事が悲惨な結果を出した、石井トンネルについては、戦時中に借金の苦から 一家全員が首吊り自殺をしたと言う話が残っています。
現在トンネルは改修されているらしいです。