イタリア共和国とチュニジア共和国編

旅行第7日目 その2

オアシスB タメルザで昼食

ミデスからもと来た道を戻り、タメルザに着く。道沿いにある現在の集落の手前に、「タメルザ・パラス」というリゾートホテルがあり、1日コースなのでここで昼食となる。ちなみに半日コースはこのままトズールのホテルに直行するとのこと。

このホテルはガケを利用して建てられていて、フロントから階段を下りていくとプールがあり、そこからはタメルザの旧村が眼下に広がる。
プールの周辺はオープンテラスでテーブルとイスが並んでいるが、なにしろこの時点でも気温は
42℃。こんなところでメシを食べるのは勘弁してほしいなあと思っていたが、もちろんそんなことはなくて、その上にあるレストランに案内される。しかし他に客がおらず、私たち2人が席についてはじめてクーラーが入ったので、やっぱり暑い。



タメルザ・パラスから見たタメルザの旧村
 

ここでの昼食は別料金だったが、出された料理は「ブリック」というクレープに卵やツナを入れて揚げたもの(春巻きみたい)や、「クシャ」というマトンのオーブン焼きなどチュニジア料理のコースで、けっこう物珍しかった。

なんだかんだで昼食時間は1時間以上かかり、1時半近くになった。食事代を精算して、玄関の所まで行ったら車も運転手もいない。「ありゃま」と思っていたらフロントの人がどこかに電話して、しばらくすると車がやって来た。別の場所で休憩していたのかも知れない。

 

砂漠の中を走る

午前中でこの周辺の見どころはすべて見てしまったので、運ちゃん曰く午後は砂漠の中を大回りしながらトズールに戻るという。

車は再びミデス方向に走り、途中でミデスへの道と分かれ東方向に走る。30分ほど走ってラディエフという町を抜け、しばらく山岳地帯を走る。峠のような所を抜けると、眼下にサハラの広大な砂漠が広がる。所々にビューポイントがあり、その都度車から降りた。運ちゃんも心得ていて、写真を撮ってくれる。



その峠からサハラ砂漠方向を見る
 

その先からは一面の砂漠の中を突っ走る。特に途中からは舗装道路から逸れて完全な砂の道を走ったりした。おそらくこれも観光のコースなのだろう。
このあたりは車通りもまったくと言っていいほどなくて、「こんなところで故障したらたまらんな」と思いつつ、これが目的で来たわけであるから、「サハラ砂漠」というものを堪能していた。



砂漠の中の一本道
 

そのうち、いつの間にかさっきトズールからシェビカに向かった道に出ていたらしい。車はやがてトズールの町に戻ってきて、3時過ぎにホテルに着いた。
運ちゃんと握手で別れ、ホテルの中に入っていくと、フロントにいたのは昨日この4WDの予約をお願いした人で、「楽しんできたか?」という顔をした。

 

ホテルの周辺

その後、1時間半ほどクーラーの効いたホテルの部屋でお昼寝タイム。4時半頃のこのこ起きだしてきて、相方が「日本に絵はがきを出したい」という。

ホテルを出たところには、何度か食事したレストランの他に、小さな商店が3つほど並んでいる。電化製品を売っていたり、雑貨屋だったりといろいろだが、どの店も絵はがきとちょっとしたお土産を売っている。
絵はがきはどこもほとんど野ざらし状態で売られていて、「これは」と思うものに限って日焼けしていたり、汚れたりしていたが、なんとかそれなりの数をそろえることができた。



ホテル前の道。右側に商店が並んでいる。(前日撮影)
ちなみに左側が昨日行ったダール・シュライト博物館、ホテルは左手前になる
 

部屋に戻って何枚か書いた後、フロントのところに行って「切手はあるか」というと、「ここにはない。表にある商店で売っている。ポストもそのあたりにある」とのことで、再びそれらの店へ。たしかに切手を売っている店があった。
ちなみに日本まではがき1枚
0.5ディナール(約45円)。日本の国内郵便より安い。おまけにそこにあった黄色いポストも「果たしてこんなところに郵便を取りに来るのかな」というあやしいポストであった。
しかし、後日ちゃんと日本に届いたらしい。このへんはさすがにキチンとしていた。

ホテルに戻ると、その前に1台観光バスが停まっていた。よく見ると日本のツアーだった。やっぱりこんなところまでも日本の団体さんが来るんだなあ、と妙に感心してしまう。

 

また同じレストランへ

今日も日の入りを見ようと思っていたのだが、夕方になって雲が広がってきたので断念。
夕食は、面倒なので昨日2回行ったレストランにまた行った。店のおばさんはこちらをしっかり覚えていて、「ようこそ」という感じで迎えられる。



そのレストラン
上の写真の右手前方向にある
 

メインはパスタにしたが、前菜?としてブリックをたのんでみた(昼に食べたのが「ブリック」であるということはこの時点では気づいていなかった)。
この店のブリックは3角形をしていて中に卵が入っていた。



上と下がサラダで、真ん中にあるのがその「ブリック」
この後にメインのパスタが出てくる
 

3回利用してすっかり常連さんになったようなこの店であるが、明日の朝にはこの町を離れてしまうのでこれが最後になる。ということで、食後に店のおばさんと記念写真まで撮った。帰りがけ、お土産に「砂の結晶(砂がバラの花状に固まったもの。チュニジアのみやげ物屋では必ず売られている)」をもらった。この店はこの旅行中特に印象に残ったことの1つである。

 

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