ハイキングの準備

 まずは準備です。初心者といっても、山道の中のトレイルを歩くわけですから、それなりの準備をしていく必要があります。ほんのちょっとの時間だからといって馬鹿にしないように。最低限のことはしっかりチェック!
(注意:このサイトの情報はあくまで私の個人的経験・感覚に基づくものです。皆さんがお出かけになる際には情報収集、準備は専門家の意見を聞くなど念入りにされた上、ご自身の判断でお出掛けください。)

 靴(トレッキングシューズ)
    まずは靴です。ロッキーのトレイルはほとんど舗装されていません。大部分が土、砂利、木の根、岩石等のままで、しかも上り下りの坂道となっているところが多くあります。革靴やヒールはもってのほかですが、スニーカーでもちょっと辛いところも多いと思います。お勧めは、比較的軽いトレッキングシューズ。私達は、AKUしっかり足首までガードしてくれるので、ちょっとしたことでは足をくじきません。またゴアテックスという水分を蒸発しやすい素材を使っているので、足が蒸れにくいという特徴があります。ちょっと値は張りますが(2万円位)、足はすべての活動の源です。普通の靴とは歩きやすさが全然違います。しっかりとしたものを選びましょう。
 靴は日本で買って行きましょう。品揃えは日本のお店の方が多いですし、登山専門店に行けば、お店の人にしっかり選んでもらえます。なにより、新品の靴をいきなり履くというは(普通の靴もそうですが)きついです。しっかり、馴らしておくべし。
 

 レインウェア

    雨が降る日は山歩きはしない、というのがビギナーでしょう。確かに、とっても滑りやすいし、視界も不良となるため、お勧めできません。でも、天候が変わりやすいというのが山の気候です。ふもとでは晴れていても、高度が上がるにつれ天気が悪くなる、又は朝晴れていても夕方には突然の雨が、ということを想定しておく必要があります。そのために、レインウェアも揃えておくべきでしょう。各メーカーから汗は蒸発させるが、外からの水分は通さない素材を使ったモデル各種出ています。寒いときには上着代わりにすることもできます。  

 ザック

    靴、レインウェアと並んで「3種の神器」と言われるものの一つがザックです。トレッキングの距離、泊数、スタイル(テントの有無等)によっていろいろな大きさのものが出ていますが、私達が行くような日帰りコースでは通常のタウンライフ用と同じ大きさのもので十分。ただ背負いごこちは、トレッキング用のものが断然いいので、何を選ぶかはしっかりと考える必要があります。お腹のベルトがついているものの方が歩きやすいでしょう。最初私達は、日ごろのタウンユースの「Yansports」のザックですませてしまいました。これでも特に疲労感はなかったのですが、右のような山歩きようのザックを買ってしまいました。やはり安定感が違うし、いろいろ小物を入れたり、ステッキや三脚をしばりつけたりするのにも便利。目的によって大きさ等が違うので、お店の人によく相談しましょう。  
 
    必須。水筒でなくても、ペットボトルで十分ですが、一人1リットルは持って行きましょう。ロッキーは乾燥しているので、汗をかいてもすぐに乾いてしまい、水分が身体から出て行ってることをあまり意識しなくなってしまう傾向にありますので、こまめに水分補給しましょう。清涼飲料水でもないよりあったほうがいいですが、お勧めしません。その「甘味」に虫が寄ってきます。(ゴルフの時もコカコーラなんぞを買って、飲みながらと思ってカートにおいてあったりすると、蜂が寄ってきて、なかなか追い払えず、困ったこともあります。)
 トレイルの近くを流れている小川の水は、とてもきれいで飲めそうですが、ことによると細菌がいるそうで、一度沸かした方が安全なのだそうです。
 
 帽子
    これも必需品の一つ。陽射しはきついです。なるべくツバの広いものを。風がきつくなることも考えられますので、飛ばされないような工夫もしておいた方がいいですよ。  
 地図、ガイドブック
    いろいろなガイドブックにコースが載っていますが、やっぱり一つハイキングのための地図、ハイキングガイドがあったほうが、迷わず安心もするし、行く前のイメージを膨らませるためにもよいと思います。ここではいくつかご紹介しましょう。  
   ・「カナディアンロッキーハイキング案内」益田幸郎・益田晴子著(山と渓谷社)
 題名の通り、カナディアンロッキーのハイキングガイドの決定版ともいえる本でしょう。初心者向けのコースから、バックパッカー向けの本格的トレイルまで数多くのコースが紹介されています。少々お値段はします(私が購入したときは3900円)が、たくさん(何日も)歩きたい人にはお勧めです。歩かなくても、写真がふんだんにあって、ビジュアルな作りになっているため、ハイキングをしない人にとっても見るだけでワクワクしてきます。うちも4年前くらいに買ったのに、今年(2001年)になって初めて歩いて、本来の利用の仕方にしたというくらい。実際に歩く際は、該当のページをコピーして持って行きましょう。(持ち歩くのは、重い。)
 
  ・「Classic Hikes in the Canadian Rockies」Graeme Pole著(Pole/Altitude)
 カナダで買ったハイキングガイド。中上級者向きのコースが紹介されています。何泊もするバックパッカ−向きのコースが多いですが、中には日帰りのところもあります。日帰りといっても、ほとんど一日中歩くようなものが多いです。いつの日かこういうところも回ってみたいなあ、と思っちゃいます。でも、レイクアグネスやエディスキャベルのポピュラーコースもあり。
  
  「Walks and Easy Hikes in the Canadian Rockies」Graeme Pole著 (Pole/Altitude)
 
これもカナダで買ったハイキングガイド。主に初級者向き。子供連れや体力に自信のない人に向いているコースが紹介されています。
  GemTrek 社の地図
 BANFF Up-Close、JASPER Up-Close、Lake Louise & Yohoなど、ロッキー地区をいくつかに区分した地図です。地図のほかに、裏面にはハイキングコースやサイクリングコースの紹介があったり、地図の表面をWaterproof(防水加工)してあったりしていて非常に便利。現地のいろんなお店で手に入りますが、日本でもカナディアンロッキーマップで購入することができます。(私もそこで買いました。)

 虫除け

 カナディアンロッキーは夏といっても温度はそんなに上がらないので、蚊のような虫がが至る所にいるというわけではありません。しかし、いるところにはいます。無防備で出かけていくといろんな奴にからまれてしまいます。そこで虫除けスプレーみたいなものは用意しておきたいものです。日本から持っていくより、「郷に入っては郷に従え」ではないですが、現地で売っているものの方が効き目が高いような気がします。私たちはバンフのsafewayで買った「OFF!」を愛用しています。これをつけるとほとんど虫は寄ってきません。でも少しにおいがきついかも。
 その他
お弁当、磁石、非常食、マッチ、キャンドル、ヘッドライト、ストック、日焼け止め、サングラスなどなど。
 そして体力と・・・
 そしてハイキングを楽しむには、我々の体力が欠かせません。日頃あまり体を動かさないでいると、1時間も山道を歩くだけでぜいぜいはーはー言ってしまうでしょう。私もそうでした。ですから、普段から、歩くことを心がけでおくようにしたいものです。また、実際現地では、その自分の体力とよく相談の上、コースを歩いてください。言うまでもないことですが、何よりも景色、空気などを楽しむことが第一です。「マイペースで、ノンビリと」が基本ということをお忘れなく! それでは氷河を抱いた山々、真っ青な湖を自分の足で体感しに出かけましょう!

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