女の子への手紙
東京都多摩地区在住のれれれさん提供
場所は個人宅にて

みなさん、さっちゃんの歌知ってます?

♪さっちゃんはね さちこってゆ〜んだ 本当はね
 だけど小さいから 自分のこと さっちゃんって呼ぶんだよ
 かわいいね さっちゃん
♪さっちゃんはね バナナが大好き 本当だよ
 だけど小さいから バナナを半分しか 食べられないんだよ
 かわいそうね さっちゃん

この歌に三番があるのって結構知られていないんですが、 ご存知ですか?

♪さっちゃんがね 遠くへ行っちゃうって 本当かな?
 だけど小さいから 僕のことなんて 忘れちゃうんだね
 さみしいね さっちゃん

動揺って、結構いわくつきなものが多くて、この歌はさっちゃんがお母さんと 買い物に行っている途中でバナナを半分食べたところで交通事故にあい、 死んでしまった、というのが歌にされているそうです。
よ〜く1番から3番までの歌詞を見てみると、まあなるほどといった感じなんですが、 この話を聞いた人は、寝る前にバナナの絵を書いて、それを枕もとにおいておかないと、 夜中さっちゃんが、布団からはみ出している部分を切り取っていく・・・
という噂があるそうです。
結構ベターなんですよね。これって。

前置きが長くなったのですが、私の体験談は後で考えたら・・・
これと似てるかな?と思ったのです・・・

あれは5年くらい前のことだと思います。
私は会社勤めをしていて、毎日毎日くたくたになるまで働いていた頃のことです。
その日もいつも通りクタクタになって家にたどり着き、 2階の部屋で床についたのですが、なにやら気配を感じたのです。 2階には私一人しかいません。
妹は丁度一人暮らしをはじめて家にいませんでしたし、 家族は下の部屋に寝室があったものですから、こんな夜遅くに上の部屋で気配を感じるという ことはありえないのです。
おかしいな?と思い、ふと寝ながら足元を見ると・・・
女の子が立っているではありませんか。
でも、ちょっとおかしい。
下半身から下の部分だけしか見えないのです。赤いプリーツスカートをはいた女の子・・・
私は金縛りにあったように体が動かないのですが、 怖いといった感情はありませんでした。
変な気持ちでいたのですが、 しばらくして女の子は私の布団の周りをゆっくりと歩き回りはじめたのです。
そのうち怖くないのでそのまま寝てしまったのですが、夜中に何度も目が覚めてふと辺りを見回すと、 やはり下半身だけの女の子が布団の周りを歩いている・・・
そんな日々が1週間ほど続いて、怖くはないのですがどうやら気になるのか何なのかわかりませんが、 何度も夜中に目が覚めるので、睡眠不足ぎみになってしまい困り果てていたのです。
それにその女の子に直接問い掛けたこともあるのですが、反応はなし。
そこで、ちょっと冗談っぽく母に
「あのさ〜、夜中ね、あたしの布団の周りを女の子がうろうろ歩き回って眠れないんだよ〜」
「あら?どんな女の子?」
「あのね、下半身しか見えないんだけど、まるこちゃんみたいな赤いプリーツスカートをはいた  小学生くらいの女の子なの。何するってわけじゃないんだけどさ。」
「へ〜。でも親戚に小学生くらいの女の子なんていないし、 近くでそんな女の子が死んだって話 も聞かないしね〜。」
「おかげで睡眠不足で眠れないよ〜」
「・・・・・・・・」
「そうだ!こうしてみたら?」
「え?」
「あのね、手紙を書くの。その子に。   『夜眠れないので、布団の周りをうろうろしないで』  ってね。こっちがどう思ってるか伝えてみたら?」
「あ〜???」
と思ったものの、どうしていいかもわからなかったので、 その日の夜私は母に言われた通りに手紙を書いて枕もとに置いてねたのです。
その日、いつも通り女の子がまたうろうろしているので、 『何だやっぱ効果ないな』と思いながら寝たのですが、 その日は途中で一度も目がさめなかったのです。
一度、枕もとに立ち止まっている女の子を見たような記憶があるだけ・・・

次の日もその次の日も女の子は現れることなく、あれ?おかしいな?と思っていたのですが・・・
女の子は私の手紙を読んだのでしょうか・・・?
ちょっと不思議な話でした。