<椎名誠:写真・文:「海を見に行こう」> 

本の紹介:15年前に読んだ、何となく興味を引かれる写真の本です。


 

 昔に読んだ写真集ですが、15年ぶりに読んで見ました。

著者は、バブル期の申し子の一人のような、有名な方です。ビールのテレビ・コマーシャルに出たり、カヌーの番組なんかで良く見かけました。 飛行機の中や床屋の雑誌で彼の文章を読むことが何度かありましたが、どうも彼の文章が、何で売れるのかは、当時の私には理解が出来ませんでした。

 しかし、この本の写真は、何かと参考になるところがあると思いました。

 本の書き出した、幼年期に始めて見た、柏崎の「おねいさん」の家の前の浜の写真と文章に始まり、インド南のマドラスの浜辺の犬に飛び、そのあとは、彼が雑誌で昔書いた文章をくっつけたような構成です。

文章は読まずに、写真だけ(左半分は全部写真)見て、その中に自分の昔見た風景を重ねて見ることで、読む楽しさが生まれます。 文章は読まなくても、この本の価値はあります。

しかし、せっかく買ったんだから、文章も読んで見ようと思い、ベランダに久々に背もたれが布になって、ハンモックのような椅子を出して見ました。プールに置いてある椅子よりも気持ちいいです。

 どうも、文章を読み出すと、やっぱり眠くなってきました。

 ここで、この本の文章を読まないと、次は、15年後の2020年まで、この本の文章を読むチャンスは無いような気がします。

 でも、眠い。

 だって、あんまり、上手な文章じゃあ、ナインだもの。ハッキリ言って。
 


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