貴乃花が引退会見
引退会見にのぞむ貴乃花(右)と二子山親方(東京・両国国技館で)
現役引退を決め、15年にわたる土俵生活に別れを告げた大相撲の横綱貴乃花(30)(本名・花田光司、二子山部屋)が20日午後、東京・両国国技館の大広間で、父で師匠の二子山親方(元大関貴ノ花)とともに引退会見を行った。
濃紺の羽織姿で会見に臨んだ貴乃花は、「昨日の夜、取組が終わって引退を決断した。迷いも多少はあったが、今は非常にすがすがしい気持ち。この世界に入って関取になれればいいと思っていたが、横綱にまで上がって満足している」と、すっきりした表情で心境を語った。二子山親方は「寂しさはない。今はほっとした気持ちだ」と、横綱をねぎらった。
日本相撲協会は同日の臨時理事会で、貴乃花に一代年寄「貴乃花」を贈ることを全会一致で承認した。一代年寄は大相撲の発展に功績があった横綱に一代限りにおいて認められる制度で、大鵬、北の湖に続いて史上3人目となる。史上最高額となる、功労金1億3000万円が贈られることも決まった。