イタリア共和国とチュニジア共和国編
旅行第8日目 その1
早朝、チュニスに向かう
今日は丸々2日間滞在したトズールを後にし、早朝に首都チュニスに移動する。
早朝になったのは希望したわけではなく、飛行機が早朝の1便しかないのである。しかしそのおかげでチュニスでほぼ丸一日観光できる。
ということで朝4時半起床。昨夜フロントに頼んでおいたタクシーが5時過ぎにやってきて、それに乗って空港に向かう。
やっと空が白みかけてきた砂漠の中を10分ほど走り、空港に着く。
トズールの空港は、3日前の深夜に着いたときにも感じたが、こんな砂漠の中のローカル空港にしては非常にきれいな空港である。
トズール空港
その内部
非常にきれいな建物でしたね
出発便の表示板によれば今日この空港から出発するのは2便だけ。私たちが乗る6:00発のチュニス行きと、10:10発のいきなりパリのシャルル・ド・ゴール行き。パリからこんな所まで国際線の直行便が飛んでいること自体が驚きである。
このような砂漠の中にいるのはこれが最後になるので、搭乗手続きのあとターミナルビルの外に出て砂漠を眺めていると、しばらくして中から係員が出てきて「そろそろ出発しますから中に入ってください」と言われた。ローカル空港ならではの光景である。
5:40ごろ、搭乗が始まる。乗るのは来た時と同じプロペラ機。乗客は30人くらいだろうか。
チュニス行きの国内線用プロペラ機
定刻より10分早い5:50に出発。その5分後に離陸する。
離陸してしばらくすると軽食(パン1個)が出た。結果的にこれが今日の朝食になる。
来るときは夜間飛行で窓から何も見えず退屈であったが、明るい時に飛んでも乾燥した何もない大地が見えるのみで、やはり退屈であった。
チュニスの市街地へ
6:44、定刻より30分ぐらい早くチュニス国際空港に着陸する。今まで雨が降っていたようだ。
空港の前からタクシーに乗って、市内の中心部にあるホテルに向かう。さすがは首都で、トズールとは比べものにならない大きな町である。時間的にそろそろ朝の通勤地時間で、市の中心部に近づくほど道は混んでいた。
タクシーでホテルへ移動中
7:25、チュニスのメインストリート、ハビブ・ブルギバ通りに面した今日のホテルに着く。こんな時間なので、とりあえず荷物を預けようと思ってフロントのところに行ったところ、チェックインしてくれた。
そうやって部屋に入った時間は、昨日起きた時間だった。昨夜からチュニスに泊まったのと同じような感じになった。
電車に乗って市内観光
少し休憩して9時過ぎ、市内観光に出かける。
その前に両替しようと思いフロントに行ったら、となりにある銀行へ行けという。その銀行に行ってみると、窓口が2つだけ開いていて、長蛇の列ができていた。いやー参ったなあと思っていたら、案内係の行員さんがやって来て「両替コーナーは別の入口を入ったところにあるよ」と教えてくれた。トラベラーズチェックを持っていたのを見たのだろう。
ということで両替そのものはすぐに終わり、観光に出かける。
ガイドブックによれば、市街地の見どころは旧市街のメディナ地区にかたまっている。このメディナ地区には明日行こうと思っている。
そこで今日向かうのは北東方向の郊外、海沿いにあるカルタゴというところである。
そのカルタゴにはTGMという郊外電車に乗っていくことになる。TGMの始発駅のマリン駅までは、メトロという路面電車が通じていて、その路面電車がホテルのすぐ横を通っている(ホテルの部屋からも見えた)。
チュニスの路面電車はなんと6両もつないでいて、そんなのが町の中を走っているのを見ると最初は面食らう。
ホテルから線路沿いに数分歩くとメトロの停留所(Ibn Rashid駅)がある。雰囲気としては屋根のあるバス停のような感じで、電車の止まる部分に黄色い線が引いてある。切符はその端にある切符売場のブースで買う。
ちなみに均一料金ではなく距離制のようで、マリン駅まで0.28ディナール(約25円)であった。たぶんこれは初乗り料金だと思われる。
街中を行く路面電車
チュニス鉄道中央駅行きの2番系統が立て続けにやってきて、3本目にマリン駅行きの4番系統がやって来る。乗ったときは混み合っていたが、進むにつれて降りる客が多く、終点マリン駅に着いたときにはけっこうすいていた。