● 「たらこ」と「明太子」の違いは?「たらこ」と「明太子」。もとは同じものです。■ Links
「たらこ」と「明太子」の原料は、北海道近海や朝鮮半島東岸、ベーリング海、アラスカ湾、ロシア海域など北海に生息するタラ科の魚・スケトウダラの卵巣です。
スケトウダラの卵(原卵)は、肌色に近い赤黄色をしています。
これを塩漬けにしたものが「たらこ」です。
ここで出来上がった「たらこ」をさらに、極上昆布の出し汁と日本酒、みりん、唐辛子で調合した独特の調味液に漬け込んだものが「辛子明太子」となります。
では、どうして「明太子」といわれるようになったのでしょう。
韓国ではスケトウダラのことを明太(ミョンテ)と呼んで、乾燥魚や塩辛にして食べてきました。
この韓国の調理法を日本流にアレンジし、日本人の味覚に合うように作った辛子漬けのものを「辛子明太子」、塩漬けにしたものを「明太子」と西日本では呼んでいます。
東日本の方にとっては「たらこ」の方がなじみが深いかもしれませんね。
北海道では、たらこの色が紅葉のように紅いことから「もみじ子」と呼ぶ所もあります。
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実際に魚自体を目にする機会は少ないのですが、スケトウダラは私たちにとって、とても身近な魚なのです。スケトウダラは、「タラコ」、「メンタイコ」の原料になる魚です。タラコ=鱈子、メンタイコ=メンタイ(ロシア語のミンタイ=鱈)子とどちらも鱈の子供をさしています。鱈といえば、マダラの方が冬の鍋物としてみかける機会が多いのですが、タラコやメンタイコに使われるのは、圧倒的に多く漁獲されるスケトウダラなのです。それと忘れてはいけないのが、スケトウダラが「カマボコ」の原料としても重要なことです。つまり、私たちは知らないうちに加工されたスケトウダラを食べていたりするのです。