一ダースの紙
燃え出した暦引き上げ空を行く幻の獣 脚を乱して

胸にあたる時計引出し影を踏む十二の波にたした花びら

空を乱す花粉手を挙げ聞いた音 足し引きの風 痛みもなくし

息を吸う十二の音色髪を引き凍る枝から空をもぎ取る

くじいた指足した床からなびき出す引き抜いた時のくすんだうめき

こじ開けた冬の光が引き出した夢に足そうと流した色彩

月を採り傷を足す指折り曲げる花の匂いに引き裂かれる道

抱き上げた土から昇る星に乗る十二の色の折れた春の日

声を引く雲の身悶えする道をつらぬいて飛ぶ春を足す夢

叫ぶ窓体を預け温まる足された命引き出す夜明け

あの木々の流した時間空に足す引きずる脚をやっとそろえて

骨を通る熱に揺られて見た時計指した時間はいつも読めない

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