オパールヒル(Opal Hill)
難易度&コースの特色  やや上りはきついが、マリーンレイクを上から見下ろすメドウは別世界
距離、時間 1周約8km 半日コース
トレイルヘッド マリーンレイク

   ジャスパーといえば、マリーンレイクは欠かすことのできない観光ポイントですね。多くのツアーにも組み込まれており、ボートに乗ってスピリッツアイランドを見にいくというのが最もポピュラーだと思いますが、周辺には日帰りコースからバックパッキングまでいくつかのトレッキングコースもあります。ここでは、マリーンレイクからは東にあたるオパールヒルズというトレイルのご紹介。          

  スタート地点はマリーンレイクに向かって左手の駐車場奥から。最初は平坦な道をしばし進みます。しばらくすると、オパールヒルズへの分岐があるので、そこを左へ。ここからが登りのスタートです。針葉樹林の中の道をひたすら登るという行程なので、陽射しもない上、私達は午後に出発したので一緒に登るパーティも見当たりません。汗が噴出し、休憩をとりながらの歩みとなりました。時折、上から降りてくる人達とすれ違う度、「ハーイ」と声をかけるのですが、明らかに日本人とわかる人達がいたので、「こんにちは」と声をかけると、親切にも「いやあ、この先熊の凄いのがありますよ。気をつけてください。」と言われました。「変なこと言わないでくれよ。」と言う思いと、「熊の凄いのっていったい何かな。」という思いが交差しつつも、ややびくびくしながら歩いていくと、道すがらの木の幹に、そう、あるじゃないですか、熊がひっかいた跡が。しかも一箇所だけでなく、あっちこっちにあるわけです。中には真新しいやつも。これにはさすがに心細くなってしまいました。急いで登らなくてはと歩を進め、やがてループの分岐に出ます(下の真中の写真参照)。右に行くと急な坂道ですが、距離は短く、左へ進むと勾配はゆるいけど、ぐるっと周りこむようなルートで遠回りです。先に急な道をとり、帰りは勾配のゆるい方を降りて膝や足首に負担がかからないようにするため、右のルートを進みます。結構長い間、針葉樹の中をひたすら歩き、きつい勾配を必死に登ること小一時間。ようやく木の高さが低くなり、視界が開けてきました。


マリーンレイクのレストランから
ここでまずは腹ごしらえ


ループ(周回コース)の分岐


下から見たオパールピーク

  さらに進むと木はなくなり、いろいろな花が咲き乱れるメドウに到着です。正面には正に禿山!みたいなオパールピーク(下の真中の写真)、振り返ると出発点のマリーンレイクが遥か下(下の右の写真)に見えます。ループの道はメドウに出るとすぐに左に曲がらないといけないのですが、ここでそのまま帰るのははっきり言って勿体ないことです。左に曲がらず、しばらく真っ直ぐ進みましょう。眼下にマリーンレイクが望めるポイント(このページの一番下)に出ます。ここでたっぷり休憩。新鮮な空気と贅沢な眺め(人がほとんどいないのでほぼ独占)が味わえました。


もうすぐサブアルパインメドウ


オパールピークを望む


マリーンレイクはもうこんなに下

  さて、今度は帰り道。当初の予定とおり、ループを一周しようということでメドウの中をつっきって行くことにします。ところが、数少ないハイカーたちは皆私達が登ってきた道を降りて行くので、他に人はまったくいません。下の左の写真の中をひたすら行くことになりました。何本かトレイルも走っていて、一回迷ってしまいましたが、基本的に一番踏み馴らされたトレイルを行けば間違いありません。この30分間あまり、別世界をふわふわ歩いていたような感覚でした。
  さて、問題はこの次です。下の左の写真の二つのコブみたいな山をぐるっと周りこむように行った後は、また針葉樹の中に逆戻りです。相変わらず熊の引っかき傷や熊の好物のベリーが生っていたので、もう、必死に声を出し、妙な歌を歌いながら走るように降りてきました。とにかくこの道は全く人がいません。引っかき傷やベリーの写真をとってくる余裕もありませんでした。やっとループの分岐点に出てきたときは本当にほっとしました。あとはゆっくり駐車場の方まで戻るだけです。


別世界のようなメドウ


雄大


花の中を行く!

  このオパールヒルズもなかなかのコースです。どのガイドブックを見ても、最初の登りは退屈できついけれど、必ずその努力は報われる(rewarded)と書いてありますが、正にそのとおり。サブアルパインメドウにたどり着くととてつもない開放感と充実感が味わえます。

(2001年8月15日 晴)


オパールヒルズのメドウから見たマリーンレイク
(なかなか感動!)


トップページへ