ネパール王国編
旅行第6日目 その2
トロリーバス
銀行近くのレストランで昼食。ごく普通のマトンカレーを注文した。
今日の午後は、カトマンズから約15kmのところにある、バクタプルというところに行こうと思っている。カトマンズからバクタプルへは、なぜかネパール国内でここだけトロリーバスが走っている。バクタプルへ行くというよりトロリーバスに乗るというのが主目的だったりする。
タメルから、そのトロリーバスの乗り場まで、テンプーに乗っていく。久しぶりにテンプーに乗りたかったというのもあるが、タクシーだと「それならバクタプルまで行ってあげるよ」と言われかねないためである。
このトロリーバスは、中国の資本で作られたらしい。このあたりのふつうのバスと同じように、かなり薄汚れている。まあ、きれいなのは全く期待してないけど。車掌が乗っていて、車体をバンバンたたくと出発の合図。最初何事かと思った。運転は、見た目ふつうのバスと一緒なのだが、そこは電気で動くバスで、運転席の後ろに木製の制御盤があり、内部でガチャガチャ火花を散らしているのがすき間から見える。よく火事にならないもんだ。
最初のうちは、バス路線と競合していて、ほとんど乗客の奪い合い。1つの停留所でかなり長いこと停車していて、なかなか進まない。そしてひとたび動き出せば、そこはネパールの交通事情に見合ってけっこう荒っぽい運転である。あんな運転してよくパンタグラフが外れないもんだと感心する。
ただしスピードはあんまり出ない。そいつをカバーしようとして余計こんな運転をしているのかも知れないけどね。
カトマンズの町を抜けるとあとは1本道の並木道になる。だんだん畑も増えてくるが、各バス停での乗り降りはけっこうある。切符は車内で車掌が売り歩き、均一料金で5ルピー(約10円弱)であった。
バクタプル行きのトロリーバス
トロリーバスの運ちゃん
カメラを向けたらポーズをとってくれた。
バクタプル
カトマンズから50分くらいで終点バクタプル着。バス停はロータリーになっていて、その周辺は市場のようでかなりにぎわっている。
ただしそこはバクタプルの中心から少し離れていて、10分くらい歩く。途中一面の畑になり、畑の中に川が流れ、その川にかかる橋がチェックポイントのようになっていて、「文化財保護基金」という名目で300ルピー支払うことになる。なお、その時もらったチケットを持っていれば、以後何日かは出入り自由になるようである。ここに限らず町の入口にはこのようなチェックポイントが関所のようにある。
バクタプルでは、王宮博物館に入った以外は、ひたすら町の中を歩いた。特に人通りの多い大通りではなく、細く入り組んだ裏通りを重点的に歩いた。こういう通りでは、ちょっとした広場に人が集まり、洗濯したり、子供が遊んでいたり、素朴な光景が展開されている。カトマンズとはまた違った感じのところであった。
バクタプルの表通り
バクタプルの裏通り
ネパール最後の夜
トロリーバスとテンプーを乗り継いでタメルに戻る。すでに夕方である。ネパール最後の夜なので、今晩はタメルでおみやげを物色する。
夕方頃から、雨が降り出してくる。そもそも、ネパールにこの時期に来たのは、乾期だからという理由であったのに、今回の旅行中はすっきりと晴れたことがなく、ときどきにわか雨も降った。特に今晩はかなりの本降りである。いままでは傘をささずに過ごしていたが、今日の雨は傘なしだとちょっとしんどい。タメル地区の道は、幹線以外ほとんど舗装されていないので、道がぬかるむ。
夕食は、最後だからダルバート、しかも高級なやつを食おうと思い、ガイドブックに書いてあったちょっと高級そうな店に入る。高級といっても、もともと民家だったのを丸ごと店にしたもので、雰囲気はある。主に欧米人でにぎわっていた。
それにしてもこの店は予想外に高かった。今日のお昼にキャッシングしたお金をほとんど使い切ってしまう。またあしたキャッシングしないと空港税が支払えなくなる。ケチらずに1万円くらい両替しときゃよかったと思う。