<出発前> 

「みんなが私の出発を祝福してくれている。」、そう思うことにしました。


 <出発前> 2001年5月

JR品川駅にて  「みんなが私の出発を祝福してくれている。」、そう思うことにしました。毎朝の駅ですれ違う大勢の人混みも、こう思うことで楽しくなって参ります。  朝も早くから終電まで、この1年近く茅ヶ崎から毎日通った天王洲の地もそろそろ卒業の時期がやって参りました。4月末で終わるはずの現場仕事もズルズルと延び、GWを利用してのイタリア行きのスキーツアーにも置いてきぼりをくいました。また、この季節、火山国日本列島は最高の季節を迎えます。涸沢に始まり、月山、八甲田山、飯豊山系、鳥海山、薬師岳、、、。テレマークスキーの季節です。されども、ことしは全部品川で過ごしました。仕事のためです。  そんな時に朝の品川駅では、開店間近の居酒屋の宣伝のために使い捨てライターを配っていました。タバコを吸わない私としては、コンロの火付けに使用するこのライターは予備品を含めて必須の旅行道具でした。さらに、仕事帰りは、新製品のシャンプー「海の香り」の試供品を配っていました。これも旅行にはぴったりです。「みんなが私の出発を祝福してくれている。」と思うのは、ここから始まりました。  

JR鶴見駅にて  今日一日無事に終われば、明日からはしばらく休み。と思って出勤して行くと、今度は駅で、「ダブなら埴輪がぬいぐるみになる」でおなじみの、ボディー・ソープ(液体)の試供品を配っていました。あまりにも良いタイミングだったので、いつもなら見向きもしないのですが、感謝して受け取りました。  

JR辻堂駅にて  ようやく帰宅を迎えようとしているその時、今度は、「広末涼子のスーパーマイルド」なるシャンプーの試供品を配っていました。ちょうどそこまでの電車の中で、森田さん日記を読んでいて、巡礼にはホタテ貝の貝殻がシンボルとなっていることを知りました。今から魚屋に行ってホタテを買ったとしても、食べて洗って乾かすまでの時間の猶予はもう無かったふとひらめいたのが、「広末涼子のシャンプーの試供品」をサブザックの背面の袋に入れておけば、歩くときに後ろの人から見えて、東洋人だし、なにかのシンボルと思ってくれるかも知れない。実際、サブザックを日本へ送り返すまでの間、巡礼路では、私は広末涼子さんを背負って歩いていました。  

多くの方々の祝福を受けて、その夜(出発前夜)は荷造りもいい加減にぐっすりと眠りました。


 【Schedule】 <第1日目> <Special Thanks> <Arriba BICI> 【Train Table】 【Packing List】