アメリカ合衆国東部中部編

旅行第2日目 その1

最初の朝めし

翌朝4時。時差ボケのせいで、早くも目が覚める。もうとても眠れそうになかったので、ガイドブックを開いて今日行きたいところをいろいろと読んでいた。

ホテルの案内には、ホテルのレストランは6時半から、と書いてあったので、その時間きっかりに2階のレストランへ行く。

入ったとたん失敗したと思う。まず仕組みがわからない。バイキングのようであるのにメニューがある。細かいことまで聞くほど語学力ないし、まあ適当に食べ物を取ってきてしまう。あとでウェイターが持ってきた伝票を見たら、$13.95もした。こういうレストランだからチップも加えなければならない。最初でよく事情がわからなかったとはいえ、高くついた朝めしであった。

 

ボストンの地下鉄

7:30、ホテルを出発。まだ早朝の雰囲気で、人通りも少ない。しばらく周辺を散歩したあと、地下鉄に乗ってみた。

ボストンの地下鉄の乗り場には、「T」と書かれた丸い看板がかかっている。だから地元では通称「T」と呼ばれているそうである。ホテルの最寄り駅である Copley駅をはじめ、多くの駅は階段を下りていくと駅員のいる一角があり、改札はすべて自動改札。ビジターズパスポート(乗り放題券)は自動改札を通れないのでそういう人のために駅員が開閉する改札もある。このあたりは日本の地下鉄と同じような感じなのだが、違う点は自動券売機がないこと。窓口でトークンというコインを買い(1枚=$1)、自動改札機にそれを入れると改札を通ることができる。駅によってはトークンの自動販売機があった。

ちなみに、ビジターズパスポートは主な駅で買えるらしく、この Copley駅でも売っているらしい(駅の入り口にも書いてある)。さっそく窓口で買おうとするが、駅員に強い調子で何か言われる。どうやらまだ早朝でお釣りがないらしい($5の1日券を買おうとしたが$10札しかなかった)。仕方がないのでここではトークンを買う($1札はあった)。

コプレイ駅は4つある地下鉄路線のうちグリーンラインという線の駅である。このグリーンラインは、郊外でだいぶ長いこと路面を走るらしく、車両が路面電車仕様である(2両編成)。車両の小回りが利くことをいいことに、かなり路線がくねくねしている。



地下鉄グリーンライン
 

とりあえず明日出発するサウス・ステーションの下見をしようと思い、3つ目の Park Street駅でレッドラインに乗り換える。グリーンライン以外の3つの路線は、ふつうの電車であった。

 

朝のボストン市内その1

サウス・ステーションでビジターズ・パスポートが手に入る。しかも、地下鉄の駅ではなくアムトラックの切符売り場で売っていた。かなり大きくて、日付をコイン等で削って使用するタイプのものである。

サウス・ステーションから再びレッドラインに乗り、3つ目の Charles/MGHという駅(MGHとは何ぞやと思ったら、近くにある Massachusetts General Hospital の略であった)で降りる。この先ですぐチャールズ川を渡るので、高架駅であった。

この駅はボストンの高級住宅地ビーコン・ヒルの入口にあたる。駅からまっすぐ南方向に走っているチャールズ通りを歩く。この通り沿いは、ショッピング街になっているのだが、建物や看板がすべて茶色系に統一されていて、非常に落ち着いた景観である。まだ開いている店もなく、通りには散歩している人をちらほら見かけるだけである(ただし車通りがそれなりにあって、そんなに静かではない)。そしてその通りからすこしはずれると、そこは絵に描いたような閑静な住宅地。比較的平坦なボストン市内にあって、このあたりは結構坂が多い。



ビーコンヒルの落ち着いた街並み

 

フリーダム・トレイル

チャールズ通りをそのまままっすぐ行くと、ボストンコモンという広い公園に出る。そのボストンコモンの中に観光案内所があり、ここを起点に「フリーダム・トレイル」という赤い線が延びている。この赤い線沿いに歩いていけば、市内の主だった名所旧跡を見ることができるというすぐれものである。ボストンのガイドブックを開けばまずこのことが書かれているほどのもので、世界各地から観光客が来ていた。もちろん日本人も見かける。ボストンはアメリカで最初にできた町、古都ということで京都とも姉妹都市関係にあるらしく、世界各地から観光客が来る点では京都と似ている。



この赤い線がフリーダム・トレイル
 

その赤い線に沿って、州会議事堂、グライナリー墓地、オールドサウス集会場などを見て歩く。出入り自由のグライナリー墓地を除けば、土曜日と言うこともあって州会議事堂はお休み、オールドサウス集会場も開いてなかった。その先の旧州会議事堂は開いていたので中に入る。今で言うところの合同庁舎のような使われ方だったようだが、それにしては妙に小さい建物である。内部には、ボストンの歴史に関する展示と、なぜかボストンの消防に関する展示がしてあった。

その先に、クインシー・マーケットというでかいショッピングセンターがある。のぞいてみた真ん中の建物(3つ並んでいる)は、真ん中の通路を挟んで左右に食べ物関係の店が並んでおり、かなりにぎわっていた。

 

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