アメリカ合衆国東部中部編

旅行第4日目 その1

バッテリー・パーク

4日目。だいぶ時差ボケはなおってきたが、それでも6時起き。6時半には散歩兼朝めしに出かける。すでに街は朝の賑わいを始めている。中心部からはずれているとはいえ、さすがにここはマンハッタンである。

ホテル周辺にはいろいろ飲食店があり、半分くらいはすでに開いていたが、今日はホテルのとなりのカフェに入った。入って気づいたのだが、この店はホテル直営であった。いままで、ああだこうだと注文してややうんざりしていたので、セットメニューを頼む。セットだっていろんな種類があるのだが、適当に選んでみたら、でかい卵焼き(しかもチーズ入り)、大量のポテト、トーストにオレンジジュースにコーヒーというボリューム満点のセットが出てきた。こんなものを毎朝食ってりゃあ、アメリカ人も太るはずである。

今日最初に行くのは、ニューヨークに来たからには行かなきゃならない自由の女神。ニューヨーク湾に浮かぶリバティ島にある自由の女神に行くフェリーは9時から、チケット発売は8時半から、で8時には並んでおいたほうがいいとガイドブックには書いてあったので、7時半には早々と地下鉄に乗る。

フェリーの出るバッテリー・パークの最寄り駅は、1,9番の終点の South Ferry駅。ただしホテル近くの 96 St.駅からこの鈍行の1,9番に乗ったらどれだけ時間がかかるか見当もつかないので、とりあえず2,3番の急行に乗り、これら2つの路線の分岐駅で乗り換えようと考えた。

で、やってきた2番の急行に乗る。この急行はすぐ前を走っている急行につっかえつっかえ走り、1本も鈍行を抜かさず、急行に乗った意味がないじゃんとか思ってたら、分岐駅の Chambers St.駅で9番の鈍行が待っていた。「俺は俺、他の電車なんか関係ねえ」、という走りのニューヨークの地下鉄にも、たまにはこういう乗務員がいるようだ。

この路線の終点、South Ferry駅のホームはカーブしていて、前の5両しか扉が開きません、という案内が、電車の中にある。4カ国語で書かれていたが、そのうちの1つは日本語だった。で、その終点駅に着く。案内の通り、相当ホームはカーブしていて、電車が着くと扉の部分のホームが電車の方に飛び出て、ホームと電車のすき間を埋めるようになっている。

駅から地上に出て、バッテリー・パークの中を歩く。公園自体はまだ朝も早く人もまばらである。ただしフェリーの切符売り場があるキャッスル・クリントンという丸い城壁の入口には、すでに何十人もの観光客が扉が開くのを待っていた。



キャッスル・クリントン入口
開くのを待つ人々
 

8時半、入口が開く。城壁の中にあるチケット売場でフェリーのチケットを買い、後ろ側の出口から出てその向こう側にある岸壁に並ぶ。しばらくしてフェリーがやってきて、乗船開始。かなりの人数が並んでいたが、フェリーの定員も多いので、楽に乗れる。出航の直前に来ても乗れる。今日に限って言えば、別に朝早くから並んでいなくてもよかったようである。1週間の中で1番すいてそうな月曜日の朝だからかも知れない。

 

自由の女神

9:10、今日の第1便が出航。すでにむこうに見えている自由の女神が近づき、マンハッタンの摩天楼がだんだん遠のく。船上では大記念撮影大会。風が強く寒い。



言わずもがなの自由の女神
 

15分でリバティ島に着く。フェリーの発着場は自由の女神に向かって左斜め後ろの位置である。発着場から歩いていくと女神像の後ろ側に出る。内部への入口は台座の後ろ側にあり、すでに長蛇の列ができていたので、とりあえず中に入るのは後回しにして女神像の正面にまわり、写真を撮りまくった。あれだけ人がいたのに、ここまで来る人は少ない。こっちまで来てナンボだと思うんだけど。

30分位して、再び内部への入口に行く。すでに列はなくなっており、すぐに入れる。入ると、ここでもまた金属探知器の検査。そして2手に通路が分かれる。ひとつはてっぺんの展望台まで行く階段で、もうひとつは台座の上まで行くエレベータ。階段の方は人でいっぱいでちっとも進まない様子。こりゃあてっぺんの展望台まで行くのに何時間かかるかわからないので、てっぺんまで行くのは断念し、エレベータで台座の上まで行く。それでも結構眺めはよかった。



自由の女神から見るマンハッタン
 

台座の下は何層にもなっていて、下から3層目がおみやげ売場で、その下がニューヨークの歴史から自由の女神が作られたところの資料とかが展示されている博物館。そのあたりをじっくり見学した。

11:30、30分おきに出ているフェリーに乗って戻る。帰りは移民博物館のあるエリス島に寄る。3隻のフェリーが30分おきにバッテリー・パーク→リバティ島→エリス島とまわっているので、バッテリー・パークまで45分近くかかった。そしてバッテリー・パークにはこれから自由の女神を見に行こうという大量の観光客。朝いちに来ておいて大正解であった。

 

ウォール・ストリート

静かだった朝から一転して賑わいを見せているバッテリー・パークを抜け、Bowling Green駅という来たときとは違う駅から4番の地下鉄に乗り、ひとつめの Wall St.駅で降りる。ここがかの有名な金融街、ウォール・ストリートのブロードウェイ側の入口にあたる。

ただ期待して来たわりには、通りそのものは高いビルに挟まれ、狭くて暗い。確かに道行く人はネクタイを締めている人が多いが、これくらいなら他のところでも居そうである。

それならせめてもと、通りの中間付近にあった「スターバックス」に入り、この街で働く人たちに混じって昼食をとる。考えてみれば、日本にもチェーン店があり、アメリカに来てからもやたらと見かけるスターバックスに初めて入ったことになる。



ウォール・ストリート

 

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