テントにて
アメリカ 在住の行人 さん提供

2001年の夏にアメリカで僕が体験した出来事です。
その時僕はフィラデルフィアで学生をしていました。 学生の夏休みは長いので、だいたい1年に1回、 時間が いっぱいある夏に自己修練的な目的で、ヴィパッサナー という瞑想センターの10日間コース に参加するのが いわば僕の年間行事みたいになっていたんです。 インド発祥の瞑想センターなんです が、アメリカにもセンターが 4,5箇所あってその時一番近くに位置していたマサチューセッツ のセ ンターに行ったんです。 その10日の間にそこで体験した話を是非聞いてもらいたく 投稿いたします。

世界各地にあるどのセンターも、人があまり住んでいない田舎に 場所を構え、その中で自然との 調和を大切にしつつ10日間 静かな落ち着いた場所で瞑想三昧の生活を送るのです。だからそういう 場所は自然と いい空気が流れ、ホント自己に集中できる空間と場所を提供して くれのです。が、ぼくが 体験したのはそんなイメージとは 逆のなにか荒々しいものでした。

10日間、建物の中に泊ま ることもできたのですが、ぼくはキャンプ気分で 外にテントを設けて、その中で夜は寝ていました。
僕は結構怖いの苦手なんでテント立てるとき、夜のことをちょっと考えましたが その敷地内に他 にも寄り合うようにして十数人の人たちがテント泊まり していたし、なによりそこは本当にきれいな 場所で空気も新鮮だったので 即決でテントどまりにしました。
その10日の間、確か4日目の夜と 8日目の夜に“そいつ”は来ました。

まず4日目の夜、寝ていて気がつくと金縛りにあってい て姿は見えないのですが 横たわって動けないでいる僕の体に何かの存在が何か悪さしてきたのです。
ほんと申し訳ないのですが起きてからもあまり気にしていなかったため 具体的に何をされたのかはも う忘れてしまいました。たしか体のどこかを ひっぱられるとか触られるとか、そんなことだったと思い ます。 (怖がりのぼくとは矛盾するようですがそういう場所ではそういう不思議 なことも頻繁に起こる だろうとも思えたため、そんなに気にならなかったのです。

その夜以降普通に毎晩ねていたので すが、問題は8日目の夜に起こった 出来事です。
今度は寝ていて気づくと、なんと僕は10日間の コースの間では禁止に なっていて吸えないはずのタバコをテントのなかで吸っているという 場面にいま した。
これはぼくが実際に夢遊病っぽく起きだして、たまに 吸いたい気持ちを抑えて我慢していた タバコに火をつけて吸っていたの ではないんです。
そのとき僕というか僕の意識は夢のなかにいる ような 感じでした。夢のなかで突然テントの中でタバコを吸っている自分のシーン から始まったような 感じです。
そのシーンはほんの1,2秒だったと思いますが、 突然僕はまた仰向けになって寝てい る状態にもどっていました。 タバコはもう持ってません。そしてまたも金縛りにあっています そのシーン に変わるや否や、テントの内壁にぶつかっているぼくの足の裏を、 外側から何者かがドカッと蹴飛ばして きたのです。
“そいつ”は足の裏を蹴飛ばした後、テントのまわりを回りながら、 ドカドカと四角す い型テントの側面に蹴りを入れながら1周しました。 そして、動けないでいる僕の腰から下の脚をものす ごい勢いで わさわさと触ってきたのです。なにぶん姿が見えていないもんで一体 なにでわさわされている のか視覚的にはわからないのですが、 感触的にはあきらかに手です。しかもいっぺんに大量の手が僕の脚 全体 を激しくわさわさと触っているような感じです。 その手は今度は僕の肛門のなかに入ってきて今度は 体内を うじゃうじゃにかき回しだしたのです。
再度断っておきますがこれは 視覚的に見えているので はなくすべてそう感じているだけなのです。
僕は4日目の夜にも何かされているのでその時は怖さと いうよりも なんなんだお前は、という怒りの感情が高まっていって今まで声は 出せなかったのですがつい に“WHA-----T??!!"と英語で怒りの声を出すことが できたところで金縛りは解け、そいつの気配も消えま した。

気づいたらテントの中でタバコを吸っている自分になっていて、その 刹那、今度はタバコも 持たずに仰向けで寝ている状態になったりした 一連のシーンの変わり方からいって夢だったといわれても しょうがない のですが、夢だったとしたら普通、最後に目が覚めて、あー夢だったのかー という瞬間が来 ますが、そういう瞬間はなく、タバコを吸いだした シーンから始まって僕はずっと起きた状態でいるまま この一連の出来事を 体験しました。
でもつけ加えておかなくてはいけないのは、タバコを 吸っている 自分のシーンになったとき、まさに夢の中にいるときのように タバコを吸っている自分を外から見ている 感じだったこと それと金縛りにあって体をうじゃうじゃ触られていたとき 僕の視線は頭一個分位、上空に あったこと。これらを考えると、 やはり半夢うつつ状態だったといったらいいのかもしれません。 でも上 述したように、はっきりとした(特に視覚的な)夢と現実の 境目もないままおわってしまったので。 (あえていうならWHA--T!と叫んだときがその瞬間だったのかも) とりあえずぼくの視界はその体験中ず っと現実のテントの中にありました。 でも夢だったか現実だったかまたはその狭間にいたのかとかそうい うのは あまり問題じゃないです。問題はそれが何でそうしてでてきたかです。
ちなみにすぐに時間を確認したところ、夜の1時半くらいでした。 合計2度もその場所でその何かの存在 は僕にちょっかいだしに来ているので、その 翌晩はこころして就寝したのですが、それ以降はもうなにも 起こりません でした。単なる夢だったでは全然納得できないこの出来事は一体 なんだったのでしょうか。
ぼくはそいつの正体を知りたくてしょうがない のですが皆目見当もつきません。でもポイントは僕が我慢 しなくちゃいけない タバコをすってるシーンではじまって(でも現実には吸ってない) そのあと僕を蹴っ 飛ばしてきたことから考えるとなにか僕を 叱っているような感じにもとれます。
自己修練のためにこ こに 来ているのに何度もタバコを吸いたくなったり、性的な行為は 一切禁止されているにもかかわらず、 恥ずかしい話ですが 何度かテントの中でオナニーをしてしまい、そんな甘ちゃんの 自分を責めている自分 が内にいたことは確かなので、 ぼくに喝をいれるためにこの土地に住まう何者かが現れたか、はたまた、 それは 僕自身の中の何かなのか?

まったく謎につつまれたまま 10日間のコースを終えました。 普段自分の家で寝ているときにこのような事が起こったのならば、 強引に夢だったと納得してしまうか、 またはこの部屋にたまたま運悪く、なにか よくない自縛霊でもいるんだろうと適当に推測してしまうかし そうですが なにぶんこの体験、こういう場所にいたということもあって、 とくに8日目の夜に起こったこ とは、 いきなり自分が我慢してるはずのタバコをすっているシーンが始まって 蹴られたことを考えるとど うしても自分自身と結びついてる何かだった、 ただたんにそこらにいる浮遊霊たちとは違う、自分にとっ てなにかもっと 意味のある存在だったと思わずにはいられず、人から聞く心霊体験のように 客観的に分析 することができません。

すんません。あまり人が聞いてもこのサイトに載ってるような戦慄、恐 怖する 体験談でもなさそうだし、こんなことは寺の坊主のとこへでも行って 聞けと言われてしまいそうで すが、たまにはこんな異質な体験談もいいでしょ。
姫様、何かわかります?

夢遊病のようになって経験した事は、全て魂によって体験した事のように思われます。
どんな人でも欲望や理性などを持っており、欲望があったとしても理性によって抑えたりするものですが、 人間の気持ちというのは、理性で抑えたとしても心の中や頭の中では欲望のまま考えたりもします。そしてその考えなどが 強ければ強いほど「念」としてその場所に残ったりもします。

今回はその念によって、色々な体験を させられている様に思われます。
瞑想をすると、自分の中を無にする為、そういう念が悪さをする場合がありますが、その念にも打ち勝つくらい 気合を入れて瞑想をしましょう♪