2000年3月1日〜3月15日

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3月15日(水)

 PS2の対抗馬あらわる! て、あくまでも個人的な話ですが。
MacFan」の最新号を読んでいたら、AirMacが欲しくなってきた。いや、先月に店頭で見た時も欲しいな、とは思ったんだけど、給料日前ということもあって、さすがにぽんと6万円は出てこないのであきらめたのだが、特集記事を読んで購入意欲が再燃してきた。
 何より、部屋を横断しているうっとうしいモジュラーケーブルがなくなるのは魅力的。
 しかし、AirMacを買ったからといって、PS2の購入をあきらめるかというと、それはまず考えられないから、やはりAirMacをあきらめるのが現実的なんだろうな。しばらくはショップに近づかないほうが無難かもしれない。

 だから、場を支配するルールには忠実なんだってばさ。

3月14日(火)

 柄谷行人編著『可能なるコミュニズム』を読み始める。

 資本の自己増殖の運動G-W-G'を止める唯一の方法は、この回路の外にあるような生産と消費の形態を創造することにある。

 そらけいは基本的に場を支配するルールには忠実な人間であるが、そのルール自体に息苦しさを覚えていることもまた確かである。果たして新しいルールの可能性を見せてもらえるだろうか。

3月13日(月)

 久しぶりに仕事が早く終わったので、新宿に出てヨドバシカメラを偵察に行く。目的はPS2。もちろん、在庫があれば土日に売り切っているだろうし、月曜日に入荷があるとも考えづらいので、期待はしていなかったのだが、やはり、どこにも売っていない。店頭で『リッジレーサーV』のデモを見る。確かにあちこちで言われているとおりジャギーは目立つものの、秒間60フレームの動きはなめらかで気持ちいい。とりあえず、週末は本気で買いに出かけようと決意(午前中に起きることができれば)。

 帰宅後、DCの『CRAZY TAXI』で遊ぶ。相変わらずど下手なのだが、それでも少しはコツをつかんできたのか、徐々にプレイ時間が長くなっている。猿のように「アーケードモード」を何度もプレイ。
 ……おい、本を読むんじゃなかったのか?

3月12日(日)

 大塚英志多重人格探偵サイコ 雨宮一彦の帰還』、柄谷行人編著『可能なるコミュニズム』、竹本健治〈パーミリオンのネコ〉シリーズ殺戮のための超・絶・技・巧』『タンブーラの人形つかい』『兇殺のミッシング・リンク』、『ベイグラントストーリー完全ガイドブック』、『バイオハザード コード:ベロニカ 公式ガイドブック』を購入。

 大塚英志多重人格探偵サイコ 雨宮一彦の帰還』読了。出版社が角川書店から講談社に変わったことについて、「あとがき」で「(前略)喧嘩したんだよ、前の出版社と」と書いてあるのを読んで、おいおい、コミック版はどうなるんだよ! と思い、ネットで調べたところ、とりあえずちゃんと出るらしいのでひと安心。小説版の出版社を変えた理由などにも触れられており、なかなか興味深い(詳細はこちら)。
 で、肝心の小説のほうだが、おもしろいことはおもしろいものの、やはり小説としての杜撰さが気になる。あからさまに語り手が顔を出して、状況を説明してしまうところとか。現状ではコミック版のサブテキストとしての存在を越えるものではないと思う。個人的に『サイコ』の魅力は、田島昭宇の画力による部分が大きいと感じるので(……あの死体の説得力!)。

3月11日(土)

 日中は例によって爆睡。

 深夜、何となく京極夏彦どすこい(仮)』をぱらぱらとめくっているうちに、「パラサイト・デブ」と「理油(意味不明)」を読んでしまう。馬鹿馬鹿しい内輪受け小説(いい意味で。……て、どういう意味だ?)。とりあえず、笑った。

 あとは、サイトの更新など。

3月10日(金)

 柄谷行人倫理21』読了。やはり『可能なるコミュニズム』も読んでおくべきだろうか?

3月9日(木)

 今朝、起きるなりいきなり鼻血が出た。花粉症で鼻の粘膜が痛んでいるのだろう。毎年のことだ。鼻血が出ると、いよいよ春になったんだと実感する。というのは嘘だが、実際のところ、今年は特に症状がひどい。くしゃみ十連発などは当たり前で、ちり紙がいくらあっても足りない。鼻水が出るのに、鼻の奥のほうがひりひりして乾燥しているように感じる。鼻炎の薬と目薬とマスクを入手しなくては。もはや手遅れな気もするが。

 仕事で某大学の講義要項を見る機会があった。おもしろそうな講義がたくさんあって、読むとはなしに読んでいると、わくわくしてきた。そらけいは専門学校を中退しており、大学には行っていない。受験すらしていない。当時の自分が必要ないと判断したからで、その判断は正当なものだったと思う。実際、この講義要項を10年前の自分が読んだところで、興味を感じることはなかっただろう。進路に具体的な展望を持っていなかったことは事実だが、それは現在でも同じことだ。
 ただ、時間の経過とともに、多少ながら興味の対象が変わり、当時、選択肢のひとつとしてあり得えなくもなかった方向に、現在では魅力を感じているというだけの話だから、過去の自分が現在の自分と同じ価値観を持ち得なかったことを嘆いても意味はない。
 ああ、もっと本を読みたい。というか、読むぞ、という決意表明。

3月8日(水)

 帰りの電車で柄谷行人倫理21』を読む。講演調の文体なので非常に読みやすい。まだ三分の二くらい。文中で触れられていた大岡昇平の『俘虜記』が気になる。読んでおかなくては。

 トップページの「日替わりエピグラフ」が思いのほか面倒なことに今さら気づく。その時に目についた本から適当にとっているので、まったく意味はない。雰囲気、雰囲気。
 過去ログは、日曜日に「TEXT」のページにまとめて収納する予定。しかし、今まで「準備中」だったページに収録する最初のコンテンツが引用文でいいんだろうか、と思わなくもない。

 最近、「ReadMe!」等のサイトに更新報告をしていない。更新報告をして、アクセス数にまったく影響がないとかなり精神的ダメージが大きいので、しばらく様子を見ることに。やる気だけはあるんだけど……。

3月7日(火)

 仕事のことでちょっとへこむ。

 朝、出がけに『オルファクトグラム』を持っていこうと思って探したのだが見つからない。一緒に買った『どすこい)』はあるのに……。仕方ないので、読みかけの『倫理21』をバッグに入れて家を出る。しかし、結局一度も開かずじまい。

 噂のみの存在だったマイクロソフトのゲーム機(?)、通称「X-BOX」の情報がようやく出てきた。正式な発表は10日らしい。個人的な興味のポイントは、セガがどう関わるのか、ということなのだが、現時点では名前は出ていない。任天堂の「ドルフィン」と「ゲームボーイアドバンスド」もあるし、今年から来年にかけておもしろいことになりそう。

3月6日(月)

 トップページの「今日の一言」を考えるのが面倒くさくなったんで、やめにする。で、かわりに「日替わりエピグラフ」という項目を置く。読んで字の通り、毎日、日替わりで引用文を掲示しようというもの。この時点では、あえて引用元を明記せず、過去ログとして収納する時につけ加える予定。一回目からああいった文章を選択しているくらいなので、アフォリズムめいたものを期待されても困る。ご了承を。

 さて。
 以前にも一度文中でリンクを貼ったことがあるのだが、お気に入りのサイト。こちら
 とにかく、エッセイがおもしろいので、ぜひご一読を。

3月5日(日)

 どうやら都内の量販店ではPS2を買えるらしい、と某掲示板で読んで、出かけようかと思ったものの、疲れているのでやめる。
 かわりに(?)『CRAZY TAXI』をプレイ。しかし、こうやって、この時期にまとめて今まで遊び込んでいなかったDCのゲームをやっていると、まるでDC幕を引こうとしているかのようで、我ながら何とも複雑な気分。えーと、次に買う予定のDCのゲームは……30日発売の『THE TYPING OF THE DEAD』か。いや、しかし、この日はPS2の『鉄拳TT』と『DEAD OR ALIVE 2』の発売日だし。う〜ん、金がいくらあっても足りない。

 ……などという、物欲丸出しの独り言はさておき、やっぱり個人的には『DEAD OR ALIVE 2』のPS2移植には未だに納得がいかないなぁ。
 セガファンの心情としては、『DEAD OR ALIVE 2』の画面を見せて、「ほらね、DCってすごいでしょ?」と言いたかったのに、(現時点で発表されている画面写真を見る限りでは)NAOMI版とそれほど違わないPS2版の画面で、「やっぱりPS2ってすごい!」と言われるであろうことに腹が立つんだろうな。て、自分がそうなんですけど

 いただきもののいちごを食べる。うまかったです。

3月4日(土)

 仕事でいつもお世話になっている方が交通事故に遭い入院しているので見舞いに行く。外傷はまったくなく、外見上はいたって元気そうなのだが、腎臓と肝臓に打撲によるダメージを受けているということで、ベッドから出ることを禁じられているらしい。まあ、生命に関わることはなさそうなので、ひと安心。職場復帰は早くても来月以降になりそう。これを機会に、ゆっくり骨休めしてください。

 霧舎巧カレイドスコープ島』を、ようやく読了。感想は、後日「BOOK」にアップ予定。
 さて、次は井上夢人オルファクトグラム』だ。

 今日はPS2の発売日だが、予約していないし、朝から並ぶ元気もないし、前記の予定もあったので、当日購入は見送る。
 かわりに(?)DCの『ROOMMANIA#203』をプレイ。シナリオ2〜4を一気に終わらせる。細かいところまで目が行き届いていた作りに改めて感心することしきり。例えば、それはフォントの選択であったり、視点によって変わる効果音の聞こえ方であったり、何となく笑ってしまう独特の台詞まわしであったり、オープニングのバリエーションであったり、ゲーム内で放送されているテレビ番組やラジオ番組の馬鹿馬鹿しい内容であったり、いや、ホント、いいゲームだと思う。セラニポージのCD、買おうかな。

3月3日(金)

 aiko桜の木の下』、Bonnie PinkYou Are Blue, So Am I」を購入。

 ラジオで椎名林檎勝訴ストリップ』のオープニング曲である「虚言症」がかかっていた。今までの曲とはまた違ったテイストながら、間違いなく椎名林檎の曲。期待が高まる。

 ところで余談だが、ミュージシャンのことをアーティストっていうのは、何か違和感があるので自分では絶対に使わない。人が使うたびに目くじらたてたりするわけじゃないんだけど、やっぱり気になる。思いきり単純化した理由をいうと、気取っている感じがしてイヤ、ということになるだろうか。だって、アーティストって職業の名称じゃないでしょ?
 しかし、逆にヘヴィメタルのことを「ヘビメタ」と略すことに腹を立てているメタルファンを見ると、いいじゃん、そんなこと、と思ってしまう。あるいは、スノーボードを「スノボ」と略すことに異議を唱えるボーダーについても同様(もっとも、前者の場合は、蔑称に聞こえるのでイヤ、後者の場合は、俗っぽいのでイヤ、という違いはあるのだろうけど)。
 蓮實重彦が『物語批判序説』で指摘していたように、結局、こういう問題においては、否定を表明した時点ですでに、その否定したはずの言葉自体に飲み込まれてしまっているわけで、となると最善の対処法は、そういった言葉は無視する、ということになるのだろう(無視する、というのは、例えば会話にその単語が出てきた場合にわからないふりをする、ということではなくて、上記の単語でいえば、「アーティスト=ミュージシャン」、「ヘビメタ=メヴィメタル」、「スノボ=スノーボード」として受け取る、という意味)。

 最後につけくわえておくと、そらけいはヘヴィメタルは大好きです。いや、最近はあんまり買ってないけど、以前に買ったアルバムは今でもよく聴いています(ジャーマン、メロデス、様式あたりが好み)。念のため。

3月2日(木)

 終電で帰宅して寝る。まだ大丈夫

3月1日(水)

 少しは暇になったとかと思いきや、またもや終電シフトに逆戻り。
 何が一番つらいって、出前の選択肢が少ないこと。ラーメンのまずいラーメン屋(ごはんものは悪くない)か、そばのまずいそば屋(カツ丼は割とうまい)か、揚げ物+カレーのバリエーションが無数にあるカレー屋(つまり、どれを食べても同じ味)の3つが主な選択肢。さすがにどこも食い飽きた。今日はラーメン屋のチンジャオロース丼だったが、さて、明日はどこだろう?(たぶん、カレー屋だな)

 さて。

 その場合、エッフェル塔というこの極めつきの記号の機能の場は、万国博をもエッフェルの人生をもはるかに越える多方面に及んでおり、従って本書の考察は必然的に、美術史、思想史、社会学、政治学はもとより、建築学、土木工学、都市工学、流体力学、気象学など工学・理学系の諸分野に相渉らざるをえなかった。これらは筆者が従来専攻してきた分野とは懸け離れた領域なので、知識の不足から思いがけない過誤を犯している可能性もなくはなく、識者諸氏のご叱正を待って今後を期するほかはない。もっとも、だからと言ってこの論考が門外漢であることの無責任に安住していい加減なあてずっぽうを開陳したフランス文学者の余技と見なされてしまうとしたら、これほど残念なことはない。著者は「素人の強み」などはなから信じていないし、世に言う「インターディシプリナリー」な研究の惨状を熟知している者としては、「越境する知性」とやらの大胆を気取るつもりも毛頭ないからである。要は、きっちりやるか、やらないかのどちらかであり、また、そもそもここで扱おうとしたのは無用に「文学的」な修辞に逃れて辻褄を合わせられるような主題でもなかった。(以下略)

 松浦寿輝エッフェル塔試論』巻末に付された「跋」より引用。強調は引用者による。

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