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■「小説に関する100の質問」への100の回答


杉浦印字さん@鉄の靴(旧〒□)による「小説に関する100の質問」に対する回答です。
まだ、全部には回答していません。作品名のみで、コメントなしの項目も含めて、随時、追記していきます。(2002/10/19)

Q1 今まで読んだ中で、一番泣いた小説は?
ダニエル・キイス『アルジャーノンに花束を』。うわあ、あまりにベタだ。でも、泣いた。ちなみに、長編しか読んだことない。

Q2 今まで読んだ中で、一番屑だと思った小説は?
逢坂剛『よみがえる百舌』。ただでさえ下降気味だったシリーズの息の根を完全に止めた。逢坂剛の小説は二度と読むまいと思った。でも、続編が出てるんだよなぁ。

Q3 今まで読んだ中で、一番嫌な気分になった小説は?
ジャック・ケッチャム『隣の家の少女』。虐待小説。鬱になる。

Q4 今まで読んだ中で、一番あきれた小説は?
浦賀和宏『浦賀和宏殺人事件』。心の底からあきれた。

Q5 今まで読んだ中で、一番頭がくらくらした小説は?
つい先日、読了したばかりのアラン・ロブ=グリエ『迷路のなかで』。あんまり頭がくらくらするので眠たくなった。

Q6 今まで読んだ中で、一番笑った小説は?
高橋源一郎『優雅で感傷的な日本野球』。これがはじめての高橋源一郎だったせいもあるのだろうけど、やたらとおもしろかった覚えがある。

Q7 今まで読んだ中で、一番続きを読む気がしない小説は?
栗本薫〈グインサーガ〉。早々に挫折したので。

Q8 今まで読んだ中で、一番幸せな気持ちになった小説は?
尾崎翠『第七官界彷徨』。いま、思い出しているだけで幸せな気持ちになる。

Q9 今まで読んだ中で、一番恐怖を感じた小説は?
小説を読んで怖いと思ったことってないなぁ。

Q10 今まで読んだ中で、一番奇怪さを感じた小説は?
小説じゃないんだけど、サウンドノベル『弟切草』(シナリオ/長坂秀佳)。小学生が考えたようなシナリオには愕然とした。

Q11 今まで読んだ中で、一番影響を受けた小説は?
麻耶雄嵩『夏と冬の奏鳴曲』。いわゆる「新本格」作品を読むうえで、ひとつの基準になっている。

Q12 今まで読んだ中で、一番初読時と再読時のギャップが激しかった小説は?
綾辻行人『霧越邸殺人事件』。初読時はぴんとこなかったんだけど、再読したら素晴らしくおもしろかった。

Q13 今まで読んだ中で、一番憧れた小説は?
ジョン・ファウルズ『魔術師』。理想の小説のひとつ。

Q14 今まで読んだ中で、一番疲れた小説は?
スティーヴン・キング『IT』。昼飯抜いて買ったハードカバー版を、通学電車のなかで立ったまま読んでいたので。

Q15 今まで読んだ中で、一番結末に納得のいかない小説は?
ロバート・マキャモン『奴らは渇いている』。それまでの話はなんだったんだ?

Q16 今まで読んだ中で、一番結末が意外だった小説は?
アゴタ・クリストフ『悪童日記』。意外、というのとはちょっと違うんだけど、あの自分自身が引き裂かれるような感覚はほかに味わったことがない。

Q17 今まで読んだ中で、一番面白さの理解できなかった小説は?
世評とのギャップという意味では、奥泉光『鳥類学者のファンタジア』。読むのが非常につらかった。

Q18 今まで読んだ中で、一番続きが気になる小説は?
有栖川有栖の〈江神シリーズ〉。

Q19 今まで読んだ中で、一番予想を裏切る面白さだった小説は?
尾崎翠『第七官界彷徨』。人から薦められて、あまり気乗りしないまま読みはじめたんだけど、すっかり気に入ってしまった。

Q20 今まで読んだ中で、一番期待を裏切る内容だった小説は?
スティーヴン・キング『ザ・スタンド』。待った時間が長かったので、期待が大きすぎたのかもしれない。

Q21 今まで読んだ中で、一番心に残る言葉が出てきた小説は?
高橋源一郎『ジョン・レノン対火星人』。全編どこをとっても心にしみる。

Q22 今まで読んだ中で、一番読むのをやめられなかった小説は?
単独の作品ではないけど、浦賀和宏と佐藤友哉の作品は駄目だ駄目だと思いつつ、なぜか新刊が出ると必ず買ってしまう。質問の意図するところとは違うとは思うんだけど。

Q23 今まで読んだ中で、一番青春の思い出と呼ぶのにふさわしい小説は?
やはり、田中芳樹『銀河英雄伝説』。私的に「田中芳樹の時代」は確かに存在した。いまとなっては思い出だけど。

Q24 今まで読んだ中で、一番出版された事が喜ばしかった続編は?
綾辻行人『暗黒館の殺人』(の予定)。

Q25 今まで読んだ中で、一番出てほしくなかった続編は?
Q2でも書いたけど、逢坂剛『よみがえる百舌』。

Q26 今まで読んだ中で、一番不当に低い評価を受けている小説は?
恩田陸『球形の季節』。恩田陸について語るときにこの作品に言及するのをあまり見たことがないけど、いちばん好きな作品。

Q27 今まで読んだ中で、一番不当に高い評価を受けている小説は?
松浦寿輝『花腐し』。芥川賞受賞作だけど、『もののたはむれ』や『幽』のほうが断然おもしろい。

Q28 今まで読んだ中で、一番ハラハラした小説は?
ディーン・R・クーンツ『戦慄のシャドウファイア』。化け物になった夫が主人公である妻を追ってくる、というそれだけの話なんだけど、クーンツの作品を読みはじめて日が浅かったせいもあって、ハラハラしながら読んだ。

Q29 今まで読んだ中で、一番繰り返し読んだ小説は?
高橋源一郎『ジョン・レノン対火星人』。短いので、ことあるごとに読み返している。そのたびに泣く。最高。
ちなみに、ミステリ作品だと、麻耶雄嵩『夏と冬の奏鳴曲』の4回が最高。

Q30 今まで読んだ中で、一番「惜しい」小説は?


Q31 今まで読んだ中で、一番男性主人公が魅力的な小説は?


Q32 今まで読んだ中で、一番女性主人公が魅力的な小説は?


Q33 今まで読んだ中で、一番主人公の恋人 (あるいはそれに近い位置づけの存在) が魅力的な小説は?


Q34 今まで読んだ中で、一番脇役が魅力的な小説は?
トレイシー・ヒックマン&マーガレット・ワイス『ドラゴンランス戦記』。つーか、メインキャラのなかで主人公が一番存在感も魅力もない。

Q35 今まで読んだ中で、一番嫌な奴が登場した小説は?
西澤保彦『仔羊たちの聖夜』の犯人。

Q36 今まで読んだ中で、一番素敵な響きの人名の出てきた小説は?
高橋源一郎『さようなら、ギャングたち』の「中島みゆきソング・ブック」(←人名)。

Q37 今まで読んだ中で、一番ひどい響きの人名の出てきた小説は?
清涼院流水の作品の登場人物。作者の正気を疑った。

Q38 今まで読んだ中で、一番魅力的な物体の出てきた小説は?
銀林みのる『鉄塔武蔵野線』の鉄塔。

Q39 今まで読んだ中で、一番魅力的な場所の出てきた小説は?


Q40 今まで読んだ中で、一番豊かな小説は?


Q41 今まで読んだ中で、一番美しい小説は?
綾辻行人『時計館の殺人』。いや、もう、時計館を建てた理由には心底しびれた。

Q42 今まで読んだ中で、一番痛快な小説は?
小野不由美〈十二国記〉シリーズ。水戸黄門風の展開がたまらない。

Q43 今まで読んだ中で、一番ナンセンスな小説は?


Q44 今まで読んだ中で、一番読みにくい小説は?


Q45 今まで読んだ中で、一番内容が薄い小説は?
戸梶圭太『なぎら★ツイスター』。いい意味で内容が薄い。というか、安い。

Q46 今まで読んだ中で、一番説教臭い小説は?
田中芳樹『創竜伝』。地の文で作者が素で自説を語りだす小説を読んだのはこれがはじめてだったので。

Q47 今まで読んだ中で、一番恋愛の描写に優れている小説は?
金井美恵子『道化師の恋』。念のため書いておくと、「せつない」とかそういう感情を喚起する作品ではない。

Q48 今まで読んだ中で、一番友情の描写に優れている小説は?
三浦俊彦「この部屋に友だちはいますか?」。

Q49 今まで読んだ中で、一番暴力の描写に優れている小説は?


Q50 今まで読んだ中で、一番日常の描写に優れている小説は?
金井美恵子『軽いめまい』。

Q51 今まで読んだ中で、一番風景 / 世界観の描写に優れている小説は?


Q52 今まで読んだ中で、一番食品の描写に優れている小説は?


Q53 今まで読んだ中で、一番渋い小説は?


Q54 今まで読んだ中で、一番不条理な小説は?


Q55 今まで読んだ中で、一番清潔な小説は?


Q56 今まで読んだ中で、一番不潔な小説は?


Q57 今まで読んだ中で、一番革新的な仕掛けのあった小説は?
泡坂妻夫『しあわせの書』。空前絶後。

Q58 今まで読んだ中で、一番悲しい小説は?
山口雅也『生ける屍の死』。主人公が死者だから、当然、結末は予想できるんだけど、やっぱり泣けた。

Q59 今まで読んだ中で、一番壮大な小説は?


Q60 今まで読んだ中で、一番奇想に満ちた小説は?


Q61 今まで読んだ中で、一番エロティックな小説は?
高橋源一郎『官能小説家』。渡辺淳一『失楽園』的な性へのアンチテーゼ。

Q62 今まで読んだ中で、一番スピード感があった小説は?


Q63 今まで読んだ中で、一番軽快な小説は?


Q64 今まで読んだ中で、一番短かい小説は?


Q65 今まで読んだ中で、一番長い小説 (連作・続き物を除く) は?
スティーヴン・キング『IT』と『ザ・スタンド』ってどっちが長いんだろう?

Q66 今まで読んだ中で、一番書いてある意味の分からなかった小説は?


Q67 今まで読んだ中で、一番科学的な小説は?
小林泰三『ΑΩ』って科学的? ……じゃあ、それで。

Q68 今まで読んだ中で、一番幻想的な小説は?
津原泰水『ペニス』。

Q69 今まで読んだ中で、一番哲学的な小説は?
ジョン・ファウルズ『魔術師』。

Q70 今まで読んだ中で、一番重苦しい小説は?


Q71 今まで読んだ中で、一番迫力がある小説は?


Q72 今まで読んだ中で、一番現実離れした小説は?


Q73 今まで読んだ中で、一番現実的な小説は?
金井美恵子『文章教室』。作者本人もあれは「リアリズム」だといっているし。

Q74 今まで読んだ中で、一番のんびりとしていた小説は?


Q75 今まで読んだ中で、一番文章のなっていない小説は?


Q76 今まで読んだ中で、一番良くできている (小説が原作の) 漫画は?
森博嗣作品は全般的に非常に良くできていると思う。特に『黒猫の三角』は原作よりおもしろかった。

Q77 今まで読んだ中で、一番ひどい (小説が原作の) 漫画は?
田中芳樹『アルスラーン戦記』。名前は覚えていないけど、なぜこの絵で? と思った記憶がある。

Q78 今まで読んだ中で、一番漫画版を読んでみたい小説は?


Q79 今まで観た中で、一番素晴らしい (小説が原作の) 映像作品は?
あんまり映画は見ないんで、一番といってもたかがしれているんだけど、『デッド・ゾーン』は良かったなぁ。

Q80 今まで観た中で、一番ひどい (小説が原作の) 映像作品は?
綾辻行人『霧越邸殺人事件』を原作にした2時間ドラマ『湖畔の館殺人事件』(だったと思う)。わざわざ原作にする必要があったのだろうか?

Q81 今まで読んだ中で、一番映像化作品、あるいはゲーム / 漫画版を観てみたい小説は?
小川勝己『彼岸の奴隷』を三池崇史が映画化したら結構おもしろくなりそう。

Q82 今まで読んだ中で、一番素晴らしいノベライズは?
ノベライズというか、大塚英志の『多重人格探偵サイコ』は小説もおもしろかった。

Q83 今まで読んだ中で、一番ひどいノベライズは?
結末部分を立ち読みしただけなんだけど、『ユージュアル・サスペクツ』のノベライズはあまりに頭が悪すぎてあきれた。

Q84 今まで観た中で、一番ノベライズを読んでみたい映像作品、あるいはゲーム / 漫画等は?
宮部みゆきによる『ICO』のノベライズは結構楽しみにしている。

Q85 今まで読んだ中で、一番素晴らしいタイトルの小説は?
佐藤友哉『水没ピアノ』。このタイトルはシンプルですごく気に入っている。これで内容もともなっていればいうことなしだったんだけど。

Q86 今まで読んだ中で、一番ひどいタイトルの小説は?
舞城王太郎「鼻クソご飯」。いや、これもまだ読んでないんだけど。講談社の純文学雑誌「群像」に掲載する作品のタイトルが「鼻クソご飯」! この衒いのなさが佐藤友哉との決定的な差なのだろうな。

Q87 今まで読んだ中で、一番後書き / 解説が素晴らしい小説は?
有栖川有栖の書く解説はどれもよいと思う。

Q88 今まで読んだ中で、一番後書き / 解説が蛇足だった小説は?
島田荘司『斜め屋敷の犯罪』(講談社版……だった気がする)の関口苑生による解説。直接名前は出してはいないんだけど、いきなり綾辻行人に対する罵倒が記されていて唖然とした覚えがある。

Q89 今まで読んだ中で、一番表紙の素晴らしい小説は?
表紙というか装丁だと大西巨人『三位一体の神話』のハードカバー版。上下にわかれる函入り。……あ、読んでないから、これは駄目か。

Q90 今まで読んだ中で、一番表紙のひどい小説は?
具体的な作品名はあげないけど、講談社ノベルスを数多く手掛けている辰巳四郎の装丁は、非常にかっこいいものもあるけど、ひどいものはあからさまに手を抜いていて、作者がかわいそうになる。

Q91 今まで読んだ中で、一番作者の名前/ペンネームの響きが素晴らしい小説は?


Q92 今まで読んだ中で、一番作者の名前/ペンネームの響きがひどい小説は?
乙一。オツイチ。略してないのに略しているみたい。2文字あわせても2画しかない。

Q93 今まで読んだ中で、一番挿絵の素晴らしい小説は?


Q94 今まで読んだ中で、一番挿絵のひどい小説は?
ある時期以降の天野喜孝のイラスト全部。

Q95 今まで読んだ中で、一番翻訳の素晴らしい小説は?


Q96 今まで読んだ中で、一番翻訳のひどい小説は?


Q97 今まで読んだ中で、一番値の張った小説は?


Q98 今まで読んだ中で、一番ひどい誤記 (誤植) のあった小説は?


Q99 今まで読んだ中で、一番最近に読んだ小説は?
舞城王太郎の短編集『熊の場所』。

Q100 今まで読んでいない中で、次に読もうと思っている小説は?
ディーン・R・クーンツ『心の昏い川』。ものすごく久しぶりのクーンツだ。


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