イタリア共和国とチュニジア共和国編

旅行第9日目 その1

旧市街地メディナへ

9日目。いよいよ今日が実質的な最終日。午後の飛行機で帰国の途につく。

今日は午前中、旧市街地のメディナ地区を歩いてみようと思っている。
その前に念のため、帰りの飛行機のチケットをリコンファームしようと思い、フロントへ行った。電話か何かして確認してくれるのかと思ったら、ドアマンの人(前日から気になっていたが、この人、Mr.ビーンにそっくり)がそのチケットを持ってどこかに行ってしまった。
フロント係曰く、私たちが外出から帰ってくるまでに確認して来るというので、そのまま出かける。

ホテルの前を通っているハビブ・ブルギバ通りを西方向(途中からフランス通り)に10分くらい歩くと、道をふさぐようにバブ・バール(フランス門)があり、ここから先がメディナ地区になる。



フランス門
ここから先がメディナ地区
 

このメディナ地区はチュニスの他の地域とは雰囲気が大幅に異なり、幅の狭い路地の両側に小さな店がぎっしり並び、それが入り組んでいて、しかも人通りも多く、要するに非常にゴチャゴチャしている。フランス門から入った地域はおみやげ物屋ばかりで、思わず衝動買いしたりする。



フランス門から入っていったあたり
おみやげ物屋がたくさん
 

どこをどう歩いていたのかその時はわからなかったが、やみくもに歩いているとモスクが見えた。これがハムダ・パシャ・モスクらしく、その先に首相官邸がある(こんなゴチャゴチャしたところにあるとは)。その近くにあるグランド・モスクは内部に入ることができたので、見学する。



グランド・モスク内部
 

グランド・モスクから今度は南の方角に歩く。
メディナ地区の南方にあるダル・ベン・アブダラー博物館に向かうためであったが、この辺りはさっきとはうって変わって生活物資や食料関係の店がたくさん並び、地元の人ばかりがうじゃうじゃいて、同じメディナ内でも雰囲気が異なる。



こちらはメディナ地区の南の方
先ほどの場所とはまた雰囲気が違う
 

道が非常に細かく入り組んでいてわかりにくかったが、何とかめざす博物館が見つかり、内部を見学。昔の生活の様子が人形で再現され展示されていた。

 

ダル・ベン・アブダラー博物館の周辺

 

中央市場

再びゴチャゴチャしたメディナ内を歩き、フランス門から外に出る。そこから昨日すでに閉まっていた中央市場へ向かう。中央市場はこのフランス門からほど近い。

中央市場は地図で見ると真四角に近い形をしていて、内部は魚介類、野菜、くだもの、香辛料、…と売り物別に区域が分かれていて、それぞれが賑わっていた。市場というのはどこもそうなのかも知れないが非常にパワーがあり、そんなところを歩き回っていた。



魚市場
 



こちらは野菜市場
 

その後、手持ちのディナールが少なくなったので、ホテルの近くの銀行へ行く。その帰りがけ、偶然日本人2人とすれ違い、思わずお互いあいさつする。チュニジアに来て日本人と会うのはこれで3回目であった。

 

いよいよ帰国の途へ

それからホテルに戻る。さっきのMr.ビーン似のドアマンが飛行機のチケットを持ってやって来て、「リコンファーム終わったよ。タクシーに乗って空港まで行ったんだけど」とか何とか言ってチップを5ディナールもぶんどられた。しっかりしていやがる。

部屋で帰国の準備をしたり休憩したりして1時間ほど過ごしたあと、12:30にいよいよホテルをチェックアウト、帰国のため空港に向かう。
大きな荷物を抱えているのでタクシーに乗ろうと思うのだが、ホテル前の通りを流しているタクシーをつかまえるのもドアマンの仕事らしく、さっきのドアマンに「早いねー、もう行くの?」とか言われながらつかまえたタクシーに乗り込む。

市内の道は非常に混雑していて流れが悪かった。気温は32℃あるのだが、タクシーにクーラーが入っておらず、風が入ってこなくて暑い。

市街地を抜けると、渋滞から抜けてスムーズに走るようになった。
タクシーの運ちゃんはなぜか機嫌が良く、「どこに帰るの? 日本? 日本語はしゃべれないなぁ」とか「今日の仕事はこれで終わり。暑いから」とかよくしゃべる。ホテルから約25分で空港着。運ちゃんはトランクから荷物を降ろすと私たちと握手までした。こういう人にはチップもはずむというものである。

 

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