朝鮮民主主義人民共和国
+  中国国境地帯編

旅行第6日目 その1

大連に到着

翌朝4:50、車内の照明がつき、同時に車内に音楽が流れ、ほとんど強制的に起こされる。まあ大連着が定刻で朝の5時半過ぎなので、ある意味しょうがない。もちろん外は真っ暗である。

気がつくと列車は昨夜とは逆方向に走っていた。どこかでスイッチバックしたらしい。

5:42、定刻より約10分遅れで、車内に大連のテーマソングが流れる中、大連駅に到着。本当に暗いホームに降り、改札口へ向かう。

改札口で「切符をくれ」というジェスチャーをしたら、「どうぞ」という感じで返してくれ、切符が手元に残った。なんだかんだと難クセをつけて絶対返してくれない日本の特にJRとは大違いである。

改札口を出るとそこは即駅前広場で、大勢の人が群がっている。客引きが多い。私たちは、ここでも地元の旅行社の出迎えを受けることになっている。別に受けなくてもいいのだが、コースに含まれている。

ところが、それらしき人が見あたらない。で、しばらくたたずんでいると、いろんな客引きに声を掛けられる。言葉が通じないのをいいことに「中国語で話しかけられても分かんねーんだよ」とかなり荒っぽい返事をしたりする。



早朝の大連駅の改札口前
 

結局30分くらい待っても来なかったので、手配した旅行社にあとで抗議することにし、とりあえず空港に向かうことにした。でもガイドがいないと言うことは、逆に言えば自由な行動ができると言うことで、個人旅行主義者の我々にとっては、ある意味ありがたいことではある。

帰国後その旅行社から返事が来て、やっぱり地元の旅行社の出迎えが遅れたそうで、後日返金があった。

 

大連市内その1

大きな荷物を持っているので、とりあえず駅前からタクシーで大連の空港に向かう。所要時間がだいたい15分くらいで、料金は30元くらい(1元≒約15円)であった。

とりあえず荷物を預けたあと、朝食にする。出発ターミナル(2階)の横の方がレストラン街になっていて、そこで屋台のようなバイキング(メインはお粥)をとる。

その後は「1時にここに集まりましょう」ということで自由行動になった。

大連空港から市内までの公共機関としては、空港と主なホテルを結ぶ空港バスと普通の路線バスの2つがある。となれば断然路線バスの方がおもしろそうである。そのバス停は空港から多少離れており、昨年の暮れに大連に来たというI氏とともに歩いていく。



市内へ向かう路線バス
 

空港から10分くらい歩いたところにあるその名も「機場(中国語で「空港」という意味)」というバス停から、710番の路線バスに乗る。ここからはもう1系統、701番のバスも市内に向かっているらしい。1元払って乗り込む。市内はバスも市電もすべて1乗車1元である。見たところ定期券のようなものもあった。

バスは結構混んでいたが、途中で座れた。ガイドブックの地図を見ながらどこを走っているか確認していた。空港のまわりは住宅地のようだったが、だんだん賑わいのある町の中に入っていった。

市内の「五一広場」というところまでくると、大渋滞に引っ掛かり、まったく動かなくなった。そこで、その地点で降りて、その先のロータリーで直交している市電に乗り換える。その途中でI氏が降りていった。



路面電車も渋滞中

 

大連市内その2



大連駅
 

その市電(102系統)の終点が、さっき降り立った大連駅である。客引きの人たちしかいなかった早朝の風景はなくなり、ふつうの駅前の光景になっていた。市電を降りたところから駅までの間にバスターミナルがあり、瀋陽とか丹東とかへ行くバスがたくさん停まっていた。
駅前で、地図を売っているおばさんが声を掛けてきたので、その人から市内の地図(3.5元)を買う。バスと市電の路線系統がすべて入ったすぐれものであった。

駅前からは、駅前の別の乗り場から出ているもう1系統の市電(103系統)に乗る。この系統は市街地の東側の方の向かう路線である。結構頻繁に走っているが、乗り降りは多い。

最初に乗った 710系統のバスの起点であるという理由だけで、「二七広場」というところで降り、その周辺を歩く。市電の通りから1本入ったところに「貿易大世界」という非常にわかりやすい名前のマーケットがあり、その中をのぞいたりした。



「貿易大世界」の内部
 

二七広場からは再びその710番のバスに乗る。でも、そのまま空港に戻ってしまうと早すぎるので、途中の「中山広場」というところで降りる。大連市内で、この「広場」と名が付くところはすべてロータリーになっているのだが、中山広場は特に広いロータリーになっている。



中山広場
 

ここに立ち寄ったのは、このロータリーの周辺にかつて満州時代の建物がいくつか残っているからである。しかし、着いてしまえば普通の古いビルなので見学することはせず、ロータリー内の公園内でぼーっと座って周囲の景色を眺めていた。公園内は人通りも多くにぎやかで、なぜかバトミントンのシャトルのようなものをけり合う(けまりみたいに)グループがいくつもいて、彼らの技を眺めたりしていた。

 

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