母の思い出
北海道在住のMasさん提供

11月3日、珍しく仕事がオフだったので、秋の彼岸に行けなかった両親の墓参りに行ってきました。
今年の北海道の雪は山間部以外は未だですが、冬期間は墓園も2メートル以上の雪で全て埋まって しまいます。
次の墓参りはスコップを持って行く(雪をかき分けて墓を探す)春の彼岸になります。
私の母が他界してから、もう20年以上になってしまいました。
当時、私は高校2年生でした。臨終前夜から意識が途切れてしまった母は、様態急変を聞いて急遽 東京から翌朝一番で空路、生まれたばかりの娘を抱いて駆けつけた長兄の到着を待つかの様に息を引き 取りました。
お通夜と告別式を終え、母は小さくなって帰宅しました。
身内だけ家(と言っても平屋の小さな社宅でしたが)に集まり、皆で母のことを話したりしていた のですが、同じ札幌市内に住んでいた次兄の1才の娘が高熱を出してぐずってしまいました。
親戚が集まった家には子供を寝かせる程の場所も無かったので、義姉とその姪だけ次兄のアパート に帰ることになりました。
ところが、アパートに帰った義姉が泣きながら電話を家によこし、大至急迎えに来て欲しいと言う のです。
どうしたのかと親戚が迎えに行きました。
家に戻って来た義姉は姪を寝かし付けていたら、突然メリーゴーランド(天井に吊し、 紐を引っ張るとガラガラ音を出して廻る玩具)が鳴り出したと言います。
確かにこれは母が初孫の為にプレゼントしたものですが、その時は別の部屋に居た上、 しかも時が時だけにすっかり義姉は怯えてしまい、慌てて家に電話したとのことでした。
合理的な次兄は、ネジでもゆるんでいたんだろうと言っていましたが
「母が皆一緒に家に居て欲しかったんだろう」
と言う親戚の言葉に一同何となく納得したものでした。 私は「俺の所にも来てくんないかな」と少しうらやましく思ったものでした。
ちっとも怖い話じゃ無いですが、今回の墓参りで思い出しましたので書いてみました。

とっても良い話ですね(^^)
私の両親は健在ですが読んでい何かジンと来ました。