夏の尾瀬 | 夏は梅雨の時期と盛夏の時期があります。日本の南海上に梅雨前線が停滞し、梅雨の時期は尾瀬でも雨や曇りの日がほとんどとなります。梅雨の末期の7月半ば〜7月末には集中豪雨が発生することもあります。 梅雨が終わると日本は太平洋高気圧に覆われて、尾瀬でも気温が30℃近い暑さとなります。 また、7月から9月にかけ、日本への台風の上陸数が多くなり、尾瀬でも豪雨や強風など台風の影響を受けます。 |
![]() |
尾瀬の気温 |
|
下のグラフは山の鼻(尾瀬ヶ原)における1,977年から1,997年の月ごとの平均気温を示したものです。8月の気温はだいたい最高気温で25℃、最低気温では12〜13℃ぐらいになります。 |
![]() |
菊地慶四郎著「 尾瀬の気候」(上毛新聞)のデータから作成 |
梅 雨 | 〜偏西風が梅雨をもたら | す〜 | |
|
|||
◆偏西風(ジェット気流)は太平洋高気圧の勢いとともに北の方へ移動していきます。この途中でオホーツク海へ冷たい気流が流れ込み、オホーツク海高気圧を発達させます。 ◆オホーツク海高気圧(寒冷・湿潤)と太平洋高気圧(温暖・湿潤)から吹き込む空気によって日本上空に前線を発生させます。 ◆偏西風の北上はこの時期ヒマラヤ山脈の影響で速度が鈍り、前線は長く日本付近で停滞します。これが梅雨前線です。 ◆梅雨の終わりには、湿った太平洋高気圧が発達し、集中豪雨をもたらすことがあります。 |
![]() |
真夏の気圧配置 | 〜南高 | 北低の気圧配置〜 | |
|
|||
◆真夏になると、気圧配置は南高北低型となります。 ◆太平洋高気圧に覆われると、日本付近を低気圧が通過する頻度が少なくなり、好天が続きます。 ◆強い日射しが上昇気流をつくったり、上空に寒気があるときは、積乱雲を発生させて夕立となり、雷雨をもたらす。 |
![]() |
参考とした文献等 ・気象庁HP(http://www.jma.go.jp/jma/index.html) ・城所邦夫著「山の気象学」(山と渓谷社) ・木村龍治監修「よくわかる気象・天気図の読み方・楽しみ方」(成美堂出版) ※天気図等はペイントソフトにより作者が作成したものです。 |