朝鮮民主主義人民共和国
+  中国国境地帯編

旅行第1日目 その1

関西空港へ

時はあっという間に流れて、出発日の2月28日。

関西空港を10:05に出発する瀋陽行きに乗るため、まずは羽田空港に向かう。羽田発は7:35なので、物理的には7時頃羽田に着けばいいのだが、早くチェックインして落ち着きたいがために早朝 4:15に家を出て、立川を4:50に出る羽田空港行きのバスに乗る。そして5:45に早くも羽田着。

羽田から乗るのも全日空なので、羽田で一気に瀋陽までチェックインできる。預け荷物も瀋陽まで一直線である。チェックインをすませ、空港内の喫茶店でモーニングセットを食べて一息ついてもまだ6時半であった。

今日は本当に気流が悪く、関西空港までのフライトは非常によく揺れた。

 

関西空港

羽田から約1時間5分のフライトで、定刻より約10分遅れて8:58に関西国際空港着陸。



関西空港構内
出国審査場を通過し搭乗口に向かうところ。

ここでの約1時間の乗り継ぎ時間の間に、出国審査を受けなければならない。2階の国内線到着ロビーから4階の国際線出発ロビーへ行き、空港利用料のチケットを買い、セキュリティーチェックを通り、出国審査を受け・・・と、1つ1つに長い列ができていていちいち時間がかかる。しかも瀋陽行きの搭乗口へは空港内の無人の新交通システム(ウィングシャトル)に乗らないと着かない。そんなわけでやっと搭乗口にたどり着いたのは出発20分前であった。

 

まずは大連へのフライト

そんなこんなでゆっくりしている暇もないうちに搭乗が始まる。乗るのは全日空の大連経由瀋陽行きのボーイング767。満席のようであった。



瀋陽行きの全日空機
 

出発前、機長の挨拶があり、日本海に前線が居座っていてそれを抜けるまでは揺れが予想されること。そしてまず向かう大連には霧がかかっているが、到着するまでには晴れるでしょうということであった。なんかいやな予感。

日本海の前線を通過する際の揺れは思ったより大したことはなかった。気流が安定すると機内食が出される。

気流が安定しても天気はずっと曇っていて下界は見えない。よって、今どこを飛んでいるか知るには機内のプロジェクターによるしかない。それによれば大連到着予定時刻はほぼ定刻通りの11:39となっていた。中国時間は日本より1時間遅れているからだいたいフライト時間は2時間半くらい、というところである。

ところが、その時間になっても、まったく下降する気配がない。なんだかおかしいなあと思っていると、再び機長の説明。
「現在、大連地方にまだ霧がかかっています。これでも朝よりはよくなったようなんですがまだ着陸できない状況です。しばらく上空で待ちたいと思います」。
あのねえ、こっちは瀋陽での乗り継ぎ時間が少ないんだから・・・。

1時間近く大連上空をぐるぐる飛んでいると、再度機長の説明。
「どうやらいつもと反対方向からなら着陸できるほどに回復したようです。とりあえず空港の進入コースに入ってみて、滑走路が見えたら着陸します。それがダメならこのまま瀋陽に向かいます。確信持てませんがやってみます」。

こちらとしてはそのまま瀋陽に向かってほしいなあ、と淡い期待を持っていたが、飛行機はかなりな霧の中、強引に大連・周水子国際空港に着陸した。定刻より1時間20分の遅れであった。



霧の大連国際空港

 

そして瀋陽へ

駐機場に着くと、まずは大連までの客が先に降りる。後で知ったのだがこの人たちは1階の入国審査場へ行ったようである。続いて我々瀋陽まで組が降りる。こちらは2階の入国審査場へ。ここで一旦中国入国となる。だから、私が持っているのは中国の2回入国用ビザである。

2階の入国審査場は、そこを過ぎるとすぐに搭乗待合室である。法律上は中国に入国したのに、国際線用待合室なのでそこには免税店があり、妙だ。

20分ほど待つと、再び瀋陽行きの搭乗が始まる。大連から新たに乗ってくる客はいないので、けっこうすいている。

私のとなりに座っていた人は、仕事の関係で瀋陽に住んでいる日本人で、少し話をした。それによれば、この時期大連では毎朝霧がかかるのだそうだが、昼を過ぎてもまだ霧がかかっているというのは珍しいそうだ。私がこれから平壌に行くということを言うと、「瀋陽から平壌に飛行機が飛んでいるんですか。じゃあ私も行こうと思えば平壌に行けるわけですね」と言っていた。ひと通り話が済むと、「お互い狭いでしょうから」と、向こうの空いている列に移っていった。

大連から瀋陽までは300kmくらいしか距離がないので、正味40分くらいのフライトで、14:53に瀋陽・桃仙国際空港に着陸した。

 

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