ねこ2
大阪府四条畷市在住 キッキさん提供
場所は四条畷市の路上

私の家の前の道路は舗装されているものの街灯が少なく、 夜になると真っ暗な道になってしまいます。夜遅くに通るのは女性の私にとって「怖い道」だけに、 その前を通らなければ家に帰れないなんて苦痛で苦痛で…… 毎日仕事から帰るのが夜11時前って事はほとんどなく毎日嫌な思いをしながら帰っておりました。
ある日、私は会社からの帰りがいつもより少し遅くなつた時の事です。夜1時を回り、 いつも9時行以降でも人通りが少なく車もほとんど通る事もない道に、 この時間人や車が通ってるはずがありません。私は一人「いやだなぁー」と思いながら、 内心ビクビクして誰かにつけられてないよね? とキョロキョロ後ろを振り返りながら帰宅しようとしていました。 すると道の隅っこに何か黒い物体があるのに気がつきました。
「あんなのあったかなぁ?」なんて思い、その物体の横を通り過ぎようとした瞬間、 私は顔がこわばり気持ち悪くて走って家に帰りました。
嫌なものを見たなぁ〜と、ゾォーっとしていると、玄関まで出迎えてまれた母に
「顔色悪いけど気分でも悪いの?」と聞かれ
「ねっ猫の死体みてしまったの!!」と母に訴えかけました。
「ああ、あの猫夕方何時だったかドンって音がして、ビックリして家の前に出てみたら、 若い女の子が運転する車に轢かれてしまったらしいのよ。轢いた女の子も顔色真っ青になって、 暫くその場に立ち竦んでいたんだけどね、 買い物に行こうと財布を取りに家に入ったすきに車も彼女も居なくなってたのよ。 可哀相な事するわよねぇ」母はブツブツ文句を言っていましたが、 私が気分直しにお風呂に入ると言って、私はお風呂に行きました。
最近めっきり寒くなっていたので、外から帰ってお風呂に入ると体が暖まって 「生き返ったぁー」って気になります。お風呂で嫌な事を忘れ、スッキリした気分で居間に行くと、 私の分の夕食がテーブルの上に置いてありました。母は私の姿を見ると、 重い腰をあげて(きっと母にこの文章見られると大きなお世話だって言われそう) 私の夕食を暖め直してくれて、私は遅い夕食を取りました。
夕食を取って暫く母とテレビを見ていると外から「ニャア〜ニャァ〜」 って猫の鳴き声が聞こえてきました。私も母も猫の事をすっかりとは言いませんが、 忘れていたのにその猫の鳴き声で嫌な事を思い出し、 せっかくのバライティー番組も面白くなくなってしまい
「寝る」と母に言い部屋に戻りました。部屋に戻ってからも家の外からは「ニャァ〜ニャァ〜」 と猫の声が聞こえてきます。
「早くどっか行けばいいのに……」と思っていたのですが、 10分経っても20分経っても猫の鳴き声は止まりません。
「もお!いいかげんにしてほしいわ!」私は腹が立ってきて、 猫に向かって怒鳴ってやろうと思ったのですが、私が怒鳴ろうと窓に手を当てて開けようとした時に、 近所の誰かおじさんが
「うるさいぞ!」って怒鳴り声が聞こえてきました。 私意外に起きてて猫の鳴き声がうるさくって、怒鳴ってもらって少しホッとして、 私は眠りに付きました。
何時頃だったか、ウトウトしていた私はまた猫の鳴き声がうるさくって目が覚めました。
「もぅ一体なんなのよ!」 明日も仕事があるのに眠れない事で私はだんだんイライラしてきしまた。 しかし、なんか寝入る前よりも猫の鳴き声が多くなっている気がしました。 しかも一匹や二匹と言う数ではなく、何十匹もいるみたいなんです。 私はソオーっと窓を開けて外の様子を見てみました。
「あれ?猫の声が止んだ。」私が窓を開けたと同時に猫の鳴き声がしなくなり、 しかも鳴いていたと猫の姿が一匹も見当たりません。 いつもなら窓を開けると嫌でも猫を見るのですが、 暫く外を眺めていたのにこの日に限って猫一匹も見ませんでした。
「変だなぁー?」と思って窓を締めて寝ようとして床に入ったら、 また猫の鳴き声が聞こえてきました。
「もぉー!」私はまた窓を開けて外を見るとまた猫の鳴き声は聞こえなくなっており、 猫も見えません。
「なんなのよ!!」また私は窓を締めて床に入るとまた猫の鳴き声が……。
こんな事が空が明るくなるまで続けられました。途中で止めて寝ればいいのだけれど、 私はその日、無性に猫の声が気になって眠りに付く事が出来ませんでした。 辺りが明るくなって猫の声がしなくなり、会社へ行くぎりぎりまで寝て出勤しました。
その日は寝不足な事もあって、会社ではミスの連続。 今日しなければならなかった仕事が帰宅時間になってもまだ仕上がっていなかったために、 今日も私は会社で残業。私の会社は残業する人が多いので、今日も私一人ではなく、 数人帰宅しただけでほとんどが会社に残って仕事をしていました。 私は早く帰りたくって一生懸命に仕事をし、12時にやっと終わって帰宅しました。 私の会社は従業員が少なく、夜遅くまで仕事する事が多かったので、 何人か同じ方向に帰る人が集まると会社が車を出してくれて帰宅出来るシステムになっています。 私一人が仕事終えても他の人が終わってなかったらタクシーで帰るはめになるのですが、 今日も一緒に帰ってくれる人が居たので、最寄りの駅まで乗せてもらい、帰りました。
この日なんで家まで送ってくれると言ってくれたのに、 断わってあの道を通って帰ったのか今は後悔していますが、 これがあの事故に巻き込まれて死んだ猫と関連があるのか解かりませんが、怖い目に会いました。
いつもの通り「怖いなぁー嫌だなー」と思いながら早足で暗い道を歩いていると、 猫の鳴き声がどこからか聞こえてきました。気持ち悪いなーって思いながら昨日の場所に来てみると、 まだ猫の死体が片づけられておらず、そのままになっているようでした。 昨日も暗くてその猫の死体をまともには見ませんでしたが、今日の朝、 出勤する時にその死体をしっかり見ていたので、暗がりでもその死体の光景が思い出され、 余計に気持ち悪くなって走って家に帰ろうとした時、一匹の猫が私の前に現れました。 不意に現れた猫にびっくりした私は猫の死体を踏んでしまいました。
「きゃぁぁぁぁぁぁぁ!!」 私はムニュっと硬い固まりを踏んでしまって怖くなって走ろうとしましたが、体が動きません。
「なんで?」私は焦りました。家はもう目の前にあるのに体が動かす事も出来ず、 声も出す事もできません。 恐怖心にかられた私は必死になってモガキましたがピクリとも動く事が出来ません。
「ニャアー」不意に現れた猫が私の目の前で鳴いています。 体は暗がりで真っ黒にしか見えませんが、目が光ってその猫がとても不気味に見え、 早く帰りたいと気だけが焦りました。すると、いつも家の近くにいるノラ猫達なのか、 ゾロゾロと私の目の前に現れて一斉に「ニャアーニャアー」と鳴き始めるんです。 私は怖くて怖くて死にもの狂いに体を動かそうとしました。 フッとなにかの瞬間私の体が自由になって、猫達の脇を走って通り、家に帰りました。
翌日の朝、まだあの猫の死体があったので、 なんとなく猫達はこの猫の死体を供養してほしいと訴いかけていた気がし、 会社に電話をして遅れる事を告げてその猫の死体を近くの空き地に埋めて、お花と線香を供えました。
それ以降こんな奇妙な現象に合っていません。

怖いですね〜。 真っ暗な道って私も怖くて歩くの嫌で出来るだけ人通りの多い所を歩く様にしていますが、 絶対にそこを通らないといけないなんて、考えるだけでゾォ〜っとします。
この猫達は何を訴いかけて来たのかは解かりませんが貴方は死んだ猫に選ばれ、 供養してほしいと訴え掛けられている様な気がします。 ですからきっと供養してもらって喜んでいるのではないでしょうか。