イギリスのノース・ヨークシャー州サースクに近いカービーウィスク村に、
バスビー・ストゥープ・インというパブがある。18世紀の所有者の名前と、
彼が愛用していた椅子の名前が、店の名前になっている。
18世紀ごろ、椅子は権力の象徴であったため妻の父親の椅子に彼はあこがれていた。
ギャングのボスの娘を妻にしたので、
義理の父親の椅子はいずれは自分の物になると義理の父親のボス引退を願っていたが、
バスビーという男は評判が悪く、
ギャンブルの金欲しさに窃盗を働いたり金を巻き上げたりしていたために、
義理の父親は彼に地位をなかなか譲ろうとはしなかった。しかし娘に甘かった父親は、娘に
「彼にギャングのボスの座を任せてほしい」と懇願され、バスビーに地位を譲ったのだった。
ギャングのボスとなったバスビーは、かねてから憧れていた椅子が自分の物となったその頃から
椅子に異常なほど愛着し、他の者が椅子を触ろうものなら異常なほど怒った。
バスビーの異常なほど椅子に愛着している事を妻は恐れ父親に相談したが、それが引き金となり、
義理の父親と妻を殺害してしまった。
義理の父親と妻殺しで捕まり処刑される事となったバスビーは、
他の者に椅子を取られる事を恐れ、処刑される直前「俺のあの椅子に腰掛けたヤツは、
どんなヤツだろうともあの世行きにしてやる」と誓い、処刑された。
その後この椅子の噂が流れ、命知らずの男達がこの椅子に座り何人も亡くなっている。
犠牲者の一例をあげると、イギリス空軍戦闘機パイロットは操縦ミスで墜落死、
タクシードライバーは翌日衝突事故を起こし事故死、
オートバイで来ていた20代の男性はパブを出た直後に車に跳ねられ死亡、ときりがない。
バスビーの椅子に座った人は誰もが数日、もしくは数時間後に死んでいる。
今では間違っても腰掛けないように、その椅子は天井に吊るされている。
私は、イギリスへ旅行したついでにこの椅子を見てきましたが、
別に変った所も無く、普通の椅子に見えたのですが、本当にバスビーの呪いなのでしょうか。
|