オフィシャル『アサイレム』FAQより抜粋
というわけで、アサイレムをご紹介します。
まず表紙。見るからにダメダメです。RPGの表紙というのは、購入するか
どうか迷っている人に期待を持たせ、「もしや、これは素晴らしいゲームかも
しれない」と心浮き立つ思いにさせることが大切だと思います。
アサイレムの表紙は、見るだけで気持ちがずーっんと落ち込むような暗い絵
で、しかもモノクロ。これを見て購入する人は、何だか悪い電波に命令された
としか思えない・・・そうか、それが狙いかっ。
次にキャラクターシートがひっじょーっにダメダメです。
それがどのようなものかは、
このページをご覧下さい。
プレーヤーのヤル気を削ぐのにこれほど効果的なキャラシーは、見たことが
ありません。
さらにイラストがダメダメです。
何点か、心に黒いものを染め込んでくるようなイヤな絵があるのを除けば、
総じていい加減なイラストばかりだと言ってよいでしょう。
ただし、活字は大きく、活字の密度も低く、ページ数も少ないので、読むこ
と自体は簡単です。
アサイレムにおけるキャラクターデータは、次のような情報から構成されて
います。
キャラクターは、全員が精神障害を持っています。ルールで規定されている
精神障害を以下に示します。
・DID - Disassociative Identity Disorder [多重人格]
・Manic [躁病]
・Depressive [うつ病]
・Bipolar [双極感情障害(躁うつ病)]
・Sociopath [道徳観念欠如]
・Paranoid [パラノイア]
・Obsessive [強迫観念]
・Compulsive [強迫性障害]
・Psychotic [精神分裂病]
アサイレムにおいては、*全ての* キャラクターが精神障害を負っているの
です。このため、背景世界は徹底的にダメダメになっています。
精神障害だけでも悲惨なものですが、さらにキャラクターは重い神経症を患
っています。ルールで規定されている神経症を以下に示します。
・Honest [強迫性真言症]
・Exhibitionist [露出症]
・Pyromania [放火癖]
・Phychotic [精神分裂病]
・Dependent [他者依存症]
・Autistic [自閉症]
・Pathological Liar [虚言症]
・Narcolepsy [発作性睡眠症]
・Kleptomania [病的盗癖]
・Anal-Retentive [病的潔癖症]
・Egomania/Megalomania [誇大妄想]
・Compulsive [強迫性障害]
・Paranoid [パラノイア]
・Homicidal [殺人衝動]
念のため繰り返しますが、アサイレムにおいては、*全ての* キャラクター
が神経症なのです。このため、シナリオは壊滅的なまでにダメダメです。
キャラクターは、シーンが変わる毎に神経症の発作を起こしたかどうかを確
認します。神経症の発作は、例えば次のような表で判定します。同じ表の中で
は、上にあるほど重度発作、下にあるほど軽度発作です。
・Exhibitionist[露出症]の発作
− 自分が目立つためなら、命も健康も惜しくない
− 自分が目立つためなら、他人など犠牲にしても構わない
− 自分が目立つためなら、痛みが何だ
− 自分が目立つためなら、人間の尊厳など捨ててしまえ
− 自分が目立つためなら、他人がいくら恥をかいても平気さ
− 自分が目立つためなら、秘密がばれても構うものか
− 他人を押しのけてでも自分が目立ちたい
− 他人が自分より目立つのは我慢ならない
− 他人より大きな声でしゃべりまくる
・Pyromania[放火癖]の発作
− 周囲の可燃物(人間を含む)全てに火をつけずにいられない
− 誰も見ていなければ、ついつい油をまいて放火してしまう
− どうしても周囲の可燃物に火をつけてしまう
− 誰も見ていなければ、ついつい可燃物に火をつけてしまう
− どうしても火遊びしてしまう
− 誰も見ていなければ、ついつい火遊びしてしまう
− いつも「とにかく、火をつけてみよう」と提案する
− ときどき「とにかく、火をつけてみよう」と提案する
− 火を見るのが好き
・Dependent[他者依存症]の発作
−自分では何も意志決定できない
−基本的な事柄(食べる/飲む/着る)だけは自分でも決められる。
−自分で簡単な意志決定は出来るが、保護者から離れると硬直する。
−自分のことは自分で決められるが、保護者が見えなくなると硬直する。
−普通に意志決定できるが、保護者が見えなくなると硬直する。
−いつでも保護者が駆けつけてくれる状態でないと硬直する。
−1時間に1回は保護者を見ないと不安でいたたまれない。
−1日に1回は保護者を見ないと不安でいたたまれない。
−保護者を必要としている
・Paranoid[パラノイア]
−他人は全て私の敵だ。親友だって敵だ。全ては私に対する陰謀だ。
−親友を除いて、他人はみんな敵だ。
−仲間以外は、全員が私の敵だ。
−仲間以外は、全員が私に対する陰謀に加担しているんだ。
−私の知らない人は、私を暗殺しようとしている。そうはさせるか。
−私の知らない人は、全員が私の敵で、私を陥れようとしているんだ。
−私の知らない人は、きっと「やつら」の一味だ。陰謀だ。
−私の知らない人は、きっと私を裏切るに違いない。先手必勝だ。
−どこかで私に対する陰謀が進んでいるに違いない。私には分かる。
・Homicidal[殺人衝動]の発作
− まだ殺し足りない。とりあえず町にハンティングに出かけよう
− 周囲に生きている人間は残ってないようだ。やれやれ発作はおさまった。
− とりあえず最初に目についた奴を殺さないと発作がおさまらない。
− ちょっとしたことで逆上して殺してしまう。
− とにかく機会を見つけて1人は殺さないと。
− 私が気に食わない奴は殺す。
− 私と対立する奴は殺す。
− 私を襲う奴は殺す。
−とりあえず、今回のセッションで1人は殺そう。
しつこく繰り返しますが、アサイレムにおいては、*全ての* キャラクター
がシーン毎に発作の判定を行うのです。このため、ストーリーは救いようもな
くダメダメになってしまいます。
「精神障害と神経症と発作だけでは、例えば私自身と比べてさほどダメダメ
とは言えない」というプレーヤーのために、さらにだめ押しするがごとく、キ
ャラクターは異常性格です。ルールで規定されている異常性格は次の通りです。
・Domineering [強圧的しきり屋]
・Hypochondriac [ヒポコンデリー(心気症)]
・Masochistic [マゾ(被虐嗜好)]
・Narcissistic [ナルシスト(自己陶酔症)]
・Sadistic [サド(加虐嗜好)]
・Submissive [服従症]
・ -philia [〜嗜好]
・ -phobia [〜恐怖症]
そろそろ予想がつくかと思いますが、アサイレムにおいては、*全ての*
キャラクターが異常性格なのです。このため、ロールプレイは想像を絶する
ほどダメダメになってしまいます。
精神障害と神経症と発作と異常性格に加えて、キャラクターはもちろん欠点
を持っています。ルールで規定されている欠点は次の通りです。
・Day Blindness [光過敏症]
・Allergies [アレルギー体質]
・Hyperactive [狂騒的]
・Jinx Machinery [故障ジンクス]
・Noisy [うるさい]
・Clueless [病的方向オンチ]
・Sluggishness [筋肉硬化]
・Moon Fever [満月による狂暴化]
・Speech Loss [失語症]
もう飽きてきたかとも思いますが、アサイレムにおいては、*全ての*
キャラクターに欠点があります。このため、戦闘はどうしようもなくダメダメ
になってしまいます。
精神障害と神経症と発作と異常性格と欠点を抱えたキャラクターですから、
当然ながらまともな行動は出来ません。ルールで規定されている問題行動は、
次の通りです。
・Bully [戦闘的(リアルマン)]
・Caustic [厭味/皮肉]
・Cheerleader [タイコ持ち/媚びへつらい]
・Grumbler [泣き言(マンチキン)]
・Headliner [目立ちたがり]
・Hoarder [コレクター]
・Paragon [強迫的倫理観]
・Ponderer [考えすぎ(リアルロールプレーヤー)]
・Pragmatist [考える前にまず実行]
・Rebel [反抗的]
・Recluse [人間嫌い]
・Reminiscent [懐古趣味]
・Stylin' [いいカッコしい]
・Team Player [一人では何も出来ない]
・Trickster [道化者(ルーニー)]
たぶん、もうこの辺までくると読みとばされているような気もしますが、
アサイレムにおいては、*全ての*キャラクターは問題行動を起こします。
このため、セッションは誰にも把握できないほどダメダメになってしまいます。
もはや誰も驚かないとは思いますが、キャラクターは不幸な境遇にいます。
ルールで規定されている不幸な境遇は次の通りです。
・Poor [貧乏]
・Despised [嫌われ者]
・Hunted [お尋ね者]
・Parent [子持ち]
あー、そうそう。あなたの予想通りなので、ゲームがそもそも根本的に成立
しないほどダメダメです。
アサイレムのキャラクターも、他のRPGと同じように、経験を積むことで
成長します。アサイレムの成長ルールは、「進行」(エスカレーション)ルー
ルと呼ばれます。何がどう「進行」するのか知りたいですか?
とにかくそういうわけで、キャンペーンは進めば進むほど真剣にダメダメに
なってゆきます。
**
この他に、能力値やスキルといったデータもありますが、そんなものアサイ
レムにおいては何の役にも立ちませんから省略します。
アサイレムのルールについてご紹介しましょう。
アサイレムにおいては、判定にダイス(サイコロ)ではなく、ビー玉を使い
ます。
お母さまへ: 3歳以下のお子さまをアサイレムで遊ばせる際には、ビー
玉を誤って飲み込まないよう注意してあげて下さい。
ビー玉としては、黒・赤・緑・青・白の5種類を、それぞれ2個づつ、合計
10個が必要です。これを袋に入れてジャラジャラかき回して、2つ取り出し
ます。取り出したビー玉の色の組み合わせで、様々なことを占います。
例えば、シーンが変わる毎に各キャラクターは「メンタルチェック」を行い
ます。各々が袋からビー玉を2つ取り出して、その色の組み合わせで、どんな
「発作」が起こったか、表を見て確認するというわけです。
戦闘が発生すると、各人が袋からビー玉を2つ取り出して、その色の組み合
わせで行動順番を決定します。
攻撃するときは、袋からビー玉を2つ取り出してその色の組み合わせで命中
したかどうかを占います。命中したら、今度は防御側が袋からビー玉を2つ取
り出して、その色の組み合わせで避けられたかどうか占うのです。
攻撃が命中して、避けられなかった場合、命中部位を決めます。防御側は袋
からビー玉を2つ取り出して、その色の組み合わせで身体のどこにダメージが
入ったかを占います。
こういうわけで、アサイレムで戦闘が発生すると、参加者が袋に手を入れて
ビー玉を取り出しては見せあいっこするという、ほのぼのとした光景が繰り広
げられるのです。
アサイレムにおいては、弾薬および麻薬が通貨として使われています。単位
は、弾薬なら「発」、麻薬なら「錠」です。
例えば、あなたが何か買物をする場合、値段は「弾薬2発」とか「麻薬7錠」
という具合に表示されます。
もちろん、通貨は買物や支払いに使えるだけではありません。弾薬はピスト
ルにつめて発射できます。麻薬は、自分で飲んでも構いません。
個別にルールが定められている精神障害や神経症があります。例えば「多重
人格」のルールは次の通りです。
−多重人格のキャラクターについては、各人格を別々のプレーヤーが
担当します。セッション開始時に各参加者はビー玉を引いて、その
色の組み合わせにより、最初にそのキャラクターを支配するプレー
ヤーを決めます。残りのプレーヤーは紙にセリフまたは行動を書い
て、裏に名前を記入して、他の人に見られないようにこっそりゲー
ムマスターに渡します。
−キャラクターの言動は全て支配者プレーヤーが決定しますが、他の
プレーヤーは、支配者プレーヤーの近くに集まって、耳元であれこ
れ「ささやく」ことが許されます。
−もし、キャラクターのセリフまたは行動が、誰かの書いた紙の記述
と一致すれば、その紙を書いた人にキャラクターの支配権が移りま
す。当然、キャラクターの人格は豹変するわけです。
−人格変換が生じると、新しい支配者を除く他のプレーヤーは全員、
セリフまたは行動を再び紙に書いてゲームマスターに提出します。
新しい支配者がキャラクターの言動を決定するときは、他のプレー
ヤーは彼または彼女の周囲に集まって下さい。そして、耳元であれ
これ「ささやく」のです。
アサイレムをプレイする際には、キャラクターに「なりきる」のは止めまし
ょう。なりきったまま戻れなくなるプレーヤーが続出しているそうです。
アサイレムの背景世界についてご紹介しましょう。
**
あるとき、火山の大噴火により、大量の土砂が天高く吹き上げられました。
その結果、塵芥などの軽い粒子は成層圏にまで達し、長い時間をかけて徐々に
高度を下げていったのです。
ところが、吹き上げられた塵芥には、ある種の植物の胞子が混じっていまし
た。そして、それらの植物は、太陽からの強烈な紫外線を浴びながら成層圏を
漂っているうちに、突然変異を起こして新しい環境に適応したのです。具体的
には、新陳代謝により水素ガスを生成し、それにより浮力を得て、落下するこ
となく無制限に成層圏に留まることが可能になりました。
成層圏は太陽光にあふれており、しかも他に競合する生物はいません。ここ
に適応した植物にとって、成層圏は天国のような場所でした。植物は猛烈な勢
いで繁殖し、やがて成層圏を完全に覆い尽くしてしまいました。
そういうわけで、地球の空は植物性の黒雲に覆われ、太陽の光は二度と地上
に届かなくなりました。人々は、永久に空を覆いつくす植物の雲を、ブランケ
ット・シード(Blanket Seed)と名付けました。
**
もちろん、科学者たちは懸命にブランケット・シードを駆除する方法を研究
しました。しかし、いかなる方法を用いても、ブランケット・シードを駆除す
ることは出来ませんでした。空は、ますます厚みを増す毛布に覆われていった
のです。地球は、永遠に続く夜を迎えました。
二度と再び太陽や青空を見ることは出来ない、という冷酷な事実が明らかに
なると、人類の多くが絶望のあまり自殺しました。太陽の光を受けられなくな
った地表の植物は次々と枯れてゆき、草食動物も、次に肉食動物も後を追って
絶滅していったのです。
そして戦争が起きました。最初は食料を確保するため、後には自暴自棄にな
って、人々は戦い続けました。化学兵器が大量に投入され、自然環境は徹底的
に破壊され尽くしました。
**
やがて、終わることのない夜が人々の精神を蝕み始めました。正気と秩序を
もたらしてくれる「朝」を失った人々の心は、しだいにダメダメになっていっ
たのです。戦争で巻き散らされた化学物質や環境ホルモンも、これに拍車をか
けました。
偉大なるアメリカ合衆国のエリート達は、「このままでは、全ての国民がダ
メダメになってしまう。その前に、全員がダメダメになっても生きてゆけるよ
うな社会システムを作ろう」と考えたのです。
彼らは、まず合衆国の全ての資源を一カ所に集め、そこに半永久的に作動で
きる大型核融合炉を建造しました。核融合炉が生み出す電力で人工太陽を作り、
一定のエリアを照明して、そこで穀物を栽培できるようにしました。また、同
じエリアで牧畜も可能になりました。このエリアは、今では「畑(field)」と
呼ばれています。
次に、国民の大半をいくつかの指定都市に集め、それらの指定都市の周囲を
ぐるりと石壁で囲んで、国民を閉じ込め・・・、失礼、保護したのです。これ
らの指定都市は、今では「病棟(ward)」と呼ばれています。
それから100年あまりが経過しました。太陽や正気について記憶している
者は死に絶え、この国の名前も忘れ去られてしまいました。今、生きている者
にとって、ここは「アサイレム(Asylum)」なのです。
**
「畑」と「病棟」は、自動化された電車で接続されました。畑で生産される
食物は、加工されて保存食となり、電車で各地の病棟へ運ばれます。
畑では麻薬の原料となる植物も栽培されており、週に1回(日曜日)は病棟
に1週間分の麻薬が配布されます。(麻薬が切れると危険なので、必ず毎日一
定量を常用するよう指導されています)
病棟の患者は、何か「問題」を起こさない限り自由に生きることができます。
もちろん、病棟の外に出ることは「危険なので推奨できない」とされており、
脱出・・・いえ外出を試みた者は、保護のため「個室」に入れられます。
当然のことながら、病棟のスタッフもダメダメであり、彼らはとにかく目に
ついた患者を「問題を起こした」と判断して、殴る蹴るの暴行を加えた上で、
「個室」に保護する癖があります。
「個室」に保護された者がどうなるのかはよく分かりません。誰も戻ってこ
ないためです。
**
というわけで、これがアサイレムのダメダメな背景世界です。
この背景世界があまりにもダメダメであるため、きっとあなたは疑問に思う
ことでしょう。いったいこのゲームでは何をすればよいのか?
答えはこうです。
このゲームでは「何をすればよいか」は問題になりません。問題になるのは
「何をしてはいけないか」ということであり、そして「いかにして/いつまで
それをしないでいられるか」ということがゲームなのです。
ひょっとして自分は
・他人に危害を加えてしまうのではないか・・・
・自分を傷つけてしまうのではないか・・・
・暴力をふるってしまうのではないか・・・
・卑猥なことや他人を侮辱することを言ってしまうのではないか・・・
・何か困惑するような恥ずかしいことをしてしまうのではないか・・・
・衝動的に犯罪を犯してしまうのではないか・・・
・あの件に関して責任があるのではないか・・・
・恐ろしい災難に会うのではないか・・・
・身体に異常があるのでは・・・
・倒錯性行為(幼児姦、獣姦、屍姦など)をやってしまうのでは・・・
・アサイレムのゲームマスターをやってしまうのでは・・・
・排泄物、尿
・唾液
・血液
・不潔
・バイ菌、ウイルス
・化学物質、汚染物質
・ライトファンタジー
・左右対称でなければならない
・正確でなければならない
・順序が正しくなければならない
・つきまとう音、または音楽
・特定の言葉
・幸運を呼ぶ数字
・不運を招く数字
・特別な意味を持つ色
・イロモノRPG
・繰り返し数を数えてしまう
・繰り返し確認(ドアを閉めたか、鍵をかけたか、スイッチを切ったか)
・繰り返し行動(入り口を通り抜ける、座る/立つ、敷居をまたぐ)
・繰り返し整理(かばんの中身、引き出しの中身、タンスの中身)
・何か(ゴミなど)を集め続ける
・繰り返し手を洗う
・繰り返しRPGの啓蒙活動をする
・誇大妄想 「私は神に選ばれた偉大な人間だ。私は偉業を達成しつつある」
・貧困妄想 「私は貧乏で何も持ってない。もう終わりだ。破産だ」
・罪業妄想 「私は恐るべき罪を犯してしまった。永劫の罰を受けるだろう」
・身体妄想 「私の内蔵は腐ってなくなってしまった。脳も溶けてしまった」
・嫉妬妄想 「私の恋人は浮気をしている。私には分かる」
・替玉妄想 「あの人は偽物だ。いつの間にか入れ代わったんだ」
・忌避妄想 「私は他人に不快感を与えている。嫌われている」
・好訴妄想 「許せない。訴えてやる。裁判で徹底的に争ってやる」
・監視妄想 「私は”やつら”に監視されている。誰もがスパイだ」
・陰謀妄想 「世界は”やつら”が動かしている。これもあれも陰謀なのだ」
・恋愛妄想 「私は”あの人”の恋人。”あの人”は私を愛している」
・妊娠妄想 「私は”あの人”の子供を身ごもった」
・電波妄想 「私を誰かが電波で操っている。頭に電波で声が入ってくる」
・追跡妄想 「誰かが私をつけている。私は狙われている」
・盗害妄想 「何か大切なものを盗まれた。誰かが私のものを盗んだ」
・盗聴妄想 「会話が盗聴されている。私の身体に盗聴器が埋め込まれている」
・発明妄想 「私は偉大な発明家だ。天才だ。これは世界を変える大発明だ」
・被毒妄想 「この食物には毒が入っている。誰かが私を毒殺しようとしている」
・寄生妄想 「私の身体には寄生虫がいる。ここにも、あそこにもいる」
・同居妄想 「私の部屋には見知らぬ他人がこっそり住んでいる」
・血統妄想 「私は天皇陛下の子供である、英国王室の血もひいている」
・宇宙妄想 「私は宇宙人と交信している。今もオメガ銀河からの通信が」
・別人妄想 「私はあの有名人(キリスト、大統領、ヒットラーなど)である」
・有名妄想 「私は”マスターリング講座”の著者として誰にでも知られている」