アメリカ合衆国東部中部編

旅行第1日目 その1

東京シティーエアーターミナル (注;現在はTCATでは搭乗手続きも出国審査も行われておりません)

今回の旅の出発点は箱崎にある東京シティーエアーターミナル(TCAT)。ふつう安売り航空券は出発当日成田空港で受け取るのが通常なのだが、今回手配した旅行会社は事前に受け取ることができたので(それがその会社を選んだ最大の理由)、混雑している成田を避けて、ここで手続き一切を済ませてしまおうというのである。

やはり一部のビジネス客を除けば、成田集合の団体旅行や航空券成田受け取りの個人客が大多数なのか、TCATはすいていた。1階にあるユナイテッドのカウンターで搭乗手続きし、大きな荷物も預けてしまって身軽になる。2階のリムジンバスカウンターで成田までの切符を買い、そのあと3階の出国カウンターで出国審査も済ませてしまう。これで、成田でやることは何もないことになる。

出国カウンターのすぐ横のバス乗り場からは、10分間隔で成田空港行きのバスが出ている。とにかく、今までになくスムーズで楽な出発であった。



東京シティーエアーターミナルの1階

 

成田空港第1旅客ターミナル

TCATからちょうど1時間、12:10に成田空港の第1旅客ターミナル着。

4階の出発フロアに入るとすぐに、今回はまったく用のないチェックインカウンターのある広いエリアがある。時間帯のせいなのか、意外とすいていた。まずはお昼ということで、アメリカに行ったらまず食えないであろうカレーライスを食べた(これしか眼中になかった)。

そして出国審査場へ。と言ってもすでに審査は済んでいるので、TCATでもらったカードを渡すだけでフリーパス。そこからすぐに23番搭乗口へ行く。

まず乗るのは、シカゴ行きのボーイング747。最初の目的地であるボストンへは、日本から直行便が飛んでおらず、必ずどこかで乗り継ぎとなり、私の場合はシカゴ乗り継ぎなのである。

この便は、正式にはソウル発成田経由シカゴ行きで、約2年前ソウルに行ったとき、その帰りにソウル~成田間のみ利用したことがある。搭乗ロビーにはすでに搭乗を待つ人が大勢いて、アメリカ人っぽい西洋系の人と、こちら側東洋系の人たちが半々ぐらいの割合でいる。ただ、ソウル始発なので韓国人が意外と多く、日本人と韓国人は見た目がほとんど同じなので、それがどのくらいの割合なのかは全くわからない。



シカゴ行き ユナイテッドのボーイング747

 

シカゴへのフライト

定刻の30分前、13:30に搭乗開始。この飛行機の行き先であるシカゴは、ユナイテッド航空のハブ空港で、そこから私のようにアメリカ各地に散らばっていく拠点となっているため、この便も利用率が高いらしく、完全に満席であった。シカゴまでは定刻で11時間半という長いフライトで、窓際だと身動きがとれずシンドイだろうと思いつつも、今回は思わず窓際の席である。

14:11出発。1本しかない滑走路の手前で少し待って、14:36に離陸する。九十九里海岸のあたりで太平洋に出ると、あとはただひたすら海の上を飛ぶ。平行飛行に入ると、すぐにアメリカの入出国記録書類と、税関申告書が配られる。英語と日本語の2種類があり、もちろん日本語のを受け取る。

私のとなりに座っている2人(3列シート)は、会話からして韓国人の初老の夫婦。しかし、スチュワーデスとは妙に流ちょうな英語で話している。あとになっておじさんの方が話しかけてきたので、片言の英語で話をしていたが、それによればこの2人は実はアトランタに45年も住んでおり、3週間ほど韓国の親戚のところに来ていて、その帰りらしい。さらに言えばこのおじさんは生まれてから10才の時まで大阪にいて、終戦とともに韓国に帰ったのだそうだ。

16:00、第1回目の機内食。太陽とは逆方向に飛んでいるので、食べ終わる頃もう日の入り。機内は明かりが落とされ、映画が上映されたりしている。見る気はないので、目をつぶっているがちっとも眠くない。

20:00、スナックタイム。配られた箱を開けてみると、クッキー、チーズ、ぶどう、そして「赤いきつね」が入っていた。航空便により機内でカップラーメンが出されるのは知っていたが、実際に食うのは初めてである。スチュワーデスにお湯を入れてもらい、西洋人東洋人問わず一斉にカップラーメンをすする光景は、いかにも国際線らしい。

 

本日2回目の日の出

スナックタイムの約2時間後、空が明るくなってくる。日本時間ではまだ夜10時なのに、徹夜明けのような気分になる。まもなくしてアメリカ本土が見える。地形からいって、アメリカとカナダの国境付近、バンクーバーの近くらしい。人跡はほとんどない。ところどころに明かりが見えるが、とにかく早朝の雰囲気である。夜を明かしたと言っても、日付変更線を越えているので、まだ今日(22日)が続いている。

それからも人跡のあまりないアメリカ大陸の上を飛ぶ。機内プロジェクターの案内によれば、飛行機はまっすぐシカゴの方向に飛んでいるようである。

目的地シカゴ時間(アメリカ中部時間)の10:30(日本時間で23日の深夜0:30)、2度目の機内食。メインはパスタ(ラザニア)か卵入りラップ。以後何度か食べるラップという食い物についてはこの時点でよく知らなかったので、パスタを選ぶ。メニューもアメリカっぽくなってきた。

シカゴ上空に近づくと雲がかかった。下降を始め、雲を抜けると、シカゴは雨だった。

 

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