ネパール王国編

旅行第2日目 その2

カトマンズ到着

時計がタイより1時間15分、日本より3時間15分遅くなってカトマンズ・トリブヴァン国際空港に着陸する。

この「15分」って何だ? 時計を合わせるのが大変である。

着陸する直前に、カトマンズのごちゃごちゃした街並みが見えた。想像していた以上である。期待できそうでぞくぞくする。

この空港に飛行機からターミナルビルに直結する通路はなく、タラップを降りてビルまで歩く。しかもそのビルはまだ工事中であった。気候は暑くもなく寒くもなく、「涼しい」という感じである。

ビルに入ってすぐのところで入国審査。ネパールではビザが必要で、すでにビザを取得している人用と、してない人用にそれぞれカウンターがあり、ほぼ同人数の長蛇の列ができていた。私は出発前わざわざ世田谷区内にある大使館まで行ってビザを取得していたが、ビザを持っているから入国手続きが早いかというとそうでもなく、私の番が回ってくるのに30分以上並んだ。

少し小高いところにある滑走路と同レベルにある入国審査場が2階で、そのあと1階に降りると預けていた荷物が置いてあり、それを持って税関審査。といっても申請するものは何もないので申請書を渡すだけでフリーパス。そこを出ると工事中で狭い到着ロビーである。ここまではいたって平和。

空港から市内へはタクシーしかないとガイドブックに書いてあったので、建物を出てすぐ左にあったタクシーチケットカウンターでチケットを買い、タクシーへ・・・ ところがそのあたりにたくさんの人が群がっている。要はホテルなどの客引きとか、荷物を運んでチップをもらおうという人たちで、あの車に乗れとか、いやこっちだとか、乗れば窓ガラスをたたかれるわ、ネパール語でわけの分からないことを言われるわ、何なんだこれはという感じである。

 

カトマンズ市内へ

そんなこんなでようやく空港を出発。タクシーはかなりのオンボロ車であるが、車なんてちゃんと走ってくれりゃあいいんだよ。

ネパールのホテルは供給過剰気味で、予約なんかなくてもOKとガイドブックに書いてあったが、選んで交渉している暇があったら市内を歩き回りたい主義の私としては、すでに予約している。そのホテルは市内の繁華街のひとつタメル地区というところにあり、空港からだいたい車で20分くらい。その間はじめてのカトマンズ市内をじっくり眺める。

こちらの交通事情は、とにかく図々しい者勝ちという感じで、われ先にというふうに走る。少しでも遅い車があると抜かしにかかる。しかも道には車も人も多くて、そういう状態だからクラクションは鳴らしっぱなし。最初は「おいおい」と思ったが、そのうちそれが当たり前と思うようになった。

 

カトマンズ市内その1

タクシーはタメル地区のところまでやってくる。タメル地区は、道が細い上に人通りが多く、そういうところにガンガン突っ込んでいく。そしてホテル着。チェックイン。

30分くらいして、ホテルを出発。ホテル周辺を歩く。はじめてのカトマンズ。町のパワーというか、そういうものに圧倒されるが、慣れるのに30分とかからなかった。



 タメル地区の典型的光景
 

区画整理なんかクソくらえの細い路地が入り組んでいるところを適当に歩いていると、ストゥーパという仏塔にときどき出くわす。

町の中は、非常にほこりっぽい。主に土ぼこりで、特に風が吹くとすごい。気になる人は気になるようで、地元の人でもマスクをしている人がいた。私は全く気にならなかったけど。でもこういうところで生活すると着ているものと肺が相当汚れそうである。

 

スワヤンブナート

地元の人に地図を見せて、今私がチェトラパティという名前の街角にいるのを確認してから、歩いてスワヤンブナート寺院というところに向かう。地図で見る限りでは約2kmくらいで、そこをのんびり歩く。



スワヤンブナートに向かう道
右上にスワヤンブナートが見えている。
 

市街地を抜けると、ローカルな田舎の風景になる。畑と家が半々くらいの中の簡易舗装の道で、そんなところをぶらぶら30分くらい歩くと、スワヤンブナート寺院のある山のふもとに着く。そこでは、何か演説会のようなものが行われていた。物売りの人や、案内しますよ、という人がいろいろ言い寄ってきて、断るのに苦労する。

ここに着く途中からすでにスワヤンブナート寺院は見えていて、「あんな急な山の上にあるのか」という感じであったが、実際急な階段を登っていく。特に最後はシャレにならないくらい急になり、よじ登るという表現に近い。最後の数段というところの横に入場券の売場があり、外国人だけお金が取られる。



スワヤンブナートへの急階段
 

登りきったところの正面に大きなステゥーパがあり、以後何度も見かけることになるブッダの目が書かれている。振り返れば、これだけ急な階段を登ってきただけにカトマンズ市内が一望できる。周辺では地元のガキがたくさん遊んでおり、また別名モンキー・テンプルと言われるだけに野生の猿が多い。

ステゥーパの西側(登ってきた方向の裏側になる)にはみやげ物店が並んでいて、北側には寺院がある。寺院の中では実際にお坊さんが修行をしていて、のぞき見ることができる。何かの演奏のような修行であった。特に欧米人が珍しそうに写真やビデオを撮っていた。



スワヤンブナートから見るカトマンズ市内

 

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