イタリア共和国とチュニジア共和国編

旅行第4日目 その2

市内の銀行その1

クアットロ・カンティから、ヴィットリオ・エマヌエーレ通りというこれまた古い建物に挟まれた通りを西方向に歩く。この先にもいくつかの見どころがあるからである。



ヴィットリオ・エマヌエーレ通りとそれを取り囲む建物
 

しばらく行くと、右側に銀行があった。そろそろ手持ちの現金が少なくなってきて、ユーロのトラベラーズチェックを現金化しようと何気なく中に入る。
これが
この後の珍道中の始まりとなる。

店内には5人くらいの客が順番を待っていた。ところが1人1人にものすごい時間がかかっている。何をしているのか知らないけど、イタリア人は万事こんな調子なのだろうか。
20分も待ってやっと順番が回ってくる。表紙にサインしたり、パスポートをコピーしたりと一連の作業があって、コンピューターに何やら入力しているが、エラーになってしまって作業が進まない様子。何度かやったがラチがあかず、結局ここよりだいぶ東にある
ローマ通りというところにある別の支店に行けといわれる。

チェックの表紙にサインしてしまっているため他の店に行くことができず、仕方なくそれに従う。
もときた道を戻り、クアットロ・カンティも通り過ぎてさらにその先のローマ通りに出る。そして道行く人に道を尋ねながらようやくたどり着いたところは、なんと
紹介されたのとは違う支店で、入口の警備員さんに「違う」と言われる。ただこの警備員さんは親切な人で、私たちが紹介されていた支店の位置を詳しく教えてくれた。
そしてさらに歩いてその支店にたどり着く。しかし時刻は12時半、入口の警備員さんに「今はランチタイム中。
3時になったら来てね」と無情にも言われる。ということで徒労に終わってしまった。

 

ヌォーヴァ門

再びヴィットリオ・エマヌエーレ通りを西に歩く。元凶となった銀行の前を通り過ぎ、ガイドブックにも書いてある観光ポイントがいくつも現れる。
しかしいずれも長い昼休み中。こちらもおなかが空いてきて、とりあえず食事のできるところを探すが、なかなかそれらしい店がない。

道沿いにあるノルマン王宮の先に、まるで道をふさぐようにヌォーヴァ門というのがある。16世紀にできた古い建造物で、ここだけ道幅が狭くなっていて歩きにくい。



ヌォーヴァ門
ここだけ通りがいきなりこんなに狭くなります
 

その先が広いロータリーになっていて、いくつかのピッツェリアやオープンカフェがあった。そのうちのひとつに入る。
「この暑いのにピザなんか食いたくないなあ」と思っていたら、カウンターにあった魚介類のセビッチェみたいな料理が目に入り、それを注文。
ゆでた魚介類をごちゃ混ぜにしてオリーブオイルをかけただけのものだったが、これが意外と美味であった。



「とにかく腹が満たせればいい」という気分で注文して、
それが予想外においしいと得した気分になりますね

 

市内の銀行その2

食後、またヴィットリオ・エマヌエーレ通りを東へ。ローマ通り近くまで来て、まだ3時まで時間があったのでアイスクリーム店に入る。一応クーラーが入っているが効きが悪い。まあ店内にクーラーが入っているだけマシだけど。

3時近くなり、ようやくその銀行へ。ところが営業はそれよりも早く始まっていたらしく(ホントにテキトーだよなあ)、すでに何人も待っていた。
やっぱり1人1人に時間がかかっているのだが、どうも入口のところで配っている整理券の順番に並んでいない。並ばないといつまで経っても順番が回ってこないし、後から来たおばちゃんが割り込もうとして口論は起きるし、「
イタリア人も意外とせっかちなところがあるぞ」ということが垣間見えて、ある意味面白かった。こういうことが味わえるのも個人旅行である。

 

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