海外の鉄道もの

BTSスカイトレイン


バンコクで泊まったホテルはプルーン・チット通りという交通量の多い通りに面していた。すぐ近くにラチャダムリ通りというこれまた大きな通りとの交差点がある。交差点をまたぐ歩道橋から見てみると、両方の通りとも大渋滞している。

それらの通りに覆い被さるように都市高速のような高架構造物がある。これは道路でなくて鉄道である。日本ならモノレールとか新交通システムとかになるのだろうが、ここではレールの上を走るふつうの電車なのである。市内の激しい渋滞を少しでも緩和すべく、'99年12月に開業したばかりの新しい乗り物で、BTSというところが運営する「スカイトレイン」という。



プラットホームにて
 

ホテルの目の前にチットロムという駅がある。駅の雰囲気は日本の都市内新交通と同じようなもので、自動券売機で切符に相当するカードを買う。この自動券売機はコインしか使えず、両替は窓口で行う。この窓口ではプリペイド式の回数券も売っているが、ふつうの切符を買う場合はあくまで両替をしてくれるだけである。自動券売機は、まず料金ボタンを押してからでないとお金が入らない。ソウルで同じシステムの券売機を見たことがある。



切符売場
 

改札口も日本の自動改札と見た目は同じ。ただし、投入して出てきたカードを取らないと改札口が開かない。まだこの自動改札というものが地元になじんでいないのか、改札口の横には説明係のような人が常時複数人立っていた。ちなみに、カードは降りるときに回収されるので、本当に切符と同じ扱いである。そしてカードは再使用される。ゴミの出ない合理的な方法である。



改札口
赤い服を着ているのが説明係らしき人
 

 

 
記念に、使わず持ち帰った乗車カード
左側 ; 表面(ジーメンス社の広告になっている。技術協力したのか?)
右側 ; 裏面の拡大(磁気面で全面紫色。BTSのロゴが入っている)
 

現在はまだできたばかりで短い路線が2つあるだけである。しかし駅も電車も真新しく、もちろん車内はクーラーがよく効いている。しかも高いところを走るので、市内の様子を高いところから眺められ、とりあえず市内の様子をつかむのによい乗り物である。



渋滞した道路とスカイトレイン

 

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