ペルー共和国とボリビア共和国編

旅行第6日目その2

コパカパーナ

ペルーとボリビアでは1時間の時差があり、11:50(ペルー時間で10:50)国境を出発する。今までは舗装道路であったが、ここから最初の町まで未舗装道路。だいぶお国柄の違いが出ている。

約15分走って、ボリビア側最初の町、コパカパーナに着く。
ここで定期観光ツアーのガイドがエルネストさんという男性に交代する。ツアー自体もクリジョン・ツアーというボリビア側の旅行社に引き継がれる。
今までメキシコのおばちゃん2人と私とフェリペさんの4人だったのが、ここでドイツから来たという4人組が加わって8人になった。

コパカパーナでは、ペルーでいうところの「アルマス広場」に相当するムリリョ広場に面したカテドラル(「カテドラル」という名称は同じなようである)を見学。今まで見た中で一番広い。
エルネストさんはスペイン語の他にナチュラルな英語が話せ、ここからは英語での案内となる。メキシコのおばちゃん2人もドイツの4人組も英語ができるようで、みんなおとなしく聞いている。
一方私はわかったようなわからないような顔をしていたら、エルネストさんは「タグチさん、ここはですね・・・」といきなり日本語の説明を始めた。なんとこの人日本語までできるのである。参りました。



コパカパーナの町
この坂を上がっていったところにムリリョ広場がある

 

チチカカ湖クルージングその1

ムリリョ広場からクリジョン・ツアーのバスに乗って町はずれの港に行き、チチカカ湖クルージングとなる。これから乗る高速船もクリジョン・ツアーのもので、ということはこの会社はボリビアでもかなり大手のようである。

それにしても、ここからの眺めはまるで海である。海岸、ではなくて湖畔なんか波立っている。少なくとも標高3,812mの眺めではない。船が航行する場所としては世界最高所なのだそうだ。

この高速船には、定観ツアーの8人の他に、フランスから来た団体さんが大勢乗ってきた。船内ではマイクを使ってエルネストさんが英語、その団体のガイドさんがフランス語でガイドする。私にはそれとは関係なくフェリペさんがガイドしてくれる。

13:10出航。25分ほど湖上を飛ばして、湖にある島「太陽の島」に立ち寄る。
島全体が山のようになっていて、その中腹にあるレストランで昼食となる。といえば簡単だが、何しろこの標高でそこまで行くのが大変。ちょっと登っては立ち止まって深呼吸する。その横を同じ定観ツアーのドイツ人4人組がずんずん抜かしていった。彼らはこちらに来て相当経つのだろう。

しかしそのレストラン(オープン形式)から見る景色は最高であった。青い空。青い湖。遠くに雪をかぶった標高6,000m級の山が見える。ちょっと気温が低くて寒いのがやや難ではあるが、そういう景色を眺めながら、なんとかという穀物のスープと湖でとれた白身魚のステーキを食べた。

食後、フェリペさんが「このさらに上に『若返りの泉』というのがあるんですよ。行きますか」と聞いてきたが、さすがに勘弁してもらった。

 

チチカカ湖クルージングその2

再び高速船に乗り、15:05に太陽の島を出航する。ここからさらに15分ほど行ったところにある「月の島」に立ち寄る。
この島には湾というものがなく、船着き場が少し海に突き出ていて、岸まで行くのに人力トロッコみたいなものに乗る。少しでも湖が波立っていると立ち寄れないそうである。



これは帰るときの写真です
全員いっぺんには乗れなくて、私は後発組でした
 

この島は太陽の島よりさらに小規模な島で、見たところ農家が2軒だけある。島の中腹にインカ時代の遺跡があり、そこまでひーこら言いながら登った。



その遺跡あたりから撮った写真
湖の向こうに見える雪をかぶった山は、標高6,362mのイリャンプーです
 

距離にすればほんの100mくらいを往復しただけなのにこの島には45分滞在し、16:05に再び出航。
この先に、チチカカ湖で一番狭くなっているティキーナ湖峡というのがある。ここに湖峡の監視所のような建物があり、船は一旦停まって汽笛でこの監視所に合図する。

17:20、船はウアタハタというところに着く。一応、これでチチカカ湖の一番狭いところを横断したことになる。地図で見ると、広大なチチカカ湖の中の、ボリビア領のごく一部を航行しただけなのだが、それでも合計して2時間近く船に乗っていたわけである。



ウアタハタの港にいた葦の船に乗ったおじさん
観光客用?

 

ウアタハタの港周辺

船を降りたところのすぐ近くに、ボリビアのインカ時代からの歴史を時代順に展示した歴史博物館があった。船で来た人はここに寄るようにコースが組まれている。
入口で解説のカセットテープが入ったウォークマンが配られる。船に乗っている人数とその国籍分用意されていて、ちゃんと自分用に日本語のものもあった。博物館は人形などを使ってわかりやすくコンパクトにまとめられていた。こんなところまで来て日本語の解説があるのがありがたい。

その建物の横にはインカの文化を実際に実演している小規模な文化村のようなものがあった。

 

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