パブロ・ディエゴ・ホセ・フランシスコ・
デ・パウラ・ファン・ネポムセノ・マリア・
デ・ロス・レメディオス・ クリスピン・
クリスピニァーノ・デ・ラ・サンテシマ・
トリニダッド・ルイス・イ・ピカソ
とか
「パブロ・ディエゴ・ホセ・フランチスコ・
ド・ポール・ジャ ン・ネボムチェーノ・
クリスバン・ クリスピアノ・ド・ラ・
ンチ シュ・トリニダット・ルイス・イ・
ピカソ」
この名前はピカソの祖父・叔父・父・乳母などの7人分の名前を
盛り込んだからだそうです。
最後の「シプリアーノ・サンティシマ・トリニダード」とはキリス
ト教で言うところの神・キリスト・聖霊を「三位一体」として意
味する言葉です。この最も神聖な名前を最後に持ってくると言う
のはヨーロッパの古い風習で、実に神々しいめでたい名前なのです。
しかしピカソは90年を越える生涯の中でこの長い名前とはまった
く無縁の物でした。なにしろピカソ本人でさえこの長い名前を覚
えていなかったと言われています。
この名前はピカソの出生届が出されたスペインのマラガ市の役所
に登録されているだけで、それ以降の記録にはまったく出てきません。