日本列島縦断バスの旅

 

【7日目】 長野→新潟→仙台→盛岡

関東地方を避けるシリーズ2日目。



 新幹線の工事が始まる前の長野駅。
いやーなつかしいですね
 

8時ちょうど、長野駅前から長野発新潟行き、長野電鉄バス「ナガノエキスプレス」号発車。新潟の新潟交通との共同運用で、朝お互いの場所を発車し、夕方お互いに戻る、という単純ダイヤになっている。

現在は上信越道が全通しているのだが、当時は上信越道そのものが存在しておらず、直江津までは国道18号線を走ることになる。関東や関西方面から夜行で来て、山で客を降ろして回送で降りてくるスキーバスとやたらとすれ違う。その他大型トラックなどで、交通量は多い。妙高の山越えでは、本旅行初の本格的な雪になった。
9:55、上越I.C.から北陸自動車道に入る。入ってすぐの大潟P.A.で10分休憩。
そこからは起伏のまるでない越後平野をただひたすら走るだけである。新潟の集約料金所を通り、女池I.C.と言うところで降りて市内に入り、市役所前→万代シティバスセンター→新潟駅前と来て再び終点万代シティバスセンターに11:50到着。

バスセンターの2階が飲食店街になっており、そこで昼食。あとはやることがないのでバスターミナルでぼーっと時間をつぶす。

13時ちょうど、そのバスセンターから新潟発仙台行き、新潟交通の「Weライナー」号に乗る。これも仙台のJR東北バスとの共同運用である。
現在は磐越道があるので、昼間便のみの1日4往復であるが、当時はほとんど一般道を走り、昼間1往復、夜行1往復の1日2便であった。私が乗った便は帰りは夜行で戻ってくるらしく、運ちゃんが2人乗っていた。

新潟市内から、国道7号線を北上する。途中のバス停からも客が乗ってきて、20人くらいになった。この時期にしては乗車率はいいと思う。
それからJR米坂線と平行する国道113号線を走る。途中、JR小国駅前で10分休憩。



 小国駅前にて休憩中
現在ではこんな光景は見られない。
 

15:02発車。分水嶺の長いトンネルを越え、山形盆地へ。南陽市赤湯で国道13号線。その先の山形市の郊外から国道286号線。ここまでひたすら一般道を走っていると、この道は宮城県との県境にある笹谷トンネルに入り、そのまま山形自動車道になる(当時はそういう構造になっていた)。
村田JCTで東北自動車道と合流し、すぐの菅生P.A.で2度目の10分休憩。その次の仙台南I.C.で降りて、仙台市内に入る。18:16、仙台駅の東口着。

本当なら、今日はここで終わりにしたいところなのだが、あした市内にあるどこかの大学で入試があるらしく、今晩の市内のホテルはどこも満室であったので、今日は盛岡まで行く。

19時、仙台駅西口近くのバス停から、仙台発盛岡行きの岩手県交通バス「アーバン」号発車。結構本数の多い路線である。と言ってもこの便の客は7人しかいなかった。
バス停の前にある広瀬通りをまっすぐ行くとそのままバイパスになり、道沿いにある仙台宮城I.C.から東北自動車道に入る。もうすっかり暗くなり、車内では退屈であった。
途中トイレしかない中尊寺P.A.で5分ほど休憩し、盛岡I.C.で降りて盛岡の市街地に入り、駅の近くの旭橋バス停に定刻より10分早い21:20に着いた。

 

【8日目】 盛岡→青森→函館

7時頃ホテルを出て、駅に行く。朝食用の駅弁を買い、今日最初に乗る青森行きの出るバス停に行った。
このバス停、駅前の歩道のところにあるただのバス停で、屋根も何にもない。しかも今日は今回の旅行で初めて気温が氷点下まで下がり、風も強くて寒くてしょうがなかった。
しばらくして、バスがやってくる。すると、どこからともなく客が集まってきた。

7:45、盛岡発青森行きの岩手県北バス「あすなろ」号発車。この路線も盛岡と青森、沿道にある秋田県内のバス会社の計5社の共同運用である。
たぶん昨日の夜に来たときと同じ道を通り、盛岡I.C.から東北自動車道を走る。東北自動車道もこのあたりまで来るとだいぶ交通量が少なく、進むにつれて本線にも雪が積もってきて、走行車線だけわだちができている。
東北自動車道はここでしばらく秋田県に入る。そこにある花輪S.A.で5分休憩。しばらく走り、長いトンネルをくぐって青森県の津軽平野まで来ると、沿道はともかく本線の雪はなくなった。
津軽平野を通り越して低い峠を越えるとこの道の終点青森I.C.。引き続き国道7号線バイパスになる。青森中央大橋、市役所、県庁、アスパムの前を通り、10:26青森駅前到着。

いよいよここから海を越えて北海道に渡る。普通の人なら津軽海峡線に乗って行くのであろうが、今回は電車を使わないのが趣旨なので、フェリーで行く。かつてなら駅から青函連絡船が出ていたが、今となってはそのフェリー乗り場は駅から離れていて、そこへ向かうバスもどこから出ているのかわからないので、タクシーに乗って行った。



 いよいよ北海道へ
 

フェリーターミナルにいたのは、トラックやマイカーの運ちゃんばかりで、それ以外の人は見あたらない(そりゃそーだ)。ターミナルのレストランで腹ごしらえなどしているうちに乗船時間となる。車でない客は私含めて2人しかいなかったので、車の乗船口から歩いて入り、運転手用のエスカレータで船内に行く。

12:35出航。東日本フェリーの「べにりあ」という船であった。
トラックや車の台数は意外と多かったが、人数にするとたいしたことがなく、2等のジュータン席は1マスに2人いるかどうかであった。で、しばらくゴロ寝。そのあと、衛星放送の大相撲中継をぼんやり見ていた。横綱土俵入りが始まるころ、「まもなく入港しますので、準備してください」との放送が入る。

16:15、吹雪の函館港入港。2人しかいない、車でない客を優先的に降ろしてくれる。もう1人の客はここからさらに乗り継いで下北半島の大間というところに行くそうである。なるほどそういう手もあるのか。

ターミナルの前には北都観光の連絡バスが待っていた。50人くらい乗れるような大きな観光バスであったが、そういうわけで客は私1人であった。ターミナルから15分くらいで函館駅前着。

まあ、とりあえずこれで4つの島を制覇したわけである。しかしまだ旅はつづく。

 

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