ロシア連邦編
ロシア連邦編
旅行第７日目 その２
ЭР200（「エル200」と読む）
私が乗ったのは、ロシア版新幹線ЭР200形電車。型式がそのまま列車名になっていて、電光掲示板にも「ЭР200」号となっていた。ペテルブルグとモスクワを週１往復している。今回の旅行の日程はここから逆算して決めたといっても過言ではなく、旅行社にも特に手配を希望しておいた。
ЭР200型電車
ペテルブルグ－モスクワ間は、ほぼ東京－大阪間の距離と同じで、夜行をはじめ多くの列車は、そこを８時間半くらいで走っている。それに対して、この電車は約５時間で走破する。日本でいえば、在来線と新幹線の中間ぐらいの所要時間である。そういえばロシアでは珍しい長距離「電車」である。往路の夜行寝台では、何カ所か停車したような気配があったが、この電車はノンストップで走る。
電車は10両編成で、各車両２人掛けの座席が左側は前向き、右側が後向きの固定式になっていて、私の席は幸運にも前向きシートの窓際であった。
各車両、客室の前後には、電光式の時計があるが、走り出すとスピードも表示するようになる。さすがに速さが売りの電車である。
私の車両（３号車）は満席のようであったが、あとで車内を歩き回ったところ、後ろの方の車両にはけっこう空席があった。
ペテルブルグを出発
いろいろあったが、とにかく定刻通りペテルブルグを出発する。
発車してすぐ、ワゴンがやってきたので、昼食を買って食べる。パンの上にサラミやイクラを乗せたシンプルなものであった。
このころから町を抜け、原生林になる。考えてみれば往路は寝てるうちに着いてしまったからほとんど景色を見ていない。その景色を食い入るように眺める。沿線には意外と集落が多く、そのつど駅がある。相当遅れていた今朝着く予定の夜行列車ともすれ違う。電車は、最高180㎞／ｈくらいのスピードで突っ走る。スピード表示しているからよくわかる。
２時間ほどして、電車内の探訪に出かける。10両編成のうち、両端の２両はビュッフェになっていて、そこでコーヒータイム。地元の人はビールやウォッカを飲んでいる。
昨夜あったという列車事故と関連があるのか、徐行する区間がときどきある。特にそのうちの１ヶ所は、長いデットセクションがあり、しかも単線になって工事中のような雰囲気の区間が30分くらい続いた。
モスクワに飛行機で着くときに、その周辺に湖が多いという印象があったが、この列車もモスクワが近づくと湖のほとりを走ることもあった。
とにかく原点が鉄道旅行好きの私にとっては、実に飽きのこない５時間強であった。
モスクワへ向かう車窓より
再びモスクワ着
さすがに徐行区間が多すぎたのか、モスクワには定刻より30分ほど遅れて着いた。
ここでもインツーリストが待ちかまえている。ホテルまでの道順は知っているから特別に必要はないけど、大きな荷物を持っている点からすればありがたい。
しかし時間的に夕方だったで、市内の道は大混雑している。たぶん地下鉄なら歩きをいれても30分くらいで着いただろうと思うところを、１時間くらいかかってようやくホテルに着いた。
最後のロシアの夜
チェックインすると、すぐに出かける。今夜は、おみやげ買いに専念する。
赤の広場周辺や、グムデパートには、たくさんおみやげ物店があり、おみやげ買いには困らない。ここで、職場とか家とか私自身とかに、いろいろおみやげを買う。買いすぎて、一度ホテルの部屋に置きに行く。
そのあとまたグムデパートに戻り、２階のカフェで夕食。このカフェと、アホートヌイ・リャトのフードコートは、だいぶ勝手がわかってきて気楽に利用できるようになった。
その後、赤の広場へ。今夜もきれいにライトアップされている。今夜がロシア最後の夜なので、名残惜しくていつまでもだらだらと広場を歩き回っていた。
今日はホテルに日本人が多い。どうやら団体がいるようだ。先日同じホテルに泊まったときにはまったく日本人はいなかったから、何となく雰囲気が違う。