大韓民国ソウルとその近郊編

旅行第3日目 その3

ソウルへの帰り道 その1

そろそろムンサンへ戻るバスの時間が近づいてきたので、さっきバスを降りたところへ行く。ここには珍しく時刻表がある。

ピーカン照りの炎天下、バスを待っていると、やっぱり時刻表より5分遅れて13:55にバスがやって来た。
もちろん車内に冷房はないが、全開の窓から風が入ってくるのも、たまにはいいものである。
臨津閣から乗った客は3人であったが、途中の集落からぞろぞろ客が乗ってきた。バス停には時刻表らしきものはないので、客はどのようにして時刻を知るのだろうか。

帰りも15分かかってムンサンのバスターミナルに着いた。最初からそういうダイヤにすればいいのに、と余計なことを考える。

ムンサンは、昨日行った京元線の終点・新炭里とはうってかわってにぎやかな町であった。列車の時間まで30分くらいあるので、そんな町の中をブラブラ歩いて駅に向かった。



ムンサンの街並み
 

駅に着く。帰り、また新村まで行くのも能がないと思い、途中の大谷(テゴク)までの切符を買う。そこで一山電鉄線に乗り換えてソウル市内に戻ろうと考えたのである。
窓口の駅員さんが売ってくれたのは大谷の次の綾谷までの切符であった。料金が同じだからであろう。



ということでムンサン→綾谷の切符です。
 

改札を入って、列車に向かって歩いていると、さっきの日本語をしゃべれる車掌さんが声を掛けてきた。なんとこの車掌さん、今までムンサン駅で休憩してこの列車で折り返すのだそうである。なんという偶然。
車掌さんの名前はキム・キヒョンさんソウル駅に隣接する車掌区の所属で、ソウルから釜山、麗水、木浦方面への長距離列車が主な担当なのだが、今日はたまたま京義線の担当。明日の朝までに新村とムンサンを3往復する勤務だそうである。
「新村まで行くのですか」と聞いてきたので、「いや、大谷で電鉄線に乗り換えます」と返事したら、「ああ、オオタニですね」と言った。
ただなぜ日本語がしゃべれるのか、肝心なことを聞き忘れてしまった。



ムンサン駅。工事中。
 



ムンサン駅構内。こちらも拡張工事中。
 

ソウルへの帰り道 その2

14:40、発車。最初はすいていたが、3つ目の金村でどっど客が乗ってきてほぼ満席になった。土曜日の午後なので、ソウルに遊びに行くと見られる人たちが多い。
ここからも、人口密度のやや高いところを走るので、車内の客はどんどん増えていった。
白馬(ペクマ)という駅を出発すると、キム車掌が「次が大谷ですよ」とわざわざ言いに来た。

15:21、大谷着。ホームを歩きながら、列車を見送る。キム車掌は、私の前を通り過ぎるときに「それではお気をつけて」と言ってくれた。
京義線の大谷駅は片面ホームで駅舎がなく、無人駅かと思ったら、ホームの出入口付近に駅員が2人立っていた。「記念に、この切符がほしいのですが」と正直に片言の韓国語で言ったら、「どうぞどうぞ」と通してくれた。これで購入した硬券切符はすべて手元に残った。

一方、それに覆いかぶさるような位置にある一山電鉄線の大谷駅は近代的な駅で、自動改札。もちろん、「交通カード」も使える。同じ国鉄の駅とは思えない。
そこから10両編成の立派な通勤型電車に乗る。地下にもぐったり高架を走ったりするが、高架を走っている区間の景色はかなりローカルである。

5つ目のチチュク(漢字では「紙なんとか」と書く。JISにはなく、説明するのも面倒なくらいの字。)の手前に国鉄と地下鉄の大きな車庫がある。そして高架駅のチチュクから地下鉄3号線となる。ただし地下鉄とは言っても駅周辺には畑が広がり、おおよそ地下鉄というイメージではない。

しかしチチュクを発車してしばらくすると地下区間になった。地下にもぐってしまうと、まわりがどんなに田舎であろうが、都会の鉄道のようである。

このままこの電車に乗っていてももちろん都心には行けるが、チチュクから2つ目の延新内(ヨンシンネ)で地下鉄6号線に乗り換える。ソウル地下鉄でも一番新しい路線で、一番古い1号線とはだいぶ雰囲気が違う。
わざわざ6号線に乗り換えたのはわけがある。今回ソウルに来て、ひそかに(?)国鉄電鉄線ソウル特別市地下鉄公社(1〜4号線)、インチョン地下鉄公社の初乗り切符を購入していた。で、最後に残ったのがソウル特別市都市鉄道公社(5〜8号線)だったのである。
そのため、途中駅の麻浦区庁(マポグチョン)で途中下車。初乗り切符を記念購入する。モノ好きだな、俺も。

 
 〜 モノ好きなコレクションの数々〜
全部初乗り切符です。

 
ソウル特別市地下鉄公社 


ソウル特別市都市鉄道公社 


韓国国鉄首都圏電鉄線


インチョン地下鉄公社

 

チャムシル野球場 その2

臨津閣で買ったおみやげとかで荷物がかさばっていたので、16:35にいったんホテルに戻る。
今日はもともとただムンサン往復だけの予定で、時間に余裕があるはずだったが、いろいろあってこんな時間になってしまったので、部屋に荷物を置くとすぐに球場に向かう。
今日はおととい行ったチャムシル野球場で、おとといとは違う組み合わせの試合を見る。

市庁 →(1号線)→ ソウル地下駅 →(4号線)→ 舎堂(サダン) →(2号線)→ 総合運動場 という凝ったルートで行ったので時間がかかり、球場前に着いたのは17:35であった。
ウィークデーであったおとといに比べると、今日は週末ということもあってにぎわい方が違った。

  試合中の詳細は、観戦記参照

   

 

今夜は、3日間のうちで一番早く、21時30分少し前に試合終了。帰りは球場近くもホテル近くも通る地下鉄2号線ですなおに帰る。

22:20過ぎ、市庁駅着。
駅から出て、ホテルに帰る前に飲み物でも買おうとホテル近くのコンビニへ行った。こんな時間に結構混んでいる。よーく見ると、客のほとんどが日本人であった。コンビニでふつうに売ってる韓国のお菓子とかをおみやげに帰ろうとしているようである。店側としてはついでに韓国おみやげのノリとかキムチとかも置いてあったが、それも売れていた。
私もつられてレトルト食品を買ってしまった一人である・・・。

 

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