イタリア共和国とチュニジア共和国編

旅行第5日目 その2

パレルモ空港へ行く

ホテルで20分ほど休憩し、11時半にチェックアウト。本旅行の前半戦・イタリアでの予定はこれで終わり、ここから飛行機を乗り継いで、チュニジアの砂漠の中の町・トズールまで一気に飛ぶ。

空港へはバスもあるのだが、乗り場がよくわからないので面倒だからタクシーで行くことにする。さっきフェリーチェ門まで行ったときと同じ、ホテル横のタクシー乗り場に行く。ここに並んでいるタクシー会社は2回利用したが、良心的な感じのする運ちゃんばかりで安心できる。

運ちゃんに「空港まで」と言ったら、「60ユーロでどうだ」と言われる。空港までは30kmくらいあるらしいので、まあいいかとOKする。

出発してしばらくすると、運ちゃんに携帯電話がかかってきた。それで呼び出されたのか、道沿いのとある建物に立ち寄る。「1分待っててね」と言って出ていったのに結局5分くらいかかり、「1分と言ったのに5分かかっちゃってすいませんねえ」などと言いながら帰ってきた。時間にルーズなことについての自覚はあるらしい。

しばらく流れのあまりよくない市内を走ったあと、高速道路を走るようになる。沿道は主に畑で、たまに住宅地が現れる。海の近くを走ることもあった。そうやって所要時間だいたい30分くらいで空港に着いた。



高速道路を走行中

 

パレルモ空港にて

パレルモ空港は「大きめの地方空港」と言ったような風情で、出発ロビーは2階にある。
大ざっぱに言って建物の左側半分がアリタリア航空、右側半分がその他航空会社と使い分けられているようだ。
空港に着いて気付いたのだが、パレルモからさらに西方向に伸びている鉄道線が空港の下を通っているらしい。鉄道で来るのも一考だったな、などと思わず考える。



パレルモ空港の出発ロビー
 

これからチュニジアの首都・チュニスを経由してトズールという町まで行くのだが、パレルモからチュニスに直行する飛行機は1週間に3便しかなく、今日は飛んでいない。よってアリタリア航空の国内線で一旦ローマに飛び、そこでチュニス行きの飛行機に乗り換える予定になっている。

到着が早過ぎて、私たちの乗る便の搭乗手続きがまだ始まっていなかったので、3階にあるレストランに行く。レストランといってもカフェテリア方式で、並んでいる食べ物を店員さんに言って取ってもらい、その後で精算となる。ここの店員さんたちは、「そんなに取らなくてもいいのに」と思ってしまうくらい、とにかく一品一品大量に皿に載せるのであった。おかげで食べきれなかった。



見た目より量があるんですよ…これが
 

搭乗カウンターのところへ戻ると、搭乗手続きはまだ始まっていなかった。
カウンター近くのベンチに座っていると係員がやってきて、「どの便に乗るんですか」と聞いてくるので、「14:50発のやつ」と言うと、「こちらに来てください。手続きしましょう」と搭乗手続きしてくれた。アリタリア航空、どこまでもテキトーです。

 

ローマへの国内線

その後滑走路の見えるところで少し時間つぶしして(発着便がそれなりにあった)、搭乗ロビーに向かう。ただしどの搭乗口なのか表示しておらず、どこに行っていいのかわからない。私たちの乗る便を含め、ローマ行きの飛行機はなぜかどの便も搭乗口の案内が空欄のままである。
14時を過ぎてやっと8番搭乗口ということが表示された。

それにしても、肝心な飛行機がちっともやって来ない。飛行機の発着はそれなりにあるのだが、アリタリア以外の飛行機ばかりである。しかしどれくらい遅れるとかそういう案内放送は一切なし。8番搭乗口にある電光表示もいつまでたっても「14:50発」のままであった。

出発予定時刻の14:50頃になって、ようやくそれらしい飛行機がやって来た。その時間になって「15:20発」に変更になった。

15:05頃、意外と早く搭乗開始。8番搭乗口から一旦外に出て、100mくらい向こうに停まっている飛行機まで歩く。機内はけっこう空いていて、搭乗率は半分もいっていないようだ。



アリタリア航空のローマ行きにやっとこさ乗り込む
 

乗り込んでからまた待たされて15:30にようやく出発。しかも滑走路の手前でだいぶ待たされて15:48に離陸。定刻ならもうじきローマに着こうか、という時間である。

パレルモからローマまでは、ティレニア海を挟んで直線距離で850kmくらいしか離れていない。飛行機はそこを直線的に飛び、風向きの関係で一回空港を行き過ぎ、ローマの市街地上空でUターンする。窓からはコロッセオやテルミニ駅などが一望できた。

それでも所要時間45分ちょっとでローマ・フィウミチーノ国際空港に着陸した。機内で待たされた時間と飛行時間がほとんど同じであった。

 

ローマで乗り継ぎ

今回もまた飛行機からターミナルビルまでの移動はバスだった。ここで一度荷物が帰ってくる。
この時点ですでに予定より1時間遅れの17時。これから乗り継ぐチュニス行きの出発時間が18:20で時間がない。しかも今いるのがターミナルAで、そこからターミナルCに移動しなくてはならない。そのため2人分の大きな荷物をカートに乗せて、ほぼ空港ターミナルの端から端まで移動する。

17:15、ようやくターミナルCにたどり着き、搭乗手続き。やれやれ間に合った。
ここから乗るのはチュニジアの航空会社のチュニス航空。チュニスに着いてさらに乗り継ぐ国内線がその子会社のチュニインター。カウンターの係員によれば、荷物は最終目的地のトズールまで行くらしく、搭乗手続きもトズールまでおこなった。

これでイタリア出国となる。出国審査場にはそんなに長い列もできておらず、比較的早く審査は終わり。時間もないのでC9搭乗口に直行する。
チュニジアはアラブ系の人たちがほとんどなのだそうで、搭乗待合室にはたしかにそういう人たちが多かった。

 

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