長崎県対馬地方と大韓民国編

旅行第5日目 その2  最終ページ!

釜山港国際フェリーターミナル

地下鉄中央洞駅から徒歩10分くらいで釜山港の国際フェリーターミナルに着く。
基本的には1階の向かって右側半分が切符売場がかたまっているゾーンである。最近航路が増えてきて、2階にも切符売場がある。



釜山港国際フェリーターミナル
 

私はここから博多港行きのジェットフォイル・ビートル号に乗る。このビートル号と関釜フェリーの切符売場が大きなスペースを占めている。
「ビートル号」というと日本ではJR九州のイメージがあるが、韓国の「韓国高速海運」というところとの共同運行なので、ここにあるのはその会社の事務所である。



ビートル号の切符売場
 

ビートル号の切符売場のところには、まだ誰も並んでいなかった。時刻は9:40、来るのが早過ぎたようである。
乗船口(というより出国審査場)のある2階にはおみやげ屋が何件も並んでいて、そこでまたおみやげを買ったりして時間をつぶす。

出航1時間半前の10:30、乗船手続きが始まる。やっていることは国際線飛行機の搭乗手続きと同じで、全席指定。受け取る「搭乗券」も飛行機のもののような感じである。



チケットです
 

11:00、出国審査開始。審査場を過ぎると、待合室と免税店がある。ソウルや釜山の空港にもあるような、市内にある免税店で買い物した商品を受け取るコーナーが、ここにもある。
それにしても今度のビートル号は、団体客ばかりである。それもいかにも旅慣れていなさそうな人たちばかり。こう言うのもなんだが、農協ツアーの団体の中に紛れ込んでしまったようである。見るからに「田舎の中学生」というような修学旅行の団体もいる。名札を見たら福岡県内の中学校で、修学旅行で釜山に来てしまうところが福岡との距離の近さを感じさせる。

 

「ビートルU世」号で帰国

11:40、乗船開始。とは言ってもターミナルビルから岸壁まで長い通路を歩く。なんとなく入国時も歩いたような通路だなと思ったら、めざすビートル号のとなりに3日前乗ったシーフラワー号が停泊していた。

博多〜釜山のジェットフォイル航路は3隻の船で運行しており、今度の船は「ビートルU世」号。船内は2階建てになっていて、両方に同じくらいの客席がある。船内の雰囲気はまるで飛行機のようで、船員も黒を基調としたスマートな制服を着ているが、いかんせん客層がさわがしい団体さんばかりなのでちょっと不釣り合いである。



ビートルU世号
よく見ると「うみとぶかぶとむし」とローマ字で書かれています
 

12:05、定刻より5分遅れで出航。港内を出るころに船本体が海面から浮き、時速80キロくらいの本航行になるが、周りが何もない海のためスピード感はさほどない。

ジェットフォイルに乗るのは、その昔佐渡島に行ったとき以来となる。あのときは航行中みんなシートベルトをしていたが、今回はあんまりそういう感じではない。まるでふつうの高速船のようである。

1階の前寄りに売店があり、まもなくして開店する。ここで弁当を購入。弁当と一緒にビールが飛ぶように売れている(私はアルコール類がダメなので買わない)。もう何度も書くようだが大多数の客は田舎の団体旅行根性丸出しである。
この船は今朝博多港を出港した折り返しなので、弁当は日本製であった。どうせなら韓国製のものを食べてみたかったが。

途中、13:15分頃対馬の島影が見えた(船内案内があった)が、それ以外は何も見えない日本海を行く。

14:30近くなってくると、玄界灘に浮かぶ島々が見えてきた。14:40、博多の街が見えてくる(福岡タワーと福岡ドームが見えたのですぐわかった)。
そして、14:56に博多港中央ふ頭のフェリーターミナルに着岸。無事帰国となる。

 

このフェリーターミナルは最近できたのか、けっこう新しいビルであった。
ビルの前が広いロータリーになっていて、出迎えらしき車やバスがたくさん停まっていた。このロータリー内には路線バスのバス停もあったが、ここに並ぶ人(つまり団体でない客)は少ない。並ぶ人たちの顔ぶれを見たら、さっき私の周辺に座っていた人たちばかりであった。どうやら団体ではない個人客は、あのあたり(2階右側前方)にかためられていたようである。

最初に来たバスが博多駅経由だったので、このバスに乗って博多駅に行く。15分弱で博多駅に着くと、地下鉄に乗って福岡空港へ。もうこのあたりになると何度もたどったコースなので、手慣れたものである。

福岡空港からは飛行機に乗ってまっすぐ羽田に飛ぶ。ウィークデーの夕方の福岡−羽田線は典型的なビジネス路線で、周りの客はネクタイ締めた人ばかり。さっきのビートル号とは明らかに雰囲気が違った。

18:54、羽田空港到着。思えば大邱を出発して12時間経っていた。となりの国韓国から帰ってくるのに、こういうコースをたどればこれだけの大旅行ができる。

 

いずれにしてもこれで、対馬から韓国を巡るという一風変わった旅が完結したわけである。

 

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