これは私の叔父が体験した話です。聴いたのは今から10年前なんですけど叔父の性
格(すごく真面目でこう言う話をでっち上げたりする様な人では無い)&その内容のために、未だ
に忘れる事が出来ない話です。
今から十数年以上前・・・当時の新聞にも載ったのですが空家か何かで中学校2年生と小学校5
年生の女の子がシンナーを吸っていて、それが引火して一人は死亡、もう一人も意識不明の重体
になると言う事件がありました。(この新聞記事は当時中学生だった私もみた記憶があります)
それでその亡くなった女の子(たしか小学生の子の方だったと思いますが)のお兄さんが叔父の
経営している会社の人なので叔父たちがお葬式の手伝いに行く事になったのです。
出棺も終わり皆で後片付けをしていると、一人の女の子がフラッと現れて叔父たちに
「誰のお葬式なのか」とか
「なんで亡くなったのか」とか「何時亡くなったのか」とか色々聞いてきたそうです。
「変な子やなぁ・・・」と皆訝しがったそうです。その子はものすごく具合が悪そうで青
白い顔をしてちょっと喋っては「しんどい・・」といってその場に座りこんでたそうです。
あまりに具合が悪そうなので
「少し奥で休んでいったらどうか」とか 「病院行くか?」とか聞いたそうですが、女の
子は大丈夫と言いながらまた来たときと同じ様にフラッと帰って行ってしまったそうです。
そして数日後叔父に、意識不明になっていたもう一人の女の子も亡くなったと言う知らせが入り
ました。この子とその家族とは全く面識もないし関係もないけど、「事件が事件だし、一緒に遊
んでて(?)こういう事になったんだからせめてお焼香だけでも」と会社の人数人とその子のお
葬式に行ったそうです。そして祭壇の遺影を見たら・・・(もうお分かりのとうり)数日前の葬
儀後、叔父たちがしゃべったあの少女にそっくりだったそうです。
意識不明の重体の少女がフラフラと出歩けるわけないし(恐らく全身ヤケドの酷い状態だろうし)
叔父も自分の見間違いか勘違いと思ったそうですが、同行した会社の人も「たしかにあの遺影の
女の子だ」と言うし、なによりその子との会話の内容、具合の悪そうな様子とかがあてはまる・
・・。頭から冷水をあびせかけられた様な気分になったそうです。
この話を聞いたのは、沖縄に住んでいる祖母が交通事故で亡くなって、そのお葬式の為に祖母の
家に向かう車の中なのですが、暑いはずの車内の温度が一気に冷えたのはいうまでもありません。
この子は、意識を失う前に、一緒にいた子の事を思っていたので、
その子の事がとっても気がかりで、幽体離脱をして亡くなった子の所へ会いに来たようです。
しかし、相手の子が亡くなっていたのを知ると、自分が何故ここにいるのか、悟ってしまい、気分が
悪くなったみたいです。 それを貴方の叔父様が目撃してしまったのですね。
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