朝鮮民主主義人民共和国
+  中国国境地帯編

旅行第4日目 その1

平壌駅

4日目。非常に短かったが、今日で早くもこの国をあとにし、列車で中国に出国する。中国の国境地帯も見ようという欲張りな行程なので、やむを得ない点もあるが、もうちょっといたかった。

きのうと同じく7時半にモーニングコール。いつものようにF氏と散歩に出かけようとするが、今日の天気は雨。しかもきのうのアヒルのせいか、朝のうち私もF氏もおなかの調子が悪く、すぐ部屋に戻った。

8時から朝食。ドーナツが出てきたので、今日の車内でのおやつ用に食べずに持って帰った。

そのあと時間に余裕があるので、しばらくホテルの部屋にいた。今日は土曜日でテレビが朝からやっていた(普段は午後4時台からである)ので見ていた。アニメ番組であった。

ホテルをチェックアウトし、9:15にホテルを出発、まっすぐ駅に向かう。沿道には、今日も人々が黙々と歩いている。雨なのに、傘をさしている人は半分ぐらいである。

駅に着くと、まずは駅前で記念写真。3日も経つとガイドさんもこちらの行動を読んでいて、向こうから「写真撮りに行きましょう」と言った。



平壌駅
金日成の写真を挟んで、
「偉大なる首領金日成同志万歳」「栄えある朝鮮労働党万歳」
と書かれているらしい
 

そして、駅の正面玄関ではなく、その横の方から中に入る。ここは外国人と要人用の待合室になっているようである。売店もあったが、今日はなぜか販売中止とのことであった。

 

平壌発の国際列車

9:40ごろ、ホームへ行く。駅全体がどういう構造になっているのかわからないのだが、駅舎の裏が幅数十メートルもあるような広いプラットホームになっていて、そこに列車が停まっている。ホーム全体が大きな屋根に覆われていて、照明がついていないので、非常に暗い。



駅のホーム
 

その列車の編成は、先頭が電気機関車で、その後ろに荷物車1両、北京行きの中国の車両2両、モスクワ行きのロシアの車両2両、食堂車1両、新義州止まりの国内列車8両という編成。
これは完全に意外であったが、
北朝鮮の鉄道は電化率が非常に高い。各所で見た鉄道線はそのほとんどが電化されていた。韓国の電化率が低いのとは対照的である。
ちなみに
先頭の電気機関車は撮影不可であった。その機関車は車両の横にスローガンらしきものが書かれていた。



平壌の駅名標
 

今日はF氏だけでなくO氏とI氏とも完全に同一行動で、その4人が乗る車両はロシアの車両であった。2人用の個室が2つである。
でも切符は
4人分で1枚。といっても、普通料金券+1等料金券+座席指定券の3枚綴りである。外国人はこのような1等車両にしか乗せないようだ。

張さん、洪さんとはここでお別れである。ということは、今まではこの2人がいたからある程度のことは許されていたが、これから日本人だけのグループになるとそういう保証はどこにもない。そんなことを2人にも言われた。気をつけてほしいのは、人にカメラを向けないこと駅を撮らないこと、の2点であった。

定刻10:10、平壌駅を発車。張さんと洪さんが手を振って見送ってくれた。

 

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